2013.11/14 [Thu]
世界の悩みはつきません「セントールの悩み」 6巻 村山慶先生 感想
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「コミックリュウ」連載作品「セントールの悩み」6巻が発売になりました。
この作品はいわゆる現実世界の「人間」が存在せず、違う進化をたどったためにセントールなどのいろんな種族が存在している世界となっています。
4巻でも主人公姫を中心とした読んでいて和むエピソード盛りだくさんです。
学級委員長まなみを巡る百合回はいろいろそそる物があります。
現実にありそうな少女の悩みを人外キャラで描かれるという事で幻想的でありながら、生々しさも感じるという一粒で二度美味しい展開。
そして、姫のいとこの紫乃のようにちびっこ達の可愛さ。
大勢のちびっこたちがはしゃぎまわったりとほっこりするシーンも良いですね。
その中でも一番のツボは幼い頃の南極人スーでしょう!
可愛いです。
このエピソードは押さない頃をサイレントで展開するのですが、スーの行動がどれも可愛らしい。
南極人の社会も同時に描かれ、姫達の目線で南極人という種族を知る事もできます。
もう一度言います。スー可愛いいです!
「セントール悩み」はキャラの良さだけでなく村山先生の創造する世界観も素晴らしいです。
この世界は何より平等を重んじられ、差別する事は極刑に値する重罪。
そんなディストピアな側面もあります。
6巻ではこの世界での神と信仰について描かれています。
両棲人類のルソー氏。カエルと言うと差別に当たりますよ。
両棲人類はジャングルに住む未開の種族です。
高等教育を受け経済界で大出世するほどの秀才です。
ルソー氏が同じ両棲人類の仲間と語るシーンは、この世界の現実を見せてくれます。
姫たちの日常とルソー氏のエピソードが同時に語られるのも読み応えがあります。
神様についてはさらに人魚達の行う祭事でも描かれています。
この回の話は人魚達の日常も見所です。
ちょっと乱暴だけど、人魚の社会は現実ではヌーディストビーチに入り込む感覚かな?
6巻も可愛さを楽しめたり、世界の設定を深く読み込む楽しさもあって濃い1冊となっています。
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