夢喰いメリー　#03　『夢の向こうから』　感想

めちゃくちゃ素朴な疑問ですよね、これって。
私自身、そんなことを聞かれても曖昧なことしか言えないと思います。

それに、こういうのって人それぞれで考え方とか違うわけで、｢こういうのが友達！｣って一概には言えないところがあると思うんですよ。こういう括り方って人によって全然違いますからね。それこそ、こっちが友達だと思っていても、向こうは友達とは思っていないなんていう擦れ違いもあったりするわけですから。

でもそういった面倒くさい部分も全て飛び越えたところで信頼し合い笑っていられる。
友達ってそういう存在であって欲しいですよね、やっぱり。

　夢喰いメリー3話　シーン2

お腹が空いたらドーナッツを分けてくれる。いなくなったら探しにきてくれる。
ちゃんとしたメリットなんてそれこそないんです。明確なものは得られない。
でも “相手のために何かしてあげたい” “相手の笑顔が見たい” それだけのために
行動を起こせたり、何かをしてあげられる。

それがきっと愛情であったり友情であったりするんですよ。
だからこそ友達だと呼べる。

逆に、自分が困っていたら力を貸してくれたり、助けてくれたりする。
それだって、別に相手は恩を着せようとしてやってるわけじゃない。
ただただそうしてあげたいから。自分なんかでも力になれるのなら助けてあげたいから。

こういう関係って凄くいい関係だと思います。つまりは相互扶助の関係ってやつですね。

　夢喰いメリー3話　シーン4

そう考えると夢路の言うとおり、確かにあのイチマという夢魔は友達とは呼べないでしょう。

みなとがどう思っているのかも知ろうとしないで、自分のためだけに利用しようとしている。
本当は彼女ももっと友達を作りたいし遊びたいんです。
でも “たった一人の友達” が友達を作るなというから彼女は我慢をしていた。
そんな彼女の気持ちはほったらかしで、自分のことしか考えていない。

それに｢私だけの友達｣なんていう言葉は自分よがりな言葉に他ならないわけで、いかにイチマがみなとのことをただの器としか見ていないのかということがよく分かる言葉だったと思います。
全くもって相互扶助の関係であるとは言えませんね。

まぁそもそも友達の頭の上にモノを落として殺そうなんて考える時点で･･･
っていうのはありますけどね。

でも最後はみなとも夢路とメリーのおかげで “何が友達なのか” ということを
彼女なりに理解したようでした。一緒にいて楽しいと思える存在。
自分のために戦ってくれたり、遊んでくれたりしてくれる人。それが友達なんだと。

素直な分、夢魔に騙され続けて友達と過ごすはずの時間を無駄にしてしまったのは可哀想ですけど
彼女の人生もまだまだこれから。たくさん友達を作って、元気に育って欲しいですよね。

　夢喰いメリー3話　シーン5

そしてメリーもまた同じ。きっと夢路が迎えに来てくれたという事実は
彼女にとっても本当に嬉しかったことだと思うんですよね。

｢どうせ一人なんだし｣ と思っていた彼女だけど、実はそんなことはなくて
胸を張って ｢こいつは俺の友達だ｣ と言ってくれる人がいた。それだけでも心強い。
いきなり知らない世界に放り込まれて一人ぼっちで彷徨っていた彼女にとってそれがどれだけ貴重なものなのか。彼女も今はその喜びを噛み締めているんじゃないかなぁと思います。

そしてメリーに名づけられたあの “夢喰いメリー” という名前。
あれはメリーと夢路の何よりの友達の証。

その証を胸に。これから二人で協力し合って、頑張って欲しいなぁと思いました。
二人の冒険はこれからですね。

次回　｢夢喰いメリー｣

しかし本当にメリーは表情が豊かですね。見ていて面白いです。
ただ、そこがまた何とも言えない気持ちにさせてくるというのもありますけどね。