2023年
09月
04日 21:27
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【映画】『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』(2014年)ゲーム感覚の内容はどこへ行った?もはや生存を別の意味で掛けた政治的作品に! | ネタバレあらすじと感想

◆映画『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』作品情報
【原題】The Hunger Games : Mockinglay – Part1
【監督】フランシス・ローレンス
【脚本】ダニー・ストロング、ピーター・クレイグ
【原作】スーザン・コリンズ『ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女』
【出演】ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ジュリアン・ムーア、ドナルド・サザーランド他
【公開】2014年11月
【上映時間】123分
【製作国】アメリカ
【ジャンル】SF戦争冒険
【視聴ツール】Netflix、吹替
◆はじめに
「2」の続きから始まるので、本作品の前作を観ていない人なら訳がわからないかも知れません。「ハンガー・ゲーム」なるものと、政治的な反逆が最初繋がりません。ですが、ピーターがTVに出て、停戦を進めるのを観ていると段々繋がっていきます。
ただ、話はゲームどころではなくなってしまっており、それでも政府軍と反乱軍との争いを続けるのか!?と言うのが命題になってしまっていきます。情報戦がかなり情勢を左右するようになります。ですので、本作品はこれまでの色々な出来事を今になって繋げて説明する、終わらせると言う内容になっているので、本作品だけ観ると、何のことやら訳がわからないと言うことになります。
◆あらすじ
歴代のハンガー・ゲームの勝者を集め開催されることになったハンガー・ゲーム記念大会。第74回のハンガー・ゲームを制したカットニス(ジェニファー・ローレンス)も、同じく勝者であるピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)と共に自身二度目となるハンガー・ゲームに強制参加をさせられていました。しかし、途中カットニスが放った矢によって会場が破壊、大会は中止を余儀なくされました。
そんな混乱の中、カットニスはとある集団によって保護されます。目覚めたカットニスは、政府によって破壊された13地区にいました。実は、現在この世を牛耳っているスノー大統領(ドナルド・サザーランド)に立ち向かうべく、レジスタンス、反乱軍が構成されていました。
政府の思惑通りに動かず、今まで多くの人々の心を動かしてきたカットニスこそが、レジスタンスの旗印に相応しい、とレジスタンスのリーダーであるアルマ(ジュリアン・ムーア)は考えていました。そんなカットニスを殺させるわけにもいかず、彼らはカットニスを保護したのです。しかし、訳も分からぬまま持ち上げられるのは、カットニスにとっては不快なことでした。
しかし、レジスタンスに加わることに難色を示すカットニスに、とある衝撃の事実が告げられます。なんと、カットニスの出身地である第12地区が、政府によって壊滅させられたというのです。さらに、ピーターは政府で囚われの身だと言います。カットニスにとって、ピーターは心の拠り所、失うわけにはいかない大切な人になっていました。

カットニスは、幼馴染のゲイル(リアム・ヘムズワース)と共に、廃墟となった13地区へと向かいました。

カットニスの家族は無事だったものの、そこには多くの死体が転がっていました。その頃、カットニスが施設を破壊したのと同時に、各地で現政府に対する反乱が勃発していました。スノー大統領は、反乱の禁止を言い渡し、逆らう者は死刑だと宣言しました。
そして、なんと政府が放映しているテレビに、ピーターの姿が映ったのです。ピーターはカットニスにテレビ越しに、戦争では何も解決しない、戦いはするべきではないと語りかけます。そんな放送を見たレジスタンスは、ピーターが裏切り者であると騒ぎ立てるのでした。
しかし、テレビに映るピーターは、すっかりやつれてしまっていました。カットニスは、ピーターは政府に無理やり言わされているのだと直感します。故郷を壊した復讐、そして、ピーターを取り戻すためにも、カットニスはレジスタンスとして先陣を切る覚悟を固めるのでした。
カットニスはプロパガンダとなる動画撮影に挑みますが、どうもうまく立ち回ることができません。そこで、カットニスは第8地区へと向かうこととなります。そこには、悲惨な現状が広がっていました。第8地区は現在、政府からの猛攻撃を受けていたのです。
そこの野戦病院を訪れたカットニスは、傷ついた人を見て大きなショックを受けてしまいます。そして、カットニスは爆撃機を撃ち落とすと、スノー大統領と現政府に対して宣戦布告をするのでした。

そんなカットニスの様子は、見せしめのために第8地区を攻撃する様子を流していたテレビに大々的に映し出されます。そして、そんなカットニスの行動は、全国のレジスタンス達の士気を上げるのでした。
そして、スノー大統領の死刑宣告にも関わらず、次々と反乱を起こしていくレジスタンス達。これも全てカットニスという存在があるためだ、と感じたスノー大統領は激怒、第13地区に攻撃を仕掛けることにします。
しかし、これを事前に教えてくれたのがピーターでした。「13地区はやられる」というピーターの警告があったおかげで、レジスタンス達はいち早く行動をとることができ、事なきを得ました。しかし、このままではピーターの命が危ない。そこで、彼らは捕虜奪還作戦を立て、首都に乗り込みます。そして、ピーターを含む捕虜達を取り返すことに成功したのでした。

スノー大統領の思惑を見事出し抜いたレジスタンス達は歓喜に湧きます。しかし、取り返したピーターは、カットニスの知っているピーターとはまるで別人でした。彼は首都で多くの拷問、洗脳を受け、すっかりやつれてしまった挙句、カットニスを敵だと認識するようになっていたのです。拘束されるピーターの姿を、カットニスは苦しげに見つめていました。
◆所見
レジスタンスと聞けば、かなり反体制で侵略を繰り返す荒々しい様子を思い描かされますが、本作品はどちらかと言うとお上品なレジスタンスだと思います。そして、先にも述べたように、「ハンガー・ゲーム」とは名ばかりの政治色の非常に濃い作品になっています。とは言え、本作品の続きが未だ有り、『ハンガー・ゲーム FINAL:レポリューション』とまぁ、表題は荒々しい感を漂わせています。本作品を観る限りは、もはやゲームで云々と言う次元では無いと分かります。
評価点 82点
お薦め度 82点
2014年 123分 アメリカ製作
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