映画けいおん!(簡単な感想)
いや、そもそも一回見ただけでは、そんなに詳細な感想は書けませんが。
(一応「続きから」にしておきます)
端的に言うならば、映画は「最終回B面」でしょう。
表のテーマは確かに、ロンドンへの卒業旅行なのでしょうが、その実はTVアニメ2期『けいおん!!』の最終回に至る過程の別視点の物語という体裁をとっていました。
『けいおん!!』の終盤は、残される者の視点--いうなれば“あずにゃん視点”で描かれることが多かったように思うので、映画が卒業旅行をテーマにすると決まった時点で、去る者の視点--“先輩視点”になるのは、必然的だったのかもしれません。
まあ、ともかく全体的にクオリティーは高かったと思います。
この出来ならば、1,800円払っても全く惜しくないと思いました。
でも、半券24枚貼るシートを配るのは、やり過ぎだともいますけれどね?
正直なところ、公式に一人で何回も見ることを奨励しているという点では、いわゆる「AKB商法」よりヒドイと思います。
全体的に上手くまとめられているので、それほど不満点はないのですが、あえて一つ挙げるとしたら、エンディングの歌の部分でしょうか。
スタッフロールをバックに映画版エンディングテーマが流れたあと、しばらく無音のままスタッフロールが続き、少したってから『ふわふわ時間』が流れるという構成になっているのですが、ここで2曲流すなら流すで、もっとうまくこの2曲を接続できるように、アレンジを加えるなどして欲しかったと思います。
ここの無音シーンは、ほんとうに館内が「え? 何? どういうこと?」という空気に包まれましたから。
試写の段階では、そういう空気にならなかったのでしょうか?
本編の出来が良かった分、余計にここが残念でした。
ゲーム『サクラ大戦4』における、田中公平先生の『ゲキテイ』『御旗のもとに』の2曲の神がかり的接続までは求めないまでも、もう少し何とかならなかったものなのかとかですね。
ちなみに、私が一番ウケたシーンは梓の「私そういうんじゃないんで!」です(笑)。
そして、アニメ『けいおん!』の作品時間3年間で、一番成長したキャラクターは、さわ子先生なのではないかと思えてなりません。
何しろ3年前、「おしとやかキャラを作って無難な教師生活を送ろうと考えていた新米教師」が、3年後「身体を張ってでも教え子たちの思い出作りを守ろうとする熱血教師」に変わっていた訳ですから。