やがて君になる 第9話「位置について/号砲は聞こえない」感想
頭から離れない。
登場人物
神酒原 「第3話以来、久しぶりに感想記事を書くよ」
酒原 「お前どうせあれだろ? 今回ディープキスだったから記事書くことにしたんだろ?」
神酒原 「そそそそんなことないわ」
酒原 「…………」
神酒原 「そんなことないって」
酒原 「…………」
神酒原 「…………」
酒原 「でもディープキスはよかったんだろ?」
神酒原 「はい」
エスカレートする好意
神酒原 「とはいえやっぱり、体育倉庫のシーンはとてつもない衝撃だった」
酒原 「結局お前の脳みそは下半身にあるのな」
神酒原 「いや仕方なくない? あれだけのシチュエーションと作画でさ、あれやられたらさ、もうお手上げだよ。逆になんでお前は興奮してないの」
酒原 「そこ突っ込まれるとは」
神酒原 「侑からキスして欲しくて、燈子が床に座って目線の高さを逆転させるところがよかった」
酒原 「ピンポイントだな」
神酒原 「座る仕草がえろすぎた。もちろんその後もよかった。このシーンはまじで頭から離れないよ」
酒原 「やってることはあれでも、シーンとしてはかなりの切なさだったがな」
神酒原 「そう! それがいいんだよね。えろいのももちろんそうだけど、本当に切なくて、ちょっと感情揺さぶられちゃうよね」
酒原 「お前が何も見てないわけじゃなくて安心した」
神酒原 「そいつはよかった。作画という意味ではさ、今回は体育祭シーンの作画もよかったよな」
酒原 「いつもとちょっと違ったな」
神酒原 「違った。でも線がさらに少なくなって目が大きくなっただけで、レイアウトとか動きはすごかったよ。走る作画がよかったのはもちろんだけど、止まってるシーンもちゃんとテーマのある画作りになってた」
酒原 「ゴールする燈子を見ていない侑のシーンとかか?」
神酒原 「そう! ビビッときたシーンだよね。一連のシーンがそうだけど、侑の心の変化を見事に切り取っていたよ」
酒原 「ここで侑は特別を知ってしまったんだよな……」
神酒原 「あと体育祭シーンの作画があんな感じだった分、体育倉庫のシーンの濃密さが増した」
酒原 「…………」
神酒原 「濃密さが増したんだ」
酒原 「そうかい」
号砲に耳をふさいだ侑
神酒原 「まぁあれこれ下らないことを喋ったけど、一番大事なのはここですよ」
酒原 「お前がまともでよかった」
神酒原 「ありがとう。侑はリレーのシーンで特別を知って、膨らんでいく燈子の好意を正面から受け取っているのに、心臓の鼓動だけは聞こえないことにした。でもそうだよね。燈子は『特別を知らない侑』が欲しいんだから、侑は耳をふさぐしかなかったんだ。河原のシーンでこうなることは既定路線だったけど、こんなにも辛いものだとは思わなかった」
酒原 「これも演出の妙ってやつかな」
神酒原 「本当にそう思う。約束どおり自分からキスしようとして、ギリギリのところで思いとどまった侑は偉かった。そこで一線を引けるのが侑の強さであり、魅力だよね。なるほど燈子が惚れるわけだよ。でも、いくらなんでも侑だけ辛すぎる……。燈子の好意が心地いいほどに、侑の心は磨り減ってんじゃん……」
酒原 「今日は語るね」
神酒原 「語らせて! 本当にね、このシーンの心理描写がえげつなすぎて、そのせいでマジで頭から離れないんだ。日常生活でも侑の気持ちがしょっちゅうチラついて本当に困る。こんなの『よりもい』以来だわ」
酒原 「よほど衝撃だったんだな」
神酒原 「衝撃だった。一方燈子は、まぁもしかしたらいろいろ考えているのかもしれないが、自分ばかり優しい侑を独占してて、ほんとズルいなぁって思う」
酒原 「これで侑が特別を知らないままなら、まだよかったんだろうけどな」
神酒原 「確かにそうだが、そんなの無理だわ。……うわー、続きが気になるけど見たくない! 2人の関係の続きが怖い! このアニメは本当に恐ろしいよ」
酒原 「心理描写の卓越さは頭ひとつ飛び抜けてるよな」
神酒原 「それな。次回も期待大でございます」
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