Ubuntu 13.04 (Raring Ringtail : ウズウズしたカコミスル) が、2013.4.25にリリースされます。
Ubuntu 13.04では、Launcherを中心にUnityのデザインや機能が洗練され、より使いやすくなりました。
パフォーマンスも改善され、起動時間(特にログイン後デスクトップが表示されるまで)が短縮され、起動直後のメモリ使用量も約210KBと削減されています。
また、日本語表示もグローバル版をインストールした直後の状態で、特に問題ありません。
Ubuntuのリリースサイクルに関して、ひとつ大きな変更がありました。Ubuntu 13.04からはサポート期間が、今までの18ヶ月から9ヶ月と半分に短縮されます。
サポート期間の短縮は、「将来ローリングリリースが採用される可能性が高い」ということなので、もしかするとUbuntu 13.10(2013.10.31リリース予定)が最後のnon-LTSになるかもしれません。
ここでは、 FinalFreeze後のUbuntu Daily Buildをインストールして、Ubuntu 13.04をインストールした直後に確認しておきたい新機能や変更点と、
「Ubuntu 13.04にGoogle Chromeをインストールしようとすると依存関係エラーになる」など、トラブルシューティングをいくつか紹介します。
Ubuntu 13.04のUnityの外観は、以前のバージョンに比べて、より洗練され美しくなりました。
Unity Launcherのホームボタン(最近ではBFB: Big Freaking Buttonとも呼ばれますね。)やファイル、Ubuntuソフトウェアセンターのアイコンなどが刷新されています。
また、シャットダウン/ログアウトメニューも大きく透明になり、「Alt+Tab」スイッチャーの外観と統一されたデザインになっています。
Unity Launcherのクイックリストに、便利なウィンドスイッチャー機能が追加されました。
Launcherのアイコンを右クリックすると、そのアプリで開いているウィンドウリストが表示され、リストから選択するだけで切り替えることができます。
さらにLauncherアイコンをマウスオーバーして、ホイールを回すだけでも、ウィンドウの切り替えが可能です。
今までのUnityと比べると、ウィンドウの切り替えが格段に操作しやすくなりましたね。
Ubuntu 13.04にデフォルトでインストールされる壁紙が、どれも美しいものばかりです。
今までのバージョンでは、デフォルトの壁紙はあまり使っていなかったのですが、Ubuntu 13.04の壁紙はお気に入りです。
なお、壁紙の画像は「/usr/share/backgrounds」フォルダに格納されています。
Ubuntu 13.04のデフォルトファイルマネージャには、「Nautilus 3.6.3(日本語名は単に“ファイル”に変更)」が採用されています。
Ubuntu 12.10までのNautilus 3.4は、「重い 遅い 固まる」で最悪でしたが、Nautilus 3.6では、大幅にパフォーマンスが改善され、数百個の画像ファイルのサムネイルでも、すばやく表示されるようになりました。
やはり、Ubuntuで最も使用頻度が高いアプリはファイルマネージャなので、これは何よりうれしいですね。
だだ、シンプルにしすぎたのか、「サイドバーのツリー表示ができなくなった」、「ファイルの一覧表示ができなくなった」という不満点もあります。
Ubuntu 13.04では、デフォルトでワークスペースが無効になっています。
ワークスペースを有効にするには、まず、「Ubuntuデスクトップ」のメニューバーから電源アイコンをクリックして、「システム設定」を選びます。
「外観」の「挙動」タブにある「ワークスペースを有効にする」オプションにチェックを入れれば、すぐに有効になります。
「ソフトウェアの更新」の「アップデートの詳細」がグループ化されて表示されます。
グループ化により、どんなソフトや機能がアップデートされるか、ひとめでわかりますね。
古いバージョンのアプリをdebパッケージからインストールした場合など、あえて最新バージョンにしたくないときは、チェックを外しておけばアップデートされずに済みます。
Ubuntuを使っていると、「残念ながら、Ubuntu 13.04で内部エラーが発生しました。」というメッセージが表示されることがあります。
Ubuntu 13.04では、「今後、この種類の問題は無視する」というオプションが追加されました。
オプションをチェックして、しばらく使ってみたのですが、アプリが落ちたときなどには、やはり表示されることがあるようです。
完全に表示させないようにするには、クラッシュレポートを自動生成する「apport」ツールを無効化します。
$ sudo gedit /etc/default/apport
このコマンドを実行すると「apport」の設定ファイルが開くので、一番最後の行を「enabled=0」に変更して保存すれば、以後、内部エラーのメッセージは表示されなくなります。
Google Chromeの正規版をインストールしようとすると、「依存関係が満たされていません:libudev0」というエラーになり、インストールできませんでした。
この問題を解決するには、先に「libudev0」をインストールする必要があります。
まず、「Intel x86 マシン用 libudev0_175-0ubuntu13_i386.deb のダウンロードページ」から、「libudev0_175-0ubuntu13_i386.deb」パッケージをダウンロードします。
libudev0 Download: http://packages.ubuntu.com/quantal/i386/libudev0/download
ダウンロードしたら、ダブルクリックして、Ubuntuソフトウェアセンターからインストールしましょう。
これで依存関係が満たされて、Ubuntuソフトウェアセンターから、Google Chromeをインストールできるようになります。
あとは、Google Chrome正規版のダウンロードページから、「google-chrome-stable_current_i386.deb」をダウロードしてインストールしましょう。
Google Chrome ダウンロード: http://www.google.co.jp/chrome/intl/ja/landing_ie.html
これまでと同様にUbuntu 13.04でも、著作権制限等の関係で、動画や音楽ファイル、また、DVDを再生することはできません
Ubuntuソフトウェアセンターから、「Ubuntu restricted extras」を検索してインストールすれば、再生に必要なコーデックがインストールされ、動画や音楽ファイル、また、プロテクトのかかっていないDVDが再生できるようになります。
だだし、いままでの市販のDVDを再生する方法(「libdvdread4」のCSSスクリプトを実行「$ sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.sh)」)では、デフォルトの動画プレイヤー「Videos(totem) 3.6.3」が、「The stream is in the wrong format」エラーになり、再生できなくなりました。
「VLCメディアプレイヤー」なら、市販のDVDでも問題なく再生出きるので、VLCをインストールして使うようにしましょう。
なお、totemは削除しないほうがいいでしょう。削除するとNautilusでサムネイルが表示されなくなります。
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下のページの#Desktopセクションに書いてありました。
https://wiki.ubuntu.com/RaringRingtail/TechnicalOverview
> The official Google Chrome installer is built against libudev0 instead of the libudev1 available in Ubuntu 13.04. This should be fixed with Chrome 28 which is still in testing. We recommend that you install the open source chromium-browser from the Ubuntu Software Center until Google releases the fix for this issue.
Chrome 28の正式安定版がリリースされるまでは標準リポジトリのChromiumブラウザーを使いましょう、とのこと。