goodday20221010のブログ

読書日記、たまに暮しを綴ります

読了(その扉をたたく音)瀬尾まいこ

★その扉をたたく音


「そして、バトンは渡された」は本屋大賞受賞


年末に読む本


主人公は宮地、29歳で無職、ミュージシャンを目指すも迷走状態


でも不思議なことに持って生まれた性格なのか、育ちのせいか、苦悩や葛藤を語りつつ、あっけらかんとした素直さがにじみ出て、、


ある日、宮地は、余興に訪れた老人ホームで、神がかったサックスの演奏を耳にする 演奏したのは介護士・渡部だ


渡部に出会った宮路は、ホームに通い始める



ホームで宮地を「ぼんくら」と呼んで、細々としたおつかいを言いつける水木おばあちゃん



宮地は、頼まれた買い物をこまやかな気遣いと繊細な視点で選んだり、


ホームのおじいちゃんに教えるためにウクレレを事前に練習していたり、


おもしろい本を探すために事前に何冊も読んだり、


やがて、宮地は自分と異なる環境で育った人間にもそれそれの人生の景色があると



それまで宮地は狭い世界に住んでいて、自分が中心、人は二種類(才能やお金等があるか、ないか、、)しかないと



「夢」は時には残酷なものだ、いつかは色褪せ、やがて枷かせとなる



実現するにも、諦めるにも、強い気持ちが必要で、ゴールはない 



そこから先も人生は続く 



九月のホーム音楽会(宮地と渡部が担当)が終わった後、水木おばあちゃんが、宮地に



「九月が終わるんだ 起きる時だろう! ウェイク・ミー・アップ・ホへェン・セプテンバー・エンズだ」と



最後の水木おばあちゃんのお手紙(遺書?)にほろり 手紙文も上手い!



宮地は、渡部の助けもあり、現実を受け止め、やり直すことを決意、就職活動を始めます



「渡部の言葉で、完全に目が覚めた気がした 俺だけが真ん中にいた世界は終わったんだと」



宮地が老人ホームで歌う

グリーン・デイ「Wake me up when september ends」懐かしい



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