『ムーミン小説』
1945年に最初の小説『小さなトロールと大きな洪水』が発表されてから、80年を迎えます。ムーミンはフィンランドの国民的作家であり、画家・芸術家であるトーベ・ヤンソンによって、小説シリーズ、絵本、コミックスとして描かれ、世界中の人々から今も愛され続けています。
ムーミンに登場するキャラクターは決して完全無欠のヒーローではなく、むしろ欠点の多い人物ばかりです。でも、ムーミン谷では誰もそれを正そうとはしません。
時に迷惑をかけられながらもありのままを受け入れ、そして自分もありのまま、自分らしく自由に生きています。
ムーミン屋敷のドアにカギはついておらず、いつでも、どんな人にも開かれていて、好きな時に出ていくこともできるそうです。
多様性と寛容、愛と友情、人に親切にすること、自由と孤独、自然との共生など、
ムーミンの物語に込められた価値観は普遍的で、いつの時代にも通用するものです。
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①
「そのうち」なんて当てにならない。
いまが”その時”さ
スナフキン/ムーミン
②
人と違った考えを持つことは
一向にかまわないさ。
でも、その考えを無理やり
他の人に押し付けてはいけないなあ。
その人にはその人の考えがあるからね。
スナフキン/ムーミン
③
逆よ、すべて逆よ。
自分と向き合うにはひとりになるんじゃないわ。
いろいろな人と関わりあうのよ。
お友達とおままごとしろって言ってるんじゃないの。
自分の知らない、自分を知らない人たちと関わりあうのよ。
見えてくるわよ、本当の自分が。
リトルミイ/ムーミン
④
人の目なんか気にしないで、
思うとおりに暮らしていればいいのさ。
きみたちは、どこかへ行くとちゅうかい?
人と違った考えを持つことは
一向にかまわないさ。
でも、その考えを無理やり他の人に
押し付けるのはいけないなあ。
その人にはその人なりの考えがあるからね。
スナフキン/ムーミン
⑤
あなたの夢を、そんなこと無理だっていう人がいるでしょ。
こう言い返してやりなさい。
あなたには無理ね、でもわたしはできるの、
あなたとわたしはちがうから、って。
でも言ったからには
夢をかなえなきゃいけないことを覚えておきなさいよ。
でかい口たたくんだから。
リトルミイ/ムーミン
⑥
大切なのは、自分のしたいことを
自分で知っているってことだよ。
スナフキン/ムーミン
⑦
迷わないことが強さじゃなくて
怖がらない事が強さじゃなくて
泣かない事が強さじゃなくて
本当の強さって
どんなことがあっても
前をむけることでしょ。前をね。
リトルミイ/ムーミン
⑧
何とかなる。
それは、やることをちゃんとやっている人のセリフ。
リトルミイ/ムーミン
⑨
何か試してみようって時には
どうしたって危険が伴うんだ。
スナフキン/ムーミン
⑩
みてるわよ、あなたがしていること。
あのね、神様じゃないわよ。
もうひとりのあなたがあなたをみているのよ。
見放されないようにね。
嫌われないようにね。
リトルミイ/ムーミン
⑪
縛らないことよ、自分で自分を。
わたしはかわいい、わたしはブス。
わたしは賢い、わたしはダメ。
あなた、自分をすぐ何かに決めつけようとするでしょ。
本当の自分をみつけるのはもっともっとずっとずっと先の話。
いますることは、一生懸命迷うことよ。
リトルミイ/ムーミン
ー おしまい ー