従業員アンケートを実施! 現在の職場環境に不満はあるのか?

株式会社ベイシア レジ従業員アンケート「職場環境調査」報告



 株式会社ベイシアと団体交渉を行っているMです。2022年年明けから、年末年始のシフト強要の問題を契機に団体交渉を申し入れ、従業員の待遇改善に向けて活動しています。なお、シフト強要問題については、シフト強要をやめさせれることができました。今は、ました。要求書ではレジの椅子設置、賃上げ、制服の支給化や人手不足解消など労働環境の改善を求めて、交渉しています。
 今後、労働環境の改善に求めるにあたり、しかし、当事者が私一人ということから、交渉をする上で孤独感を感じ多くの他の従業員の意見を反映させたいと思い、は実際に今の職場環境をどう捉えているのだろうということを確認するために、レジ従業員アンケートを行うことにしました。いました。


◇敷地内の活動を禁止され、アンケート収集は困難に、、、
 アンケートはGoogleフォームを用いたWEB上で回答するのアンケート形式にしました。勤務中や店舗では直接紙に記入してもらうのには、社員の目に付く可能性や記入する間の時間的余裕が無いため、帰宅後に記入してもらえるようにするためです。にネット上の型式で行いました。
 しかし、ネット上にしたのはいいものの連絡先を知っている従業員は数人に限られるため、どうにかアンケートフォームに繋がるれるQRコードが記載された紙を、どうにかしてを手渡ししていかさなければなりませんでした。しかし、以前行った店舗前のお客さんアンケート(別ブログ参照URL:)の際にによって、店長からこっぴどく「敷地内で勝手なことをするな」と注意された私は、どうにか敷地外公道に出て、 QRコードを渡すしかありませんでした。会社がアンケートをさせてくれないのは、とても悲しいです。
 同じ業務をこなすアルバイト従業員には退勤後に裏口から出たタイミングで「ずっとベイシアと交渉をしていて、みんなの声を聞きたいからアンケートに協力してほしい」とお願いし、 QRコードと店舗前アンケートの際に使った、チラシを手渡すことに成功しました。受け取っていただいた方には感謝です。
 パート従業員はアルバイトよりも10~20分勤務時間が長いことや、関係性があまり構築できていないことから中々手渡すことが困難でした。しかし特に仲の良いパート従業員2名には、直接手渡すことに成功しました。
 アルバイトにもパートにも QRコードを渡す際に、どうして交渉を行っているのか、何を要求しているのかを説明しました。すると反応は「ほんとにレジは疲れる」「賃上げしてもらいたい」やチラシの『従業員の声:実は人の目に隠れて、しゃがみ込んでいます』という文字を見て「これ毎日やっています(笑)」と反応し、私の心中ではアンケート結果を見る必要もなく、要求が共感されているのだと実感しました。


◇アンケートの質問項目は以下のとおり
➀パートorアルバイト
➁多忙期(GW、お盆、年末年始など)に働きたくないが、協力を頼まれシフトを入れた経験はありますか。
➂多忙期は平時の勤務よりも忙しく襲がしくなることから、賃金は上がってほしいと思いますか。
➃現在の時給について不満を感じますか。
➄レジの立ち仕事で身体(脚や腰など)に負担を感じますか。
➅負荷軽減のため、レジに椅子が設置され、非対応中に「座っても良い」となることに賛成ですか。
➆仕事中の衣服(ズボン、靴)のためにこれまでいくら消費しましたか。(選択式)
 以上の質問項目を設置したのには、団交の場で要求する際に法律や判例を議論の支柱にした話ではなく、労働者からの強い要求のみしか交渉の場では使えないため、要求内容を他の労働者にとって共感される要求なのか、もしくは共感されない要求なのかを調査する必要がありました。また、アンケートよりも組合加入を勧め、一緒に当事者となる方法が最善策でした。しかし、従業員を組織することは中々難しく、アンケートを通して他の労働者を争議に巻き込んでいくという手法を取りました。


◇アンケート結果は全ての項目で期待通りの回答に!
以下、アンケート結果について報告します。
➀アルバイト 5人 。パート 2人。
➁シフト協力の経験『あり』が4人!『なし』は3人。
 『なし』とに回答した人は、入社から間もなくそもそも多忙期を経験していないという方もいるからだと考えられます。
 毎回多忙期の期間は人手不足に陥り、『シフト協力のお願い』によって一部の従業員にしわ寄せが集まります。人手不足になる背景には、労働者は世間がお休み期間となっている中で“平時と変わらない待遇”だから労働力が集まらないと考えます。このような状況を改善するために団交の場では第1回から多忙期の賃上げを求めていました。
 しかし団交に出席する本部の人には実態が伝わりにくいため、どれだけ人手不足の問題が深刻に起きているのか理解される結果になったと捉えられます。

➂多忙期賃上げについて、『賛成』が7人(回答者全員)!『反対』と答えたる人は0人!
 賃上げについては圧倒的に賛成数が多い結果となりました。特別なスキルや経験を必要としないレジの仕事ですが、私の働く店舗では日中も夜間も行列が絶えないほどの混雑が毎日のように続いています。こうした仕事の過密度は現在の最低賃金レベルでは妥当でない、という意識が他の従業員にも確認されました。

➃現在の時給について『不満を感じる』と答えた方が4人。『どちらでもない』が3人。『感じない』は0人!
 ➂の質問では多忙期の賃金について尋ねましたが、平時の時給についても、多忙期ほどではないにしろ不満を抱いていることが確認できました。平日であっても、レジの混雑・行列がない日はありませんかったという日はほとんど無いのが現状です。人手不足によるしわ寄せを不満に感じ、声を挙げずとも賃上げを求めていることが分かります。


➄レジの立ち仕事で身体(脚や腰など)に負担を感じますか。

毎日感じている       5人
たまに感じている      2人
あまり感じていない     0人
感じていない        0人
 以上のように、疲労感に変動はあれども疲労感を感じていないと答える人は1人もいませんでした。仕事なのだから疲れるのは当たり前と言われるかもしれません。しかし、レジの仕事におけるいてはの疲労はなくせるものではないかと“無駄”な疲労の側面であると私は考えています。質問で示す疲労感とは立ち仕事、中腰作業による疲れです。立ち姿勢についてもにも従業員には指示があり、非対応中の待機している時であっても手を前に組み、売り場を眺めると決まっています。台に手を付き休む姿勢を取れば、すぐさま注意がかかります。なぜ待機中であるにも関わらずレジの従業員が立っていないといけないのか。なぜ非対応中であっても、座っていてはいけないのでしょうか。

 労働者よりも消費者を大切にしたいという考えのる使用者は「利用客が許さない」と回答するかもしれません。しかし海外のレジに椅子が設置されているのを見る限り、従業員も大事にされていることは、海外と日本とではどちらが大事にされているのかは一目瞭然です。小売業は従業員、特にレジの従業員を無くして、売り上げを出すことはできません。従業員への待遇を充実させるということは企業にとっても大事なこと割いてはいけない部分であるはずです。さらに椅子の設置によって、利用客が減るということは考えられません。むしろ、従業員を大事にする企業ということで、利用する人が増えるのではないでしょうか。閉店間近や混雑した日の疲れ切った従業員の表情を見た方が不愉快に感じ、客足が遠のいてしまうのではないでしょうか。


➅椅子の設置について『賛成』とする人は6人。『どちらでもない』は1人。『反対』は0人!
 店舗前のお客さんアンケートにより、利用客が椅子の設置について何の抵抗感もないことが分かり、次に従業員がどう感じるかについて調査をしました。結果は見出しの通り、拒否する労働者は1人もいませんでした。
 現在の働き方について不満を抱えている労働者がいなければ、椅子の設置に賛同する人は出るはずもありません。しかし賛成がこれほど集まったのには、私以外の労働者も同様に現在の労働環境について、疲労を感じ、椅子の設置が実現することを願っていることが確認できました。

➆これまで勤務のために使った衣服の費用について5,000円以内と答えた人は3人。5,000~10,000円と答えた人は3人。10,000~20,000円と答えた人は1人でした。
 学生にとってバイトを始める初期費用がかかることはとても負担の大きいものです。まして、数千円となれば、安い金額とは言えません。
 また、個人で用意した衣服はプライベートでは着用しなくなります。そのため、支給されるトップスやエプロンなどと同じ扱いになります。ベイシアには、なぜ、トップスやエプロンは支給して、ズボン・靴は支給しないのか説明を求めていきたいと思います。


◇従業員の声をも持って、次は団体交渉です!
 2022年明けから、株式会社ベイシアと交渉を始めてから長く、従業員に一緒に交渉していくことを勧めてきましたが、。しかし違法なことを行っている、未払いの賃金を求める、などの争議とは異なり、平たく言えば職場環境の改善と言う、交渉を行うメリットを感じにくい争議内容ということで誘いに乗ることのハードルがとても高いと感じていました。なかなか仲間を見つけることができませんでした。誘いに中々乗ってもらえないでいると職場環境について不満はなく、現在の状況に満足さえしているのではないか、とも感じ始めていました。
 しかしアンケートを行ってみると私と同じように不満を抱き、「(労働環境が)変われるのなら変わってほしい」といった声はQRコードを手渡すときにすでに聞いていました。従業員に不満が無いわけではなく、ただ交渉争議に参加することへのハードルが高いと感じられていることがわかりました。いことで不満を表明しにくいことが、これまで争議の誘いを断る理由であったと確認できました。
 これまで過去2回の交渉争議では当事者が私一人しかおらず、団体交渉の場が少し寂しく感じていました。しかし次回の団体交渉では今回の従業員アンケートに加え、椅子設置の是非をお客さんに尋ねたアンケートもあります。これまでの団体交渉とは異なり、私以外の従業員や利用客の声があるということは、とても嬉しく励みになります。賃上げや椅子設置、制服付与など重要度の高い要求のが実現することを強く求めていきたいと思います。

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