経緯(14)~学長との対峙①~
長い間、「よい医者、悪い医者」の話を書いていたため、
読者の皆さんはすっかり忘れてしまったのではないかと思う。
受験老人は、今から4年前、ある国立大学の医学部を受験していた。
ざっと経緯を振り返ると、
最初の年、合格者の最低点を5点超えていたものの、不合格。
次の年、全然出来が悪く、合格者最低点を7点下回って、不合格。
そして3年目だった。
ほとんど勉強はせず、しかも初めての共通テストで失敗してしまったが、
大学での筆記試験は今まで以上によくでき、合格をある程度確信した。
だが、たとえ合格しても、親の介護のため行けない状況に逡巡していた。
そして面接。
最初の面接で「パンデミックになったらあなたは医師として現地に向かうか。」
との問いに、否定的な回答をして面接官たちの顰蹙を買った。
おそらく否定的な回答は受験生の誰もしなかっただろう。
次の集団討論では、皆が自分の考えを述べられるよう、サポートしてあげた。
以上がこれまでの経緯である。
さて、2つの面接が終わった後、受験生は全員、大きな会場に集められた。
もちろん、ほとんどの者は若者である。
ただ、ところどころに、再受験組と思われる。30代くらいの人たちもいた。
だが、受験老人はその中でもひときわ、目立っていたろうに。
係の人が説明を始める。
「今から番号を呼ばれた人は前に出てください。」
前年の経験があったので受験老人はよく知っていたが、
ここで名前を呼ばれるのは、面接で問題があった人たちである。
「名前を呼ばれた人は、もう一度詳しく面接を受けてもらいます。
ただ、ここで名前を呼ばれたからと言っても、合格できないということではないです。
まだ、合格できるチャンスはあります。」
受験老人は、最初の面接での答えぶりから、おそらく呼ばれるだろうとは思っていたが、
やはり、番号を呼ばれて前に出ていくときには少々照れ臭かった。
座っている受験生たちが、
「なんでこんな爺さんが大学を受けてるんだ。」
という顔をして自分を見ているのが分かる。
しかしまあ、想定内だ。
受験老人と同様、前に出され、立たされたのは6、7人だったろうか、
皆、気まずそうな、不安げな面持ちをしていた。
「後の人たちは帰っていいです。」
その言葉に、席についていた者は、帰る準備を始めた。ほっとしただろう。
残された者は、中学や高校で、出来が悪くて居残りを命ぜられた生徒のようだった。
晒し者である。
しかし、受験老人は、この、いわゆる3次面接に、逆に興味を持っていた。
受かっても行けないため、どうせなら面接で思いのたけをいろいろ話し、
面接自体を精一杯楽しもう。
そんな気になっていたのだ。
ある部屋の前で待たされ、名前を呼ばれ、中に入った。
そこにいた人を見て、受験老人は、ちょっと驚いた。
それは、その大学の、学長だった・・・・。
(次回に続く)
(12月10日)
やらなかった。
(12月11日)
・腕立て40回
・腹筋60回
・ヨガ
(12月12日)
やらなかった。
(12月13日)
やらなかった。
まずい。目標達成に黄信号がともった。
なぜできなかったか・・・受験老人は風邪をひいてしまったからだ。
おそらく、マイコプラズマ肺炎のなりかかり。今年流行っているとのこと。
熱はないが、咳と喉の痛み。結構治るまで時間がかかる。
皆さんも気を付けて。
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