
いかにも悪い風貌。悪人顔。それが、マ・ドンソクです。組長役ピッタリですね。
それでも、この役者さんが出ている作品は多く、恐らく、マ・ドンソクを避けて
韓国映画を観る事はできないかと思います。コメディーと言うか、良い一役もやって
いますが、やはり悪役がハマっています。

刑事役のキム・ソンギュも良い味出していますが、それが色あせて見えます。この
作品は、ヤクザの組長と、刑事がタッグを組んで、連続殺人鬼を追い詰めると言う
あり得ない設定になっていて、そこが、この作品の骨子で面白さを倍増させる要素
になっています。と言うのは建前で、韓国は、有りえるのかな?日本でも、ヤクザと
警察は、何となく共存共栄しているし、何か有るんでしょうね。言わないまでも、一線
って言うのが。
この刑事の役の役者さんの持っている雰囲気と言うか、勝手気ままにやっているようで
「悪は許せない」的な堅い決意のような正義感は好きです。
他方、マ・ドンソク演じるヤクザの組長は、仁義は通しそうな、悪人顔はしていますが、
こちらも、一貫した自分の中の一気通貫と言うか、一途さを持っているように感じました。
縄張り争いの時にする仕草、本当にこんな組長がいたら大変だなと思います。力も組織を
纏める求心力は凄いものだと思います。
連続殺人が起き続け、そのうち、マ・ドンソクがその対象になります。組長としても、
仕返しをしたくてしょうがない。「殺したる!」的な苛立ちと、刑事の事件を解決しなけ
ればならないと言う利害がそこで一致します。ちょっと歪んだ一致ですが、それは、映画。
面白くなって行きます。ヤクザの組長&刑事で殺人鬼を協力して探して、その所在を突き
止める。そこまでも、内容も面白かったです。

アップの絵が多かったので、特に、マ・ドンソクの顔のドアップが多かったので、特に
演技とは思えないような凄みを感じます。男性なら、マ・ドンソクのようにタバコを吸い
ながら決めポーズをしたい気持ちになります(マ・ドンソクになった感じで!)。こうい
う時、タバコって悪役が使うと様になると思いました。
日本のヤクザモノの作品は、狐狼の血を最近観ましたが、この「狐狼の血」も、本作品
と似たような匂いのする作品でしたが、比較すると、残忍さや抗争など、同じような縄張
りの扱いと言うか、世間に住み入っていると言うか、悪では有ってもこれ以上根絶やしに
はできないものだと思いました。必要悪ですね。
「狐狼の血」は、じきに内容を評価しますが、あれも、どんなもんかなと思いました。
ちょっと複雑ですね。他方、この作品は、極論を言えば、有名で多くの興行が期待できる
マ・ドンソクの良さを前面に出した作品とも言えます。シュワちゃんやスタローンなどの
肉体派は、いつの時代も観ていてスカッとしますから。全然話は変わりますが、この刑事
さん、武井壮さんに似てません?キム・ソンギュの方が男前だと思いますが、どこか似た
ような雰囲気がします。全然どうでも良いんですけど。
最近は、「この役者さんを使ったら興行が成功する」と言い切れる良い役者さんはいない
ですね。ずっとかも。大谷翔平の方が、僕としてはずっとYouTubeでも観ているし、僕以外
でも、気になる存在かも知れません。
評価点 85点
お薦め度 86点
2019年 110分 韓国製作
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