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UNO=日昌晶

Author:UNO=日昌晶
日昌晶(ひよしあきら)
小説家にして作家デビュー請負人、ストーリーコミュニケーションコンサルタント
原稿執筆や講演・講義、オタクビジネス・マーケティングのコンサルティングまで幅広く活躍中!
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この夏は恐竜ブームに恐竜のことを考えてみる

最近また恐竜というか絶滅生物がマイブームということで国立科学博物館にも足を運んでたりするのですが
そうしてみると今年の夏は全国的に恐竜ブームなんでしょうか各地でいろいろ恐竜関係のイベントも多いようです。
幕張では竜脚類を中心とした【巨大恐竜展2015】を開催してますし、池袋でもサンシャイン水族館では【ジュラシック水族館】を
ナンジャタウンでもうたプリ、妖怪ウォッチと並んで【恐竜inナンジャタウン】を開催してますし
東急ハンズでも福井県立恐竜博物館とのコラボをやっていたりと、どこもかしこも恐竜イベントだらけ。
というのもやはり映画【ジュラシックワールド】に便乗してのことなのかもしれませんが、
だいたいローテーション的に数年おきに仕掛けてくる恐竜ブームですが、それはまさに今年のようです。

で、私も子供の頃に恐竜に夢中になって以来だったので、ひと通り恐竜について復習してみることにしました。
(古生物ブームは定期的にあったのですが恐竜はあまり食指が動かなかったんですよね)

で、恐竜はというと御存知の通り分類学的には主竜類の一種です。
しかし主竜類はワニ類と鳥類のみが現生しているに過ぎません。
主竜類ではありませんがカメ類と絶滅種のプテラノドンなど翼竜も比較的近い近縁種となります。
つまりそれ以外の爬虫類や恐竜っぽいものについては形が似ていても恐竜ではないし系統的にもあまり近くありません。

恐竜は大別して2種類にわかれています。1つが竜盤類、もう一つが鳥盤類です。これは基本的に骨盤の形で区別しています。
(ここで勘違いしやすいのですが後に鳥類を輩出するのは竜盤類の恐竜です)

鳥盤類は更に装盾類(剣竜類;ステゴサウルス、曲竜類;アンキロサウルス)と角脚類に分かれまして
この角脚類は鳥脚類(イグアノドン、パラサウロロフス)、堅頭竜類(パキケファロサウルス)
それと角竜類(トリケラトプス)に分かれます。
どちらかというと草食恐竜が多いためか地味めな恐竜が多いのが鳥盤類の特色でしょうか。

対して竜盤類はというと竜脚類(竜脚形類)と獣脚類に分かれます。
竜脚類はというとブラキオサウルスやアパトサウルスなど首の長い四足恐竜たちです。
そしてその他の二足恐竜はたいてい獣脚類になります。
最も有名なティラノサウルスを筆頭にジュラ紀の覇者アロサウルスや小型のヴェロキラプトル、始祖鳥などで
広義にはその辺を飛んでいるスズメもカラスもこの獣脚類の動物と分類されるわけです。

ということで、最近よく話題になるのが羽毛恐竜というか恐竜全般の羽毛の有無ですよね。
状態の良い化石から羽毛の痕跡が残る獣脚類の小型恐竜が見つかっているので
もしかしたらティラノサウルスも羽毛に包まれていたみたいな学説もあって、ひどく恐竜ファンを落胆させています。
かつてゴジラみたいな力立姿勢でのしのし歩いていたという説から足を中心に頭と尾でバランスをとりT字姿勢で
素早く走り回っていたという学説が主流になったときは、そのほうがカッコいいので受け入れやすかったのですが
羽毛にまみれて巨大なニワトリみたいな復元図になったティラノサウルスはあまり人気がありません。
まあ、主流の学説としてはティラノサウルスの幼体にはヒヨコのような羽毛があったかもしれないけれど
現在より平均気温が今より10~15度も高い地球環境では恒温動物であったらしい獣脚類恐竜としては
ゾウの被毛が薄いように大型恐竜には羽毛は必要なかったというのが有力です。

竜脚類については逆に変温動物であったとの説が有力で、それは巨体なので恒温動物でなくても体温変化しにくいし
見た目よりも骨密度が低くて体重も軽いこともあって、ゾウより何十倍も大きな体格をしていたとしても
その必要な食料はゾウ1頭分と大差ないくらい省エネ動物だったのではないかと言われています。
そのため脳に回す充分なエネルギーを確保できず、非常に小さな脳だったため本能的にしか行動できなかったともいわれています。
そんな超省エネ体質であっても白亜紀に植物の進化で被子植物が増えたことで食べにくくなってしまったことから衰退し
代わりに被子植物を食べるために特殊な歯を発達させたトリケラトプスなど鳥盤類が草食動物の主流になっていきます。
(ただし恐竜絶滅を唯一乗り越えて新生代までいたかもしれないアラモサウルスは竜脚類です)

対して竜脚類より進化した獣脚類は恒温動物であったので代わりに大量にエネルギーを必要とする関係上、肉食が多く
かつ同じく大量のエネルギーを消費する大脳もよく発達したので知能も発達し、群れでの狩りや子育てなどが可能だったと。
ちなみにティラノサウルスは巨体でも愚鈍ではなく恐竜の中では最も知能の高い一種だったことが判明してきているそうです。

ちなみに96%の種が死滅したというペルム紀末の大量絶滅を乗り越えた哺乳類の祖先、獣弓類のリストロサウルスの仲間が
一時は大型陸上生物全体の8~9割を占めるほど一大勢力を誇りながらも、あっという間(数百万年間)に衰退していって
三畳紀前期にはまだ小型だった恐竜に主役を明け渡すのは地球環境の激変で酸素濃度が30%ほど減ってしまったことで
まだ横隔膜をよく動かせなかった大型の獣弓類では充分に酸素を取り入れられず小型種を除いて退場してしまったのです。
対して主竜類はというと肺の他に気嚢を持ちより効率よく呼吸できたので、どんどん大型化できたようです。
今でも鳥が空気の薄い高高度を飛翔できるのも、この気嚢システムを継承しているからです。

過酷な低酸素環境にあって最適化した生物としての恐竜は長期間に渡り君臨して進化したことで
その環境下にあっては最も優秀な完全動物となったがゆえに、その化石を見るだけでも子供たちを魅了するのでしょうね!
余談ですが地球の酸素濃度が高くなるとまた1メートル級のトンボやゴキブリ、クモといった巨大虫がのさばりはじめますよ。



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