恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-
集英社ノベルタイトル:恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-
出版社:集英社
著者:上遠野浩平(代表作:「ブギーポップは笑わない」)
原作・イラスト:荒木飛呂彦(代表作:「ジョジョの奇妙な冒険」)
ジャンル:SF・アドベンチャー
全1巻。
内容:ジョルノ・ジョバァーナがボスを倒し、パッショーネを掌握してから半年。
ボスへの離反を拒否してブチャラティチームから離脱したパンナコッタ・フーゴはかつて同じチームで、今や組織の副長であるグイード・ミスタにジュゼッペ・メアッツァまで呼び出される。かつてブチャラティチームを裏切ったフーゴに対して、改めて組織への忠誠を証明させる為である。
ミスタはジョルノが推し進めている裏社会の清浄化の一環として、旧組織の負の遺産である麻薬チームを始末するようにフーゴに命じ、自身が連れてきたスタンド使いシーラEと共に任務を遂行するように命じる。
完遂できなければ死という状況下で、フーゴの新たな任務が始まった。
感想:「荒木飛呂彦の影響を受けている」とインタビューでも語った上遠野浩平が手がけたジョジョ。題材は第5部「黄金の風」。途中離脱したフーゴのその後を描いた作品です。
相変わらず、凶悪なスタンドである「パープル・ヘイズ」なんですが、それに劣らないスタンド使いが敵として登場します。その名もマッシモ・ヴォルペ。詳しくは書きませんが彼のスタンド能力“マニック・デプレッション
”は人を“不健康”にするというもの。
実は彼、作中でも語られていますが第4部に登場したあの料理人の兄弟です。兄弟で真逆の能力に目覚めるなんて、因果的でステキだと思います。
だけど、今回一番気に入ったスタンド能力は、シーラEのスタンド能力“ヴードゥー・チャイルド”です。陰湿な嫌がらせ効果が高すぎて、絶対に敵に回したくありません。彼女と結婚したら、カカア天下間違いなし。
上遠野浩平がしっかりとしたジョジョ愛を持っているため、第5部の出来事がしっかりと作品に反映されており、とにかく面白かったのと、ミスタとフーゴ以外にも第5部に登場した懐かしい奴らが何名か登場するため、読み終わった後、無性に「黄金の風」が読み返したくなる作品でした。
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