白耳義オワタ\(^o^)/……なのか?
13.11.2007, 22:05:04 -edit-
◆ベルギーってそろそろやめたらいかが?
という Economist 誌の記事を山形センセイが拾って翻訳されていたのですが、この段階で山形センセイも「ひでえ(笑) ここまで他国をおちょくれるとは。」などと完全にネタ扱いだったベルギー滅亡話、何か隣国で真に受けて世論調査まで始めるフェーズにまで広がってたり、みたいな辺りで最近の時事発のニュースでこんなものが。
お前らもはや合併してやる気満々だな。全くどの国もエクスパンショニストのジンゴイズムだらけで、何が欧州統合だと反吐が出るわ……とまでは言いませんけれど、世論調査するほうもえげつなければ、こういう回答が出る隣国の世論も何だか、みたいなお話ではあり。にしても、実際現代においてベネルクスは既に仮想的に統合された国家みたいな実験の最先端を行っていた一方で、こういう形で国自体が分裂するとかなくなるみたいな議論になるのはある種の皮肉なのかはたまた国境線という概念が溶解したゆえの必然であるのか。ベルギーというと山野長老の名著「伝説の名馬」の Prince Rose の章において「ブリュッセルの駅に行くと同じ列車について何ヶ国語ものアナウンスが繰り返し流れていて、実際どうやってこいつら生活してるんだろうと思う」みたいな話があったのが印象に残りますが、現実にそういう部分に関するインコンビニエンスは確実に存在するのでしょうな。その上で、不便が便利を上回るような局面に入ればある意味そういう話も出てくるものかも。……みたいなことを思いつつ現地在住の方のブログなどを見てみると、こんな意見も。
それにしても、ベルギーもそんなモザイク国家でありながら、本来の矜恃はあった筈である。彼らは、同じ低地国でありながらより風土が峻厳でメシが不味い(重要)オランダとの合同を否定し、多民族の小国で植民地もロクに持たないものの恵まれた風土でメシが旨い(重要)国をつくるために独立を選択した。一方彼らはその選択によって、自らが大国、とりわけドイツとフランスが戦争を行った場合の真っ先に翻弄される立場とならざるを得なかった。それでも、彼らはその宿命を受け入れて「ベルギーは道じゃない、国だ!」の名言とともに両次大戦でドイツの侵攻に抗ったのである。その矜恃を思うに、現況は如何にも寂しい部分はなくはない。国境線から兵隊の姿が消えて、存立にインセンティヴを与える地政学的事情が消滅したとしても、彼らは低地の中では恵まれた風土にあって、一つの何かを保ち続けてきたのは事実である。政府も国民も、そういった「先祖の土地と歴史」について思いを馳せる中で、「グローバルの中のローカル」を保ち続ける方向に向かうといいな、とは思うのだが。カナダ人とケベック人以上には、ワロンとフラマンには「連帯できる理由」はある気がする。
という Economist 誌の記事を山形センセイが拾って翻訳されていたのですが、この段階で山形センセイも「ひでえ(笑) ここまで他国をおちょくれるとは。」などと完全にネタ扱いだったベルギー滅亡話、何か隣国で真に受けて世論調査まで始めるフェーズにまで広がってたり、みたいな辺りで最近の時事発のニュースでこんなものが。
【ブリュッセル12日時事】北部オランダ語圏と南部フランス語圏の対立を背景とした政局危機が続くベルギーでは、南北分割論も浮上しているが、国境を接するオランダとフランスの世論調査で、分裂すればそれぞれの地域との合併を支持するとの回答が半数前後に達した。
お前らもはや合併してやる気満々だな。全くどの国もエクスパンショニストのジンゴイズムだらけで、何が欧州統合だと反吐が出るわ……とまでは言いませんけれど、世論調査するほうもえげつなければ、こういう回答が出る隣国の世論も何だか、みたいなお話ではあり。にしても、実際現代においてベネルクスは既に仮想的に統合された国家みたいな実験の最先端を行っていた一方で、こういう形で国自体が分裂するとかなくなるみたいな議論になるのはある種の皮肉なのかはたまた国境線という概念が溶解したゆえの必然であるのか。ベルギーというと山野長老の名著「伝説の名馬」の Prince Rose の章において「ブリュッセルの駅に行くと同じ列車について何ヶ国語ものアナウンスが繰り返し流れていて、実際どうやってこいつら生活してるんだろうと思う」みたいな話があったのが印象に残りますが、現実にそういう部分に関するインコンビニエンスは確実に存在するのでしょうな。その上で、不便が便利を上回るような局面に入ればある意味そういう話も出てくるものかも。……みたいなことを思いつつ現地在住の方のブログなどを見てみると、こんな意見も。
でも、フラマン語圏のニュースによると、ブリュッセルのフラマン語地区でのアンケートでてな訳で、やや政治主導な混乱、なのかも知れない。ただ、政治主導な混乱といっても、混乱は起きている、とも言える。それはある意味、将来の「統合された欧州」で何が起きるか、の伏線的な意味で、この「欧州の首都」に影を落とすものでもあるだろうなとも。まぁオプティミスト的に言えば、欧州の首都が自ら負荷試験を行ってる、とも言えなくはないが。
「ブリュッセルから分離したい」
と答えた人は過半数より少なかったんだよね。
フラマン圏のうちの大学でも分離独立を主張するようなムードはないし。
政治家が国民の感情より前に行き過ぎているような気がする。
それにしても、ベルギーもそんなモザイク国家でありながら、本来の矜恃はあった筈である。彼らは、同じ低地国でありながらより風土が峻厳でメシが不味い(重要)オランダとの合同を否定し、多民族の小国で植民地もロクに持たないものの恵まれた風土でメシが旨い(重要)国をつくるために独立を選択した。一方彼らはその選択によって、自らが大国、とりわけドイツとフランスが戦争を行った場合の真っ先に翻弄される立場とならざるを得なかった。それでも、彼らはその宿命を受け入れて「ベルギーは道じゃない、国だ!」の名言とともに両次大戦でドイツの侵攻に抗ったのである。その矜恃を思うに、現況は如何にも寂しい部分はなくはない。国境線から兵隊の姿が消えて、存立にインセンティヴを与える地政学的事情が消滅したとしても、彼らは低地の中では恵まれた風土にあって、一つの何かを保ち続けてきたのは事実である。政府も国民も、そういった「先祖の土地と歴史」について思いを馳せる中で、「グローバルの中のローカル」を保ち続ける方向に向かうといいな、とは思うのだが。カナダ人とケベック人以上には、ワロンとフラマンには「連帯できる理由」はある気がする。
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ぐぐるさんスイッチ、ヤフーさんは不可。いきますよ~ »
この記事に対するコメント
山形センセイまで捕捉されておりますとは、
http://db.netkeiba.com/horse/1999100624/ 、
殿下ですな。
(まあ、著作権関連は山形先生抜きで語れないわけではありますが)
>メシが不味い(重要)
>メシが旨い(重要)
ここを海原雄山風の言い回しでお願いします(ぉ
http://db.netkeiba.com/horse/1999100624/ 、
殿下ですな。
(まあ、著作権関連は山形先生抜きで語れないわけではありますが)
>メシが不味い(重要)
>メシが旨い(重要)
ここを海原雄山風の言い回しでお願いします(ぉ
URL | NOBIE #aEcLkrJQ
2007/11/14 20:22 * 編集 *
NOBIEさま>
山形センセのは、とても全部はチェックしきれてませんが、Economist翻訳はアンテナはってたので、ってところで。しかし、ベルギーとオランダ、何故隣国なのにあんだけメシが旨い国と不味い国になってるのかは面白いです。
山形センセのは、とても全部はチェックしきれてませんが、Economist翻訳はアンテナはってたので、ってところで。しかし、ベルギーとオランダ、何故隣国なのにあんだけメシが旨い国と不味い国になってるのかは面白いです。
URL | 有芝まはる(ry #LBrjZuRI
2007/11/18 00:04 * 編集 *
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