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「ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序」感想いろいろ
久々の更新でやんす。
まあ、この数ヶ月、
ライブしたり箱○買ったり、夏コミ行ったり、
色々やってたんですが、元気です。

さて、そんなワタクシ。
先日、話題の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序』を
見てきました。
さてさてさて。
10年ぶりに見るエヴァはどうなんだい……?








おおお~~~~~~…。
…いいわ。
面白い。
正直、あんまり期待していなかったのだけれども、
予想以上、いや予想外の面白さに変化していており、
これはぜひ何度も見たいと思わせるできだった。

見終えての最初の感想は、
「まるで『トップをねらえ!』の4話みたいだ」
って感じ。
一回りまわって、庵野監督の原点に帰ってきたというか。

とにかく、ラスト10分は泣く!
熱い!
熱すぎる!
まさか序盤で男の戦いレベルの盛り上がりを見せるとは!
というわけで、まだ冷静になれないので、
また見てきます。
っちゅうわけで、細かい感想は以下に。


以下ネタバレあり。






冒頭。
真っ赤な海と、その海水が打ち寄せる波うちぎわ。
まるで「まごころを、君に」のラストシーンのような映像から物語は始まる。
そういえば、今回は全ての水が真っ赤だ。

前半は1~2話をダイジェスト風にまとめた内容で、
やや駆け足な感じはあるものの、
うまくまとまっていたと思う。
ただ、若干シンジがエヴァに乗るまでの葛藤描写が
薄めに感じたものの、まあ仕方ないか。
そしてここで最初の違和感が。
シンジをかばうために勝手に起動するエヴァのシーンが
消えていた。
このシーンは初号機内のユイとシンジの関係を描く
結構重要なエピソードなので、このシーン削除が何かの伏線なのか。

そして少しずつ変化を見せ始めるのが序盤の終わり以降。
初の初号機起動、そして暴走。
その後、気を失ったシンジの内面世界。
「男の子なら、シンジ。女の子ならレイ」
というゲンドウとユイ?の会話。
続く
「碇シンジ?碇レイ?綾波レイ?綾波…シンジ?」
という思わせぶりなレイの独白のあと、
まるで前作劇場版の巨大レイのような綾波の映像。
冒頭といい、どうやら旧世紀版と何か関係があるということか。

そして小さな変化から微妙に大きな変化を始めるのが中盤。

逃亡するシンジ。
だが、そこではシンジは誰にも遭遇せず、
最後にはNERV諜報部に回収される。

当然ケンスケとの交流もなくなり、
戦う意義も見出せないシンジはミサトとは和解に至らず、
「なんとなく」NERVに残る。
結局、モヤモヤした気分を抱えたまま、
ラミエルとの闘いに挑むことになる。

ここで原作どおりに初戦は高エネルギー砲により、
危篤状態になり、「戦うのが怖い」と出撃を拒否するシンジ。
以降、元のTVシリーズとは小さな、だが根本的な部分で違いが生まれ始まるのだ。

「戦う理由がわからない。みんな司令室にこもっていてズルいじゃないか」というシンジ。
ミサトはそんな彼をつれて、セントラルドグマに向かう。
ここで彼女はリリスをシンジに見せるのだ。
「このリリスと使徒が接触すると、サードインパクトが起きる。
もし使徒がここに潜入したら、自分たちもろとも自爆する覚悟だ」
と語る彼女に、シンジは「もう一度戦います」と決意する。

これは、今後の展開を大きく変化させうる場面だ。
TV版ではシンジは最後まで戦っている敵の目的や帰趨がよくわからず、
また、最後まで自分の周囲の人間とのかかわりの中でしか
戦う理由というものを設定できなかったわけだが、
今回は序盤で具体的に自分の戦う敵や世界の存在を知り、
また己の戦いはさまざまな人間のバックアップによって成立している、
とミサトの言葉で明確に知らされるのだ。

そしてシンジに手を上げてしまったことに対する責任感からか、
ヤシマ作戦に向かうシンジに送られる
トウジとケンスケの応援メッセージ。
また、作戦時、初弾を当てられずおびえながらも
這うように陽電子砲を再び構えるシンジを見て、
シンジを初号機から降ろそうとするゲンドウに向かって
「彼は初めて自分の意志で戦おうとしてるのです。自分の息子を信じてあげてください」と
親の義務を問うミサト。

そう。
後半に向かうに従い、
「義務」と「責任」という「社会的」なものを大きく感じさせる描写が多く描かれるのだ。
これはTV版とは大きな違いだ。
TV版は、個人の関係性においてのみ語られてきたシンジの世界が、
劇場版では集団の中の自分の役割、立場というものを踏まえた、
奥行きのあるものに生まれ変わっているのだ。

これにより、クライマックスのシーン。
自らの意志で戦うことを決めたシンジがレイに向かって言う
「笑えばいいと思うよ」は明確にTV版とは違うニュアンスになっているのだ。
この感覚は…。
もう何回か見直して、語れる言葉を獲得したいと思う。

そんなわけで、ある意味「序」において完結してしまった感のある
新劇場版だが、今後はどうなっていくのだろう。

クライマックスに登場したゼーレと接触するカヲル。
月に存在するもう一体のリリス。
次回予告で登場した、新たなチルドレン(メガネっ子!)、
新たなEVA4号機、5号機、そして月より飛来する6号機。
6号機はGMみたいな顔して空飛んでた。

そして予告ナレーションで語られる
「壊れていく碇シンジの物語」。
「壊れていく碇シンジ」の物語なのか、
壊れていく「碇シンジの物語」なのか。
相変わらずEVAは言葉遊びが好きねえ。


というわけで、とりあえずファーストインプレッションをひたすら
書きなぐってみました。
2回目、3回目と見ていくうちにどんどん印象が変わったり、
新たな発見があるんだろうね。

とりあえず
旧世紀版EVAが見ていたなら見とけ!
これはいい映画だ。
あいかわらず多くの謎かけや、
伏線が多く用意されていて見ごたえのあるストーリーは
相変わらず。
・ 海が赤いのは、どう考えても旧世紀版の後の世界だからだろう。
・ サキエルは第4使徒。3番目じゃないのか。
・ 「今度はシンジとレイは計画通りに接触させる」今度は????
・ 新たなNERVマーク。しかしなぜかIDカードには昔のNERVマークが。
・ 月面には、真っ赤なラインが入っている。これは「まごころを君に」で月に入った綾波の血か?
・ 地球のリリスにはサキエルの仮面が。月のリリスには、新たなNERVマークの顔が。
・ カヲル、月面にて覚醒。「相変わらず3人目なんだね、碇シンジくん」相変わらず?前世とかあったってことなのか?

そして、全体的に書き直された絵と、
死ぬほど気合の入った新規シーンは、
カッコイイ&美麗!
・ 暗闇に光る初号機。
・ 気持ち悪くうごくシャムシェルの足。
・ ヤシマ作戦のシークエンスがやたら細かい。
・ まるで戦争映画のような描写。見ごたえありすぎ。

というわけで、長々と書いたけど、
何も資料を見ないですらすらと旧世紀版の事を思い出せる自分にびっくり。
EVA好きだったんだな、自分と再確認。

はいはい。お宅ですませんねえ。


Beautiful World / Kiss & Cry Beautiful World / Kiss & Cry
宇多田ヒカル (2007/08/29)
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
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テーマ:映画 - ジャンル:サブカル

【 2007/09/09 22:37 】

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