第九の館
ミステリー作家・綾辻行人氏のライフワークともいえる“館シリーズ”の第九作『奇面館の殺人』が発売となりました。
第八作『びっくり館の殺人』の発表が2006年3月ということですので、実に6年ぶりの新作です。
このブログを始めたのが2007年1月で、今月で丸5年ですから、それよりも前の話ですよ。
早速買ってきて、昨日読み終わったのですが、まず感想を一言でいうならば、「相変わらずの有り得ない世界観で安心した」です。
やはり、“館シリーズ”は、無茶な設定があってこそだと思います(笑)。
そもそも、「ある一人の建築が設計した『館』で、それぞれに関連性はなく、次々と殺人事件が発生し、それがその『館』という場の持つ“空気感”であるとか“何かを引き寄せる力”的なものでしか説明のしようがない」という設定ですからね。
推理小説ですから、当然ネタバレに繋がるような具体的な感想は書けませんが、とりあえず腰を抜かすような傑作というよりは、コンパクトに綺麗にまとまった作品だと思います。
『奇面館』というタイトルから連想されるような、おどろおどろしさもなくどちらかというと、からりと乾いたような感じです。
個人的には、第三作『迷路館』に近いテイストという印象でした。
アナウンスされている“館シリーズ”は、全十作ということでしたから、これで、いよいよ最後の『館』を残すのみとなりました。
私がまだ、ティーンズだったころに出会ったこのシリーズが、果たしてどのようなラストを迎えるのか、今から楽しみです。
というか、もはや、それを読むまで死ねない(笑)。
とりあえず、「次は10年後」とか言うのだけは勘弁してください。
第六作『黒猫館の殺人』(1992年)から第七作『暗黒館の殺人』(2004年)の間の12年のブランクという実績があるので、10年後というのも、あながち有り得ない話ではないだけに恐ろしいです(苦笑)。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス)
第八作『びっくり館の殺人』の発表が2006年3月ということですので、実に6年ぶりの新作です。
このブログを始めたのが2007年1月で、今月で丸5年ですから、それよりも前の話ですよ。
早速買ってきて、昨日読み終わったのですが、まず感想を一言でいうならば、「相変わらずの有り得ない世界観で安心した」です。
やはり、“館シリーズ”は、無茶な設定があってこそだと思います(笑)。
そもそも、「ある一人の建築が設計した『館』で、それぞれに関連性はなく、次々と殺人事件が発生し、それがその『館』という場の持つ“空気感”であるとか“何かを引き寄せる力”的なものでしか説明のしようがない」という設定ですからね。
推理小説ですから、当然ネタバレに繋がるような具体的な感想は書けませんが、とりあえず腰を抜かすような傑作というよりは、コンパクトに綺麗にまとまった作品だと思います。
『奇面館』というタイトルから連想されるような、おどろおどろしさもなくどちらかというと、からりと乾いたような感じです。
個人的には、第三作『迷路館』に近いテイストという印象でした。
アナウンスされている“館シリーズ”は、全十作ということでしたから、これで、いよいよ最後の『館』を残すのみとなりました。
私がまだ、ティーンズだったころに出会ったこのシリーズが、果たしてどのようなラストを迎えるのか、今から楽しみです。
というか、もはや、それを読むまで死ねない(笑)。
とりあえず、「次は10年後」とか言うのだけは勘弁してください。
第六作『黒猫館の殺人』(1992年)から第七作『暗黒館の殺人』(2004年)の間の12年のブランクという実績があるので、10年後というのも、あながち有り得ない話ではないだけに恐ろしいです(苦笑)。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス)
ニヤニヤが止まらない
アニメ版『Steins;Gate』を、助手こと牧瀬紅莉栖の視点で描いた『Revers』シリーズの2巻を読んだのですが、これはヤバイ。
アニメでも印象的だった「牧瀬プリン」や「鳳凰院クリスのポーズ」、「マイフォーク」などのシーンについて、その時の心境を、助手が自ら解説してくれるので、読んでいてニヤニヤしっ放しでした。
助手スキーは必読の書です(笑)。
よし、これを踏まえて、もう一度『シュタゲ』を第1話から見直そうかな。
(いや、その前に『8bit』をクリアするのが先か……)
STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse (角川スニーカー文庫)
アニメでも印象的だった「牧瀬プリン」や「鳳凰院クリスのポーズ」、「マイフォーク」などのシーンについて、その時の心境を、助手が自ら解説してくれるので、読んでいてニヤニヤしっ放しでした。
助手スキーは必読の書です(笑)。
よし、これを踏まえて、もう一度『シュタゲ』を第1話から見直そうかな。
(いや、その前に『8bit』をクリアするのが先か……)
STEINS;GATE2 形而上のネクローシス:Reverse (角川スニーカー文庫)
「ぜひ読みたい」
造形美術の退化が見ていて切ない
この日曜に『ローマ人の物語(文庫版) 最後の努力(上・中・下)』の3巻を一気に読了。
この巻で、何が切ないって、年老いたローマ帝国の姿を如実に表した、コンスタンティヌス大帝に捧げられた“パッチワークの凱旋門”における、同時代人からすら“黄金の世紀”と称したという、五賢帝時代(2世紀)の浮彫とコンスタンティヌス大帝時代(4世紀)の浮彫のあまりのレベルの違いを比較して、「文明は退化する」という史実をまざまざと突きつけられた事ほど切ないこともないですよ。
まったく、文明の成熟には、社会の安定が絶対不可欠だと、つくづく思いました。
この巻で、何が切ないって、年老いたローマ帝国の姿を如実に表した、コンスタンティヌス大帝に捧げられた“パッチワークの凱旋門”における、同時代人からすら“黄金の世紀”と称したという、五賢帝時代(2世紀)の浮彫とコンスタンティヌス大帝時代(4世紀)の浮彫のあまりのレベルの違いを比較して、「文明は退化する」という史実をまざまざと突きつけられた事ほど切ないこともないですよ。
まったく、文明の成熟には、社会の安定が絶対不可欠だと、つくづく思いました。
通鑑
様々な瑣事に忙殺されつつも、半年の時間を費やして、ようやく『ローマ人の物語』(塩野七生・著/新潮社・刊)の、2008年6月現在で文庫化されているところまで(31巻『終わりの始まり(下)』)、昨日(6月12日)に読了いたしました。
学生時代であれば、一ヶ月とかからずに読了できたであろう分量ではありますが、さすがにやる事が多く、半年という時間を要しました。
学生時代であれば、一ヶ月とかからずに読了できたであろう分量ではありますが、さすがにやる事が多く、半年という時間を要しました。