公衆の面前での叱責はパワハラに当たるので、怒鳴って下を泣かすのもパワハラだと思います。
ある日、西野さんがジェノサイド部長に容赦無くフルボッコにされておりました。そんな公開処刑を見たあと、私は倉庫に書類を取りに行きます。倉庫の扉をあけると漫画のように、西野さんがすすり泣いておられました。あまりにも可愛そうだし、泣いている姿を後輩になんか見られたくないだろうと思って私は見なかったことにして、その場を去りました。
数日後、その話題をジェノサイド部長から耳にします。しかも「俺が西野を泣かせてやったんだ!」と言わんばかりに笑いとばしながら話していました。彼にとって部下を泣かすことは武勇伝の一つくらいなのでしょう。なお、この会社では私を含め、泣くまでは至りませんが半泣き(目に涙ウルウル状態)の人を何人を見かけましたし、それを揶揄して「あいつ、目に涙貯めていたぞ」と言う上司も数人おられました。小学生みたいです。
補足ですが、この西野はジェノサイド部長はじめ色々な人に怒られていましたが、それには理由がありました。彼は役員のスケジュールを本人の了解無しに勝手に変更したり、重要な契約書を紛失したのを黙っていたり、普段は遅くまで残業している癖に期限が迫っている仕事がある時に限り仕事を放置して早く退社し飲みにいくなど、突っ込み所満載の男だったのです。私も後輩ながら切れたことがありましたが、西野さん、まだ会社で元気にやっているのかちょっと心配になりました。