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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
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苦手な小説のタイプ

あくまで個人的な意見ですが、最近ひとつ苦手なタイプの小説があります。
またそういう作品が意外と人気なようで、その面白さについて理解しないといけないなとは思うんですけどね。

具体的に言うと、こう思春期の主人公が本気のトラウマを抱えてしまっているような青春小説ってやつです。
青春小説というジャンルは好きなんですよね。でも、主人公が鬱々としたタイプの作品はどうも個人的に共感できないのです。

そもそも私の青春時代は一言で言えば「アホ」そのものでした。
中学生になっても幼少期特有の万能感に満ちあふれていたし、今にしてみればアホなことばかりしていました。
BB弾を爆竹で発射する銃を作ってみたり、紙飛行機にロケット花火をつけて飛ばしたら危うく通行人にぶつかりそうなったり、
思春期に突入しても彼女こそいませんでしたが、男子校だったので文化祭で女子高生をナンパしても先輩に横取りされたり……
順調に「神童から凡人コース」を歩んできた身にとっては、過去に虐待されていたとか複雑な家庭環境のトラウマを語られても
どう共感していいのかさっぱりわからないというのが本音なんですよね。
青春の悩みなんて、いかに女の子にモテるかと進学先をどこにするかくらいのものでしたから。

当時の夢は防衛大学校に進んで軍人になって30前にはお国のために名誉の戦死をすることで
小学校低学年以来からの希望でしたから将来に対する不安とか微塵もありませんでした。
戦後教育を受けてましたが少年時代は「天皇陛下やお国のために死ぬこと」こそが最善だと当たり前に信じてましたからね。
将来に対する不安といえば、いかに多くの敵を道連れにして、いかにカッコよく死ぬかくらいのものですよ。
(余談ですが、なので今の「徴兵は嫌だ!」とかデモしてる人の気持ちもよくわかりません。)
とはいえ結局、防衛大の受験に失敗して早稲田に入ったことで周りに感化され文学の道に足を突っこんで今も生きながらえてますけどね。

そんなわけですから、そんなふうにのほほんと暮らしてきた身にとってはトラウマと無縁な青春時代のため
恋愛とか将来とかありがちな悩み以外で悲壮な悩み多き主人公では、あまり作品の中にはいってゆきません。
『私を知らないで』みたいな相手役のヒロインがそういうトラウマを持っているっていうのは、まだいいんですけどね。
逆にアホな青春小説は大好物なんですけどね。
特に森見登美彦作品はのような勉強はできるけどダメ人間の屁理屈ばかりで不器用な青春小説なんていうのは
自分の若き頃とダブるところが多々あって、いささか恥ずかしさを覚えつつも共感してしまうんですよね。

とはいえ何を悩んでるかさえよくわからない悩み多き青春を送った読者もいるわけでしょうから
トラウマを抱えつつも健気に、ときに大胆に生きる主人公の作品というのも需要があるんでしょうね。
とはいえ、そういうネガティブな作品を書く作家というのは、やはりどこか自分自身を投影しているんだろうなと思うと
ちょっといたたまれない気持ちになってしまうのも共感できない理由のひとつです。

幸いにして塾生の中にはそういった作品を書きたいという人はいないので助かっています。
あなたには苦手なタイプの作品がありますか?




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