キャノピー【canopy】
【キャノピー】(きゃのぴー)
- 戦闘機、攻撃機、曲技機などのコックピット上部を覆う大きな窓。
パイロットの広い視界を確保するために透明である必要があり、他の部品より弱い素材を使わざるを得ない。
初期にはガラスを継ぎ合わせて造られたが、やがて軽くて丈夫なアクリル樹脂などで成型されるようになった。
しかしどちらもバードストライクの際には破砕してしまい、パイロットを守るに十分ではない。
近年ではバードストライクに耐える強度と軽さ・柔軟性を兼ね備えたポリカーボネート製の天蓋が増えつつある。
風防とは別の部品だが、同一視される事もあり、F-16やF-22のようにキャノピーと風防が一体化している場合もある。
大抵は搭乗用の扉も兼ねていて、乗員は梯子などでコックピット上部に登ってからキャノピーを開いて乗降する。
側方か後方に蝶番を取り付けて開閉するのが一般的だが、MiG-21初期型やF-35など前方に蝶番を備える場合もある。
レシプロ機ではキャノピーをスライドさせて開閉するものが多く、飛行中でも開閉する事ができた。
これは脱出時に手動で開く必要があったためで、射出座席の普及後もスライドする仕様を採用する航空機はハリアーなど少数に留まっている。
関連:フォルスキャノピー デトネーションコード バブルキャノピー マルコムキャノピー 密閉式風防
- 落下傘における、傘の部分を特にこう呼ぶ場合がある。
キャノピー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 15:28 UTC 版)
キャノピー(Canopy)
- キャノピー (装飾) - ベッドなどにある装飾用の天蓋。テスターとも呼ぶ[1]。
- キャノピー (乗り物) - 航空機や乗用車の操縦席を覆う透明な天蓋。可動式で乗降口も兼ねる。
- キャノピーbyヒルトン - アメリカ合衆国のホテルブランド。
- 建築物に見られる庇。ガソリンスタンドの庇[2]。
- パラシュートの傘。
- 森林の上部において太陽光を受ける部分。林冠。
- Enthought Canopy - Enthought社が開発したPythonの総合的な解析環境。
- 東京メトロ日比谷線茅場町駅2番線の発車メロディ。福嶋尚哉作曲。
脚注
- ^ 本田榮二『ビジュアル解説 インテリアの歴史』秀和システム、2011、210頁。
- ^ “まもっちSS 大分県石油商業組合 ::::: ガソリンスタンドの仕組み :::::”. 2021年11月閲覧。
関連項目
- 「キャノピー」で始まるページの一覧
- タイトルに「キャノピー」を含むページの一覧
- Wikipedia:索引 きや#きやの
キャノピー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/08 04:07 UTC 版)
空気抵抗削減の為、曲げ加工を施したプラスチックを組み合わせて曲面構成にした。天蓋もプラスチック製だが、開閉式ではなく、蝶ねじで固定するだけになっていた。天蓋を装着すると視界が悪化し、更に操縦席内に熱気がこもるので、ほとんどの飛行試験は天蓋を外したまま行われた。
※この「キャノピー」の解説は、「研三 (航空機)」の解説の一部です。
「キャノピー」を含む「研三 (航空機)」の記事については、「研三 (航空機)」の概要を参照ください。
キャノピーと同じ種類の言葉
- キャノピーのページへのリンク