文藝別冊 [総特集]伊坂幸太郎 感想
伊坂幸太郎特集のムックを買ったんですが、これが充実した内容でかなり面白かったです。
伊坂先生本人が語る創作術の秘密から、担当編集者による全作品解説まであってかなり盛りだくさんの内容。
特に伊坂幸太郎×斉藤和義(!)×中村義洋(映画監督)の座談会は、メンツが豪華すぎて目眩がしてきたし。斉藤和義ってお前、斉藤和義だぞ!? 映画やら何やらを介して何かと絡むことのある3名ですが、フィールドの違う才能がそれぞれ刺激を与え合っている様子がわかります。傍から見てても凄みがありますね。
さらに、伊坂幸太郎オリジナル原作で現在ゲッサンにて「waltz」を執筆中の大須賀めぐみ先生も、2Pの漫画を寄稿。初っ端から(ありがたくない)セクシービキニ披露する先生吹いた。
内容としては大須賀先生が語る、伊坂幸太郎の「言葉に対するこだわり」や、waltz制作の裏話が載ってたりして、ファンにはかなり興味深い内容ですね。おすすめ。
さらに「SARU」を執筆した五十嵐大介も2Pの漫画も載ってたり。
考えてみると伊坂幸太郎って映画に漫画に、果てはミュージシャンとのコラボまで、すごい多ジャンルにわたって仕事をしている作家ですよねー。ストーリーテラーとして、あるいは作家としての才能もそうだけど、芯にぶれないものがあるから、どんな仕事をしても「伊坂幸太郎」としての軸が歪んだりしないのだろうな、と思う。
冒頭に収録された書き下ろし短編「クリスマスを探偵と」もすごくよかった。
伊坂作品の読後感って、いいですよね。爽やかだ。