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カリフォルニア州で2008年に成立した「Prop8(同性婚を非合法とする住民投票)」は違憲であると訴える裁判の提訴者側弁護士を米国では保守本流と目される元米訟務長官セオドア・オルソン氏(レーガン政権で司法次官補、ブッシュ前政権で政務長官を務めた筋金入りの共和党支持者らしい)が引き受けたと知ってたいそう驚いたのだけど、そのオルソン氏の寄稿が今週のニューズウィークに掲載されていることを知って早速買って読んでみた。
論理の明晰さがすごい。同性婚合法化を望む理由のひとつは「結婚は地域社会や国家の骨格を成す制度の一つであり、今度はそれに同性愛者たちが参加しようとしている。それは結婚に対する価値を強固にするという点において保守派にとっても望ましいことである。」という保守派的な観点からなのだけど、それよりなにより、「同性婚を禁止する合理的な理由は見つからなかったが同性婚を認める合理的な理由は山ほど見つかった。」と。「論理的な帰結」という、保守やリベラルなどというものを超えた価値に奉じる意思の力強さ。「公平」や「平等」というものを実現するのはなによりも論理であり知性なんだなあと、再認識してしまった。元の記事をぜひ読んでみて貰いたい。 「魅力的だが実は誤った考え方を受け入れたくないから。」 オルソン氏がこう言うのも彼にも同性愛者に対する嫌悪感を持った時期が少しはあったんじゃないかなあ、なんて。憶測も極まりないけど、もしそうであるなら自分が今の考えを持つに至った理由を「さまざまな境遇のさまざまな考え方と個性を持つ人々と接してきたから」と言うオルソン氏の言葉はわたしにはより実感がこもって聞こえてきたりする。論理が感情を乗り越えるのは時として困難な時もあるけど、ほんの少しの「実感」の後押しでそれは容易になる。 現在わが国では永住外国人の地方参政権付与法案についてネットでもリアルでも議論(?)噴出で、というか論理的な思考力を身につけていなければならないはずの学者や政治家までが「そんな法案が通ったら沖縄に反米外国人が大量に引越してきて米軍を追い出すような投票行動に出るYO!」「対馬が韓国のものになっちゃうYO!」などと「魅力的だが実は誤った考え方」を大声でわめき散らしてはばからない、論理や知性云々以前の現状なわけで。 アメリカという国家のダメダメさ酷さは中東や南米での彼らのやり方を見るまでもなく私たちは思い知ってしまっているけど、そうは思いながらもこういう言葉が筋金入りの保守派から聞けるというところにアメリカ社会の「公平」や「平等」というものに対する意志の力、知の力を感じられてならないんだなあ…。日本のセオドア・オルソン氏はどこにいるのだろうね。
by sivaprod
| 2010-02-05 06:48
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