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頭が良い中学受験の保護者がすること

以前にも書きましたが、俺の友人に中学受験塾をやっている奴がいる。
昨秋訪ねていったら、コロナ禍以降の中学受験バブルでてんやわんやだった。
大好況である。羨ましい。


<参考記事>
「景気のいい話、二題」(2021/09/01)
http://journalgap.blog.fc2.com/blog-entry-949.html



授業後に近況をお喋りしたが、なかなか面白かったのは、最近の中学受験保護者の意識の変化である。

友「ここ数年の親は、あまり勉強勉強言わないね」
俺「ゆるゆる中学受験が浸透してきたのかな」
友「それもあるだろうけど、いろいろ聞いたところだと、中学受験批判のYouTubeの影響が大きいと思うよ」
俺「?」



どうもその友人によると、最近の保護者はYouTubeで中学受験のことをいろいろ見ているらしい。
そうすると、中学受験批判の動画もたくさんある。
そういうアンチ動画も見るらしい。


にしむら先生
※にしむら先生は穏健的中学受験推進派、というところか。




俺「反対する立場の意見も聞くというのは素晴らしい」
友「まあ、そういう素晴らしい意識で見ているのかもしれないし、「論破してやる」という気持ちで見ているのかもしれない」
俺「YouTuberを論破って……」
友「で、中学受験批判動画を見ているうちに、ある事に気が付いた」
俺「何?」
友「批判する人の内容って、ようは「無理やり勉強させて教育虐待だ」というのが多い。じゃあ、教育虐待しなけりゃ、論破するまでもない」
俺「そりゃそうだ。しかし教育虐待した人だって、やりたくてやってるわけじゃないだろ?」
友「で、どこまで勉強させればいいかを、オレに訊いてくるってわけだ。うちの顧客は頭が良い」



多くのオーバーワークは+αから生まれる。
しかし+αは欲望から生まれるわけで、そこから解放されるのは難しいんじゃなかろうか。


友「10年前とは、保護者の考えが劇的に変わってるよ。何が何でも、という親は少数派だ。それより、頑張った結果で行ける一番合った学校、という方が、保護者の琴線に触れるらしい」
俺「ふーん。俺にはきれいごとに聞こえるがね」
友「正直言えば、その方がカッコ良いのさ。子供に勉強をギューッと強いるのは、カッコ悪いんだよ。そういう考え方」



なるほどね。
ところでどこまで勉強させればいいのだろう?


友「授業を聞いて、宿題をやる。それだけだよ」
俺「それだけか」
友「これでも、やり続けるのは結構きついはずだよ。やり続けるのがきついから、他のことに手を出し始めるのさ」



この話をしていたのは午後11時から午前0時の間だったが、保護者からの電話が2本かかってきた。
いずれも小6生の保護者で、受験校の相談だった。


友「この時期(11月)になると、いろんな情報に触れて、受験校選びが難しくなってくるんだ」
俺「そうすると、お前のところに訊くわけか」
友「そう。最後はオレに訊いてくる」



友「だから言ったろ。うちの顧客は頭が良いんだよ」



1月になったら、もうなにを言っても無駄です。
機嫌よく過ごしましょう。
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ジャーナル・ギャップ

Author:ジャーナル・ギャップ
酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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