杉内がホークスを退団したのは孫正義のせい。  このエントリーをはてなブックマークに追加

福岡ソフトバンクホークス(ソフトバンクと付けたくないが)のエース、杉内投手が12/19に、ホークスに退団を申し入れて巨人にFA移籍する事を表明しました。
まあこの結末はとっくに見えていたわけで、俺がずっとつぶやいてた通りになりました。
これにより海外FA権を行使してオリオールズに入団が決まった和田毅投手、球団と折り合わず自由契約選手となり巨人に入団する事となった今年の最多勝投手・ホールトン投手に続き、3人の絶対的な先発投手が退団するという事に。

さて、ずっとメジャーを目指していた和田は気持ち良く送り出すとして、何故杉内は国内FA権を行使してホークスを退団したのでしょうか。
・・・ええ、それは結局オーナーの孫正義が原因でした。いやマジで。
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FA杉内が言葉詰まらせ涙の巨人入り表明
http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20111219-878455.html

退団を決断した理由を聞かれると「言っていいか分からないけど、昨年の交渉の席で『FAしても名乗りをあげる球団はない』というようなことを言われた。1年、野球に集中すれば、わだかまりもなくなると思っていたけど。ただ、個人の感情的なことで移籍するのは正直、大人げないと思う。でも、感情の部分が戻らなかった」と強い口調で話した。


12/19の記者会見。FA権を行使するきっかけについて話しました。
ただ、これだけじゃないんですよね、理由は。


【サンスポ・報知の記事】ソフトバンク・小林至編成部長の姿勢に柴原・杉内が激怒!交渉中に選手名鑑をパラパラ・レコーダー設置も
http://yakyusoku.blog100.fc2.com/blog-entry-240.html

ソフトバンクが10日、福岡市内で行った契約更改交渉が大いに荒れた。
まず、柴原洋外野手(36)は減額制限(1億円以上は40%)を超越する65%、7800万円減の
年俸4200万円を保留。提示額よりも、球団側の小林至編成・育成部長の姿勢に激怒した。

「交渉中に、選手名鑑をパラパラとめくっていた。何を見ているんですか、必要ないんじゃないですか、と聞いたけど、とても交渉という雰囲気ではなかった」
ホークスひと筋14年。通算4度のリーグ優勝と、2度の日本一に貢献してきたV戦士の誇りを傷つけられた。

さらに、代理人をたてた杉内俊哉投手(30)も、5000万円増の年俸3億5000万円の提示を保留。
16勝7敗で7年ぶりのリーグ優勝に貢献した左腕は、「納得は到底できない」と怒りをあらわにした。
今後、選手会から「交渉役を変えてほしい」という声も噴出しそうだ。


しかし、話し合いの途中、不信感を増幅させる事態が起こっていた。交渉役の小林編成・育成部長は録音用のレコーダーを設置。代理人の酒井辰馬弁護士(44)が「こちらには守秘義務がある」と問い詰めると、球団側に「脅すのですか?」とまくし立てられたという。杉内本人は「話す気にもなれなかった。もう少し上の人と話さないと、話が進まない」と言い放った。

次回交渉を25日に設定したエースは、「選手によって足元を見てる感じ」と語気を強めた。
7年ぶりのリーグ優勝がかすむ大荒れムード。球団と選手の溝は、深まる一方だ。


去年のリーグ優勝が台無しでした。
結局柴原は年俸調停を起こしましたし(取り下げたけど)。
酷い態度を取ったのは小林至編成部長。
交渉の会話を無断でレコーダーで記録、交渉中に選手名鑑をパラパラとめくる・・・しかしこれだけじゃない。

去年の杉内の最初の契約更改交渉の翌日。


「携帯電話会社と同じ…」杉内、痛烈皮肉
http://megalodon.jp/2010-1215-0132-29/www.sponichi.co.jp/baseball/news/2010/12/12/08.html(魚拓)

前日の更改交渉で5000万円増の3億5000万円を保留したソフトバンクの杉内は、一夜明けても球団に対する不満が収まらなかった。

提示額は希望に近いとはいえ、活躍次第で大幅増も見込めるが、一方で大幅減の可能性もある新年俸システムにはどうにも納得がいかない様子。FA補強で大型複数年契約を結んでいる球団側に対して「(交渉の冒頭)1年間の労をねぎらう言葉もなかった。携帯電話会社と同じですよ。新規加入の人には優しくて既存の人はそのまま」と痛烈に皮肉った。次回交渉は25日の予定だが「越年も覚悟している」と語気を強めた。


1年をねぎらう言葉が無かった。これが不信感の始まりのようです。

そして、報道を見てるとまるで杉内が単なるワガママでギャーギャー騒いでるような印象を受けかねませんが、それは違います。
今回海外移籍のためにFA宣言した和田も、新査定方法に疑問を持っていたのです。


【サンスポ記事】不満の声続々…ソフトバンクの新査定方法
http://read2ch.com/r/livejupiter/1292078618/

ソフトバンクは優勝旅行(13日出発)前の契約更改交渉が終わったが、信賞必罰を強くした新査定方法に選手から不満の声が上がっている。

年俸が高額になるとアップするための条件が厳しく設定されているようで、この日更改した和田は「同じ成績ではダウンですかと聞いて『そうなるな』と言われた。最初は保留しようと思った。向こうが改善するといってくれたのでサインした」と明かした。

10日には大幅減額の提示を受けた柴原が球団の交渉担当者の対応について不信感を抱き「これじゃ、みんな出ていきますよ」と怒った。フロントと選手との溝の深さが目につく交渉が続いている。


和田はプロ入団前からメジャー志向である事は有名。
去年の時点で、今年念願の海外移籍可能なFA権を取得する見込みであり、今年の年俸査定について考える必要は無いはずなんですね。
しかし、和田は新査定方法に疑問を持って「来年同じ成績なら下がりますか」と尋ねています。
保留も考えた和田。しかし、改善を要望として出し、改善を検討する事を約束したからサインしました。

以上を見ればわかる通り、明らかに選手から見ておかしいと思う査定方法という事になります。
同じ成績でチームに貢献していても年俸ダウンという事が、いかに選手にとって不利か。
杉内も和田も、これではチームのためにならないと思ったのでしょう。

しかし、その思いは踏みにじられたわけです。
FA宣言した杉内に対して最終的に出された条件は「固定制4年総額20億(22億の報道もあり)」。
しかし、球団としての査定方法が変わる事はありませんでした。

杉内は「自分だけ変えろ」なんてワガママは言っていません。
チームのために、選手のために、元の査定方法に戻して欲しいと訴えたに過ぎない。


溝を埋められず 杉内「僕だけ査定が変わっても意味がない」
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/12/19/kiji/K20111219002273860.html

杉内は減額幅の大きさを問題視。14日の残留交渉では笠井オーナー代行が譲歩案を提示し「われわれに問題がある。インフォームドコンセント(十分な説明と同意)をしないといけない」と話していた。

杉内に対して条件を見直し、ある意味で特別扱いもした。ただ杉内が「ハイリスク、ハイリターンなら分かるけど。リスクの部分が強い。僕だけ(査定が)変わっても意味がない」という理由で求めた選手全体への改善には明確な答えを示せなかった。


結局、溝は埋まらず。
骨を埋めるはずの、愛着のある福岡から離れるという決断をするしか無かったわけです。

さらに、契約条件が折り合わずに自由契約となり、その後ホークスに対して交渉する意志が無い事を伝えて巨人入りを決めたホールトン。
こちらもやはり査定方法について球団に不信感を抱いていたのではないでしょうか。
でなきゃ最多勝投手があんな形でいきなり退団なんて、なかなか無いです。
まあ過去にグライシンガーとかあったけど。


・・・さて。
ここまでが今回の騒動であり、直接的な原因は球団の査定大改悪と小林至球団編成部長の言動です。

しかし。
根本的な原因は、球団の最も上にいる人物。そう、孫正義です。


まず年俸査定。
前年と同じ成績ではダウン査定となるような査定方法に、オーナーが関わってないなんて事は絶対ありません。
というより、むしろ運営資金を出してる側なのですから、この査定方法を決めたのは孫正義なのではないですか?

また、杉内は優勝パレードの時に孫正義に慰留を受けたのですが、杉内は孫正義に査定方法の見直しを訴えています。


杉内14日にも退団 交渉は代理人任せ
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20111213-876143.html

杉内は11日の優勝パレードで、孫正義オーナー(54)から直々の慰留を受けた。その際、成果報酬型の査定制度見直しを訴え「なぜ今までの査定制度ではダメなのか。このままではどんどんFAで出て行ってしまう」と話した。


杉内は直接要望を出しています。
しかし、孫正義は何もしなかった。
そもそも最後の最後まで小林至が交渉役として立っていた時点で、杉内の意志は決まっていたでしょう。
本来なら、小林至について少なくとも去年の時点で問題視されてなければならないわけだし、それこそオーナーの鶴の一声で少なくともポジションを変えさせるべき事でした。

でもオーナー孫正義は何もしなかった。
孫正義は、オーナーとして何もしていない!
球場で騒いで、単に選手より目立ちたかっただけなんでしょうね。


そもそも、孫正義が本当に野球が好きだなんて思えませんし。

2004年オフ、ダイエーの撤退からソフトバンクが球団を引き受けた後の孫正義の談話。
http://vavilon7.seesaa.net/s/article/9935541.html

孫オーナー、年俸100億円計画!

福岡ソフトバンクホークスの孫正義オーナー(47)が26日、近い将来にチームの選手年俸総額を100億円以上にする意向を明らかにした。米大リーグのワールドチャンピオンとの対戦を究極の目標に日本球界に参入した同オーナーは、まずは選手の待遇面でメジャー級を目指す。

世界一を目標に掲げる孫オーナーならではの改革案だった。

「私は日本の選手年俸は安すぎると思う。だから優れた選手がメジャーに行くんです。メジャーの上の方は(チーム年俸総額が)100億円以上のチームもあるが、日本の国力からいっても向こうのトップと十分サシで戦える力を持ってもおかしくはない」。孫オーナーは自信満々に言い切った。04年のダイエーの選手年俸総額は約25億5000万円。これはリーグトップ、12球団中でも5位と決して安くはない。しかし同オーナーが指摘するようにメジャーではヤンキースの約190億円を筆頭に、レッドソックス、エンゼルス、メッツの4球団がチーム年俸100億円以上。「私はワールドチャンピオンシリーズこそが目指すべきゴールだと思う。そのためにも(年俸面でも)ガンガン意地を張り合えばいい」と、世界一に向けてまずは選手の待遇面の改善を図る。

決して大風呂敷ではない。04年の球団売上高は約175億円だが、今後の目標に300億円を設定。このノルマをクリアすれば、100億円軍団構想も夢ではない。

そして孫オーナーが金に糸目はつけない方針を打ち出したことで、来季にFA権を取得しメジャー移籍も視野に入れる城島の引き留めにも大きな光が差し込む。孫オーナーは「ずっととどまってほしいスター選手です」と城島を評し、日本人初の年俸10億円を提示する用意もあるといわれる。

世間の不景気など、どこ吹く風の孫発言。新生ホークスが名実ともに“日本のヤンキース”を目指す。

<スポニチ:2004.12.27 (月)>


この発言、良く覚えてます。100億って数字ののインパクトが大きくて。
この後、バリバリのメジャーリーガーであるバティスタを2年総額1500万ドル(当時約15億円)で引っ張ってきたりしてたし。なぜか違約金払って1年で解雇したけどな。
・・・あと寄付の金額と同じな点が引っかかりますね。

まあそれはさておき、発言内容がメチャクチャである事が良くわかるかと思います。
まず年俸総額100億円という発言。
実現させようと思ったら、現状で10億円プレーヤーがゴロゴロといなければおかしい。
しかし現実は年俸5億ほどが限界。松中の7年総額40億とかありましたっけ?
そこから一歩も先に行ってない。
景気が悪い? ソフトバンクは利益世界一と先日豪語してましたけど。

そして、「年俸が安いからメジャーに流出する」という発言。
え、結局金で全部動くと思ってるんだ?

城島は結局引き留められずに本人は憧れのメジャーへ、さらに日本に復帰する際にも王さんが声を上げていたにもかかわらず、獲得には動かず。
川崎は「イチローと同じマリナーズ以外は考えない」と、イチローと同じチームでプレーするためにFA宣言。
和田は最初からメジャー行きを熱望していた。

さて、この中に金で動いた人はいるでしょうか?
年俸が高ければFA宣言しなかったのですか? 違いますよね。
そして、野球が本当に好きならば、こんな発言はあり得ませんよ。

メジャーに行くのは、金よりも憧れや新たな挑戦が理由です。
野茂だって、イチローだって、松坂だって、黒田だって、井口だって、岡島だって、斎藤だって、井川、建山、田島、大家、岩村、福留、田口だって。
そして岩隈や青木、中島だってそう。金なんかじゃないんですよ。

ただ、国内での移籍については確かに年俸の大小で決める部分はかなり大きいでしょう。
しかし、最終的に巨人とほぼ同じ条件を出したにも関わらず、杉内は退団を選んだ。
結局は金ではなく、球団への不信感により退団したに過ぎないんですよ。
小林至を引っ込めてから交渉するというのがまず杉内に対して通すべき筋のはずで、そうであれば杉内の態度もかなり軟化していたでしょう。

あと、内川がなぜFAでホークスに移籍する事になったのかを考えてもわかるでしょ。
強いチーム、勝つチームにしようという気概が球団に無かったからですよ。
その年、金城もFA宣言して移籍の道を探ってましたし。
村田だって「プロ入り後、5割以上の野球をした事がない」と言っていたりね。

何度も言いますが、金目当てで野球やってる奴なんてごく少数です。
プロを舐めるな。

結局、金で解決する事しか考えないのが孫正義であり、そんな考えを持ってるから杉内はチームを離れる事になったと断言します。
志とやらはどこへ行きましたか?
義とは? 心とは?

そもそも、去年の時点で小林至に対して何らかの対処をすべきだったんですが、なぜ何もしなかったんでしょうか。
杉内の保留はもちろんの事、柴原が年俸調停を起こしたのも小林至の態度が原因でしょう。
お金の事のはずなのに、コミッショナーから和解するよう諭されるなんて不思議でしょ?
ちなみに杉内は去年、オーナー代行が交渉の場に出て一気に態度が軟化。
さらなる年俸の上積みを提示されましたが、これを固辞しています。

そんな状態なのに、オーナーである孫正義は今の今まで何もして来なかった。
野球好きであれば、小林至の言動を見て怒ってポジション外しますって。
でも、残念ながら小林至のポジションはそのまま。
今年の5月頃から下交渉を始めていたそうですが、この時点でまた何か失礼があったんじゃないでしょうか。


で、こんな状態なのに孫正義はまるで自分に責任がまるで無いようなツイート。

http://twitter.com/masason/statuses/148770489379201024
厳しく処置したく思います。
RT @doctorGOTOyo: エースの杉内投手が巨人に移籍決まりましたね。球団幹部のコメントに反発している模様です。孫会長はその部下に対してどのような対処をされる予定でしょうか?


処置? したく思います?
この場合処置なんて全く適合しないんですが。しかも断言でもない。相変わらず日本語が不自由ですね。
そしてTwitterで宣言する事でも無い。ただの恐怖政治やん。

で、20日に小林至が球団編成部長を辞任。解任ではないようです。
というか、問題は去年起こってるんですよ?
「FAしても君を取る球団は無い」という趣旨の発言は確認出来てなかったにしても、去年、選手と揉めた時点で何らかの調査や対応を取って当たり前。
まさか去年あれだけ選手がキレてたのにオーナーが無視したり、オーナーに何も報告無しなんて事は無いでしょうし。
少なくともオーナー代行は選手の怒りの内容を知ってたわけですし。
報告無しなら本気でカス球団ですわ。

で、去年に、球団のトップでありグラウンドやベンチにしゃしゃり出てくるようなオーナーが何もしなかった結果、杉内は他球団に流出です。
去年の2度目の契約更改交渉でオーナー代行が出てきて「君が必要だ、流出させない」と言ったにもかかわらず、去年の小林至の発言を杉内が問題視したのはなぜか?
それを考えないといけませんよね。

というか、何にしろ遅過ぎ。全部終わってから「処置」とか「辞任」とか茶番もいいとこです。
4年総額20億なんか払いたくなかったんでしょう。
でなきゃ、年俸の高騰を防ぐための新しい査定方法なんか取り入れるわけがありません。
何が「総年俸100億」「流出を防ぐ」だ。真逆の事しとるやんけ。
これが杉内の不信感の全てです。



孫正義は今年2度胴上げされましたが、その時2回とも服や体の一部を持たずに胴上げされてるのをご存知ですか?
これ、本当に危険なんですよ。
監督や選手を胴上げする時、ベルトなどを掴んでいるのを目にする人は多いと思います。
これ、高く上がったり横に逸れたりしないようにして、地面に誤って落ちないようにするための行為。
なのに、それをされなかった孫正義・・・さて、選手はどんな気持ちで胴上げしてたのでしょうか。
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