800MHz帯は通信速度や回線容量、都会の圏外とは無関係  このエントリーをはてなブックマークに追加

http://twitter.com/#!/masa_toku/status/23896322411073536
「SBMの電波が低品質」と言われるのは、黄金周波数を国から割り当てられていない為(画像)。大人なら理解を。また、アンチSB評論家の大人の事情も考慮を。RT 孫正義 @masason の発言に就活生らが猛反発。 http://twitpic.com/3o9ygb


なんてほざく信者がいますが、これ見てちょっとブチ切れ。
全力で反論してやんよ。

※1/13、本文修正。



で、最初に前提として頭に叩き込んでおいて欲しい事があります。

ソフトバンクはボーダフォンを、800MHz帯の免許が無い事をわかっていて買収しました。
800MHz帯持ってたら買収金額は2兆円では済まなかったでしょう。
なのに、直後に「800MHz帯よこせ」と言い放ちました。お門違いです。
そんな事を言う資格も権利もありません。


以上の事を先に言っておきます。

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※複雑な事項は省いて説明します。


まず、NTTドコモのエリアマップをご覧頂きましょう。
http://servicearea.nttdocomo.co.jp/inet/GoRegcorpServlet?rgcd=03&cmcd=FOMA#

FOMAには「FOMAエリア」「FOMAプラスエリア」があります。

「FOMAエリア」は2GHz帯の基地局で構成されたエリア。
「FOMAプラスエリア」は800Mhz帯の基地局で構成されたエリアです。
これを見ると、人の多い場所はFOMAエリアの色で埋められているのがわかると思います。
まず、これを頭に入れておいてください。


次に、2GHzと800Mhzの違いを勉強しましょう。

2GHzの電波は800MHzよりも周波数が高いため、直進性が高く障害物に弱い。
その代わり、感度の面では800Mhzを上回ります。

800MHzの電波は2GHzよりも周波数が低いため、直進性は低く障害物を回り込む特性があります。
また、1つの基地局で2GHzよりも広いエリアをカバーする事が可能です。

iPhonearea01.png

しかし、800MHz基地局は人口の多い場所では不利です。
なぜなら、1つの基地局でカバー出来るエリアが広いという事は、それだけ多くの端末をカバーしてしまうから。
すると、キャパシティ(容量)不足に陥りやすくなる事になります。
いわゆる輻輳(ふくそう)が起こりやすくなるという事です。

iPhonearea02.png

なので、特に都会では、輻輳を避けるために、カバー半径を小さくした2GHz基地局を細かく設置して回線容量を確保していくのが常識です。
この「カバー半径を小さくした基地局」がマイクロセルと呼ばれます。


さて、周波数の違いと有利・不利について説明が終わったところでFOMAのエリアマップに戻りましょう。
なぜ東京では、ほぼ全て「FOMAエリア」でカバーされて、山間部は「FOMAプラスエリア」でカバーされているかがおわかりになるかと思います。

ではソフトバンクはどうでしょう?
東京の中心地に近い場所、山手線沿線などでも圏外が多発しています。(※追記:建物外での圏外、という意味)
これを孫正義や松本見落とし副社長、さらには信者が「800MHz帯が無いからだ」なんてほざいています。
これは大きな間違いです。
まともなエリア設計をせずにここまで来たからです。

さらに、回線容量の不足が起こっているのはiPhoneのせいだけではありません。
2GHzでこれだけ圏外が多く穴だらけということは、基地局の数が絶対的に足りていないということです。
これは回線容量に寄与しない「中継局(レピータ)」を「基地局」と言い張って誤魔化した事にも繋がります。
まともな基地局が、ソフトバンクの公表値よりも遙かに少ないのです。



※追記

FOMAプラスエリア - Wikipedia

現在では都市部とその周辺部において、既存のFOMAサービスエリアの基地局にFOMAプラスエリアの設備を付加し、2重構成(オーバーレイ)になっている基地局が多くなっている。 PDCの設備が既にある場合は、800MHz帯のアンテナを共同で利用している場合もある。


ということで、都市部でも800MHzと2GHzの両方を使用しているようです。訂正致します。
これは推測ですが、マイクロセルでも埋めきれない穴を埋めるための補強と、「壁の向こうには800MHz帯のほうが届きやすい」とのドコモの発言から考えると、屋内向けに電波を送るためと思われます。
ただ、「窓からは2GHz帯のほうが届きやすい」ともあり、エリアマップを見ても2GHzで隙間無くエリア構築しているのは間違いありません。



もちろんiPhoneなどのスマートフォンは回線容量食いまくります。
しかし、それでも今、ソフトバンクの回線が何とか繋がっているのはiPhoneに容量を大きく割り振っているからと思われます。

携帯(ガラケー、フィーチャーフォン)の通信環境の酷さには目も当てられません。
通信速度激遅、何度ページを開いてもタイムアウトは当たり前と、iPhoneよりも数倍酷い環境です。
この現状はソフトバンクが設備投資を行わない事によるものです。

と、こう予測出来るのは2010年7月4日の障害。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB#.E9.87.8D.E5.A4.A7.E3.81.AA.E4.BA.8B.E6.95.85

iPhoneは「panda-world.ne.jp」という、ジョブズが見たら卒倒しそうなほどダサいホスト名を割り当てられています。
そして、この障害が起こった際、iPhoneのウェブ接続だけは無事だったのです。
ということは、iPhone用に回線が別に用意されていると読む事が出来ます。


あと、エリア設計や基地局設置の杜撰さはこちらのインタビュー記事を見るとよりわかると思います。

基地局4万6000局達成の裏に苦労あり! 孫社長を支えるソフトバンクモバイル宮川潤一CTO - デジタル - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20080422/1009741/

用地が用意出来ないからと言って、コンクリートの柱を立てて、そこに基地局設置ですよ?
高さが不十分なので伝搬効率も低いという、ハリボテの「なんちゃって基地局」です。
それを基地局数にカウントしてるんですから。


ということで、800MHz帯は都会のエリア構築に関係はありません。
回線容量の点を考えても、人口の多い場所では不要です。マイクロセルで構築すべきであり、800MHzは補助的な位置付けであるべきです。
2GHz基地局だけで、ほとんどのエリアが構築出来ます。人口をカバー出来ます。
実際、ドコモはそうしているのですから。


800MHzが高品質、ソフトバンクは2GHzしかないから低品質、なんてどこの口が言ってますか、masa_tokuちゃん?
大 人 な ら 以 上 の こ と 、 理 解 を 。


というか、むしろソフトバンクは800MHz帯が無くて良かった、と思ってますよ。
その辺は次の記事でしっかり書きましょうか。

以上の全て、ソフトバンクとその信者に反論出来るんでしょうかね?


追伸

俺の説明では色々不足があり、間違いもあるかと思いますので、以下のインタビュー記事は必ず読んでおいてください。

「800MHz・2GHzに差はない」、ドコモがエリアの作り方を説明
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/44998.html

「携帯電話では1km~2kmしか届かないようにして、そのエリア内のどこでもしみこむように、全国どこでも使えるようにしている」「都心部では、よく飛ぶという800MHz帯であっても、2GHz帯と同じくらいのセル半径にならざるをえない」などなど、勉強になります。
実際にエリアを構築出来ているドコモの話なので、信頼出来ますよ。
また、孫正義の嘘・ごまかしについても言及しています。絶対読んでください。

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