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2007.04.16

MITOUJTAGがSpartan3Aに対応しました。

Spartan3Aユーザのみなさん、お待たせいたしました。
MITOUJTAGがSpartan3Aの書き込みに対応しました。

以下のURLからサービスパック5をダウンロードして適用してください。
http://www.tokudenkairo.co.jp/support.html

※ドメイン名がnahitech.comから、tokudenkairo.co.jpに変わりました。

Spartan3Aに対応するには、まずXILINXのWebサイトから、Spartan3A用のBSDLファイルをダウンロードするか、ISE(WebPACK9.1)をインストールし、再度、「デバイスインデックスの作成」を実行してください。
※ MITOUJTAG 1.2.4にはSpartan3AのIDCODEがデフォルトで登録されていないため。

その後、MITOUJTAG BASIC 1.2.4サービスパック5を適用することで、Spartan3Aへの書き込みができるようになります。



さて、WebPACKの9.1をインストールしてSpartan3Aスタータキットをいろいろといじってみたところ、いろいろわかってきました。
以下、Spartan3Aレポートです。

・Spartan3AはSpartan3からかなり進化している。全く別物といってもいいかもしれない。たとえばSpartan3で厄介だったVCCAUXの電圧とIOBANKの問題とかも解決している。Spartan3Aは今後、楽しみなデバイスである。

・Spartan3Aスタータキットのリファレンスデザインに入っているmcsファイルは、すべてSPI-ROM用のもの。ビットリバースされているのでXCF04Sに書き込んでも動かない。

・Spartan3Aスタータキットのリファレンスデザインでは、MCSファイルをpromgen.exeというツールで作成している。iMPACTを介さずにbitファイルからmcsファイルを作成している。promgenの使用例として参考になるが、コマンドオプションが長いので覚えきれない。

XILINXの中の人も、BIT→MCSの変換のためにiMPACTを使っていないのかな。もうiMPACTなんていらない。
(MITOUJTAGではbitファイルを直接ROMに書き込めますので、promgen.exeすら不要です)

・iMPACTは相変わらず、扱うファイル名にスペースが入ると駄目で、クラッシュしてしまう。だからデスクトップにファイルやフォルダを置けない。

・_pn.exeのメモリリークがちょっとだけ減った?(気のせい?)

・iMPACTでSPIフラッシュやBPIフラッシュに書き込みができるようになったっぽい。どうやら原理は、私が昨年5月にこのブログに書いた「SPIのフラッシュROM書き込みツール」・「XILINX FPGAからSPI ROMをJTAG書き込みするツール 公開」の方法と同じだ。
つまり、FPGAにSPI ROM書き込み用のデザインをFPGAにいったんダウンロードし、JTAGを使ってパソコンとFPGA内のロジックで通信し、FPGA内のロジックでSPIに書き込めばよい。
ただし、iMPACTのこの機能は未完成っぽい。ためしにAT45DBへ書き込んでみたところ、メモリを1GByteも食うようになってパソコンの反応が極度に遅くなり、結局はだめだった。

・コンフィギュレーションシーケンス(bitファイルの中にかかれている命令列のこと)がだいぶん変わっている。特にコマンドの長さが減った。そのため、Spartan3や3Eと同じシーケンスで書き込むのは不安。

・Spartan3Aは、すべてのFPGAにユニークな番号を与える「Device DNA」というID機能を搭載した。
DeviceDNAは、FPGAの中のロジックはもちろん、JTAGからでも読み出せる。
これを使えばFPGAにデジタル著作権管理みたいなものを持ち込むことができる。
DeviceDNAを使えば、コピー製品のFPGAで動かないようにしたり、特定の許可されたFPGAだけでIPコアが動くようにしたり、コピー製品の流通を追跡したりといった応用が考えられる。
IPコアのリリース方法や、FPGA設計サンプルの提供、設計したFPGAのOEM提供など、いろいろと応用できそうだ。これは有り難いかも。

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