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【映画】『LAMB/ラム』(2021年)ラムの存在はどう言う意味が有るのか?そして、母親を殺した結果訪れる不幸とは? | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『LAMB/ラム』の作品情報

【原題】Lamb

【監督・脚本】ヴァルディマル・ヨハンソン

【脚本】ジョーン

【製作総指揮・出演】ノオミ・ラパス

【出演】ノミオ・ラパス、ヒルミル・スナイル・グドゥナソン他

【配給】セナ、クロックワークス

【公開】2021年

【上映時間】106分

【製作国】アイスランド、スウェーデン、ポーランド

【ジャンル】ドラマ、ホラー、ミステリー

【視聴ツール】U-NEXT、吹替

◆はじめに

この何とも言えない静寂や雰囲気は、息が詰まります。とても、じっと見えられませんでした。しかも、羊の子供に手と足が…。こればかりは違和感しかなかったです。

◆あらすじ

霧に包まれた山間で群れをなす野生の馬たちは、何かが近づいてくる気配を感じ動揺しています。その何かは家畜小屋を訪れ、中にいる羊たちを怯えさせます。
そこで牧羊を営んでいるマリア(ノオミ・ラパス)とイングヴァル(ヒルミル・スナイル・グドゥナソン)の夫婦は、娘を亡くしてから二人きりで静かに暮らしています。ある日、二人は一頭の羊の出産に立ち会います。でした、産まれてきた子羊は頭部から右半身が羊、左半身から下半身が人間という獣人でした。
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戸惑う二人でしたが、その愛くるしい容貌から、死んだ娘と同じくアダと名付け、大切に育てて行きます。
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ある日、イングヴァルの弟であるペートゥルが(ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン)仲間に捨てられ、イングヴァルの家に帰って来ます。
そこでペートゥルはアダの存在に気付き、不快感を抱きます。夫婦はアダと三人で暮らすことに幸福を見出しているにもかかわらずペートゥルはアダを嫌悪し、夫婦が寝ている隙にアダを連れ出して殺そうとします。しかし、思いとどまったペートゥルはアダとともに帰宅します。それ以来、ペートゥルは愛をもってアダと接します。
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一方、アダを産んだ母羊は、アダに対する母性が捨てられず、家の周りから離れずに鳴き声を出してアダを頻りに呼びます。アダを溺愛するマリアは母羊が疎ましくなり、ついには銃で殺してしまいます。
その後、三人はハンドボールを観戦して盛り上がり、試合が終わると酒を飲みながらビデオを見ます。そのビデオはペートゥルが若かりし頃、バンドのボーカルをしていた際に制作されたミュージック・ビデオでした。三人はダンスに興じ、羽目を外します。その間、外に出ていたアダは、何かが牧羊犬を殺し銃を盗んでいく様子を目撃します。一方、疲れたイングヴァルは眠ってしまいますが、その隙を狙ってペートゥルはマリアを誘惑します。ペートゥルは拒否するマリアに、母羊を殺すところを見ていたと告げ、そのことをアダに話すと脅し関係を迫ります。マリアは屈すると見せかけて、ペートゥルを物置部屋に閉じ込めます。
翌朝、マリアは家を出ることにしたペートゥルをバス停まで送っていき、当面の金をペートゥルに渡します。その間に目覚めたイングヴァルは、故障して置き去りにしたトラクターを修理しにアダを連れて出かけました。その帰り道、イングヴァルは盗まれた銃で首を撃たれ死にます。彼を殺したのは、アダの本当の父であり、頭部が羊で体が人間という獣人でした。
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獣人は、イングヴァルの死に涙を流すアダの手を引き、山へ消えて行きます。
帰宅したマリアは、夫とアダがいないことに気づき探し回った末、血を流して死んでいるイングヴァルを発見します。そしてアダも失ったことを悟り、絶望の淵に突き落とされます。

◆所見

本作品は、アイスランド・スウエーデン・ポーランドと3か国合同製作の『LAMB/ラム』です。海外の評価はかなり高い作品です。どこが?とも思いますが、さすがに観ると、一見の価値があるようにも観えます。
第74回カンヌ国際映画祭ではオリジナリティ賞、2021年開催のシッチェス・カタロニア国際映画祭では最優秀作品賞などの栄誉に輝いています。
本作品のベースは、キリスト教と言われています。
① ストーリーの始まりがキリスト教が誕生したクリスマスイブ
② イエス・キリストを表現する言葉のひとつに「神の子羊」と言うのが有る
③ 異教の神、バフォットと言う山羊×人間の悪魔の存在
④ 主人公の名前が「マリア」(聖母マリアから取ったのか)
アダは、神からの贈り物か?はたまた、災難、悪魔か。不幸をもたらす存在か。
取り合えず、キリスト教を理解していないと、本作品には度肝を抜かれる悲惨さしか残りません。





評価点   80点
お薦め度  84点


2021年  106分  アイスランド、スウェーデン、ポーランド製作

 
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