カテゴリ内記事一覧
2025/01/06 (Mon) 22:49
■プライムビデオで、
映画「オッペンハイマー(Oppenheimer)」の配信が始まったので、早速この正月休みに観ました。
3時間という大作ですが、ところどころ巻き戻してセリフを確認したり、キーワードから学生時代の記憶を掘り起こしたりしていたら、
観終わるまで7時間もかかってしまいました。
(カミさんは開始約20分でリタイヤしました)■この映画の内容を理解するにあたっては、ちょっと古いですが1991年に放送されたNHK特集
「アインシュタイン・ロマン」を繰り返し見ていたことがとても助けになりました。Youtubeで検索すれば、今でも観ることができるかもしれません。
■内容としては良かったと思います。
①ロスアラモス以前、②原爆開発期間、③原爆投下後の3つに大きく分けられますが、それぞれに見どころがあり、単なる "経過" のような時間の浪費が無く、見どころは満載です。 ロスアラモス以前の彼の言動が生涯にわたって尾を引き続ける様子は、人生の妙味をうまく表現できていたと思います。 しかし時系列が掴みにくく、複数の場面をストライプ状に繋ぎ合わせているところもあり、「今何が進行しているのか」を直感的に掴むのが難しいところが多かったです。 最初は字幕で楽しんでいましたが、テンポが速くセリフの意味を解するのにも時間がかかることも多かったので、
途中から諦めて吹き替え版に変更しました。
■序盤に心を鷲掴みにしたのは、ボーア(Niels Bohr)の言葉でした。
Algebra's like sheet music.
The important thing isn't "can you read music?".
It's "can you hear it?".
Can you hear the music, Robert?
数式は楽譜のようなものだ。
楽譜が読めるかどうかが重要ではない。
そこから音楽が聞こえてくるかどうかだ。
君には音楽が聞こえるか? ロバート。
このセリフ、理工系の人ならば
「グサッ」と刺さるものがあるのではないでしょうか。
いちいち「譜読み」をしているようではダメだということです。
初見でアタマの中に音楽が鳴り響く音楽家のように、
数式を見ただけでそれが何を意味しているのかが理解できる数学者でなければならないと言っています。
ひとつひとつの項の意味を追い、「右辺はどうで左辺はどうだ」とか、そういう事をやっているようでは理論物理の世界では食べていけないと言っています。
音楽を諦めた理由も、最後まで数学の苦手意識を拭い去ることができなかった理由もここにあった私にとって、このセリフはとても心に残りました。 この一節のお陰で、最後まで観ることができたといっても良いかもしれません。
■トリニティサイトでの実験のシーンや、成功を祝う人々の歓喜する足踏みのシーンも、とても素晴らしく描かれています。
准将(ロスアラモス以前は大佐)役のマット・デイモン(Matt Damon)も、安定感があり、観ていて安心感がありました。何よりカッコよかったです。次に見る機会があれば、是非最後まで字幕で楽しみたいです。
◇ご意見などは
こちらから
テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画
タグ : オッペンハイマーNHK特集アインシュタイン・ロマンロスアラモス原爆ボーア数式譜読み理論物理トリニティサイト
2009/02/15 (Sun) 00:56
今日は 「映画の日」 、というわけで、公開中の映画
『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』 を観てきました。
第一次世界大戦が終わった日の晩に老人の体で生まれ、
年を追うごとに肉体が若返ってゆくベンジャミンを
ブラッド・ピットが演じます。
「数奇な人生」とある通り、みずから旅に出ることで、
不倫から戦争まで、さまざまな経験を積んで、
ケイト・ブランシェットが演じるデイジーと再会します。
「永遠なものは何もない」 という台詞が物語る通り、
若返ろうが、老けてゆこうが、変わらずにいるものは
何一つありません。変わってゆくことや、忘れてしまうこと、
別れゆくことの切なさが鮮やかに描かれていました。
バレンタインデーということもあり、映画館は若いカップルで
いっぱい。 隣で観ていたカミさんは初盤からシクシクと
泣いてました。気がつくと、反対側からもすすり泣きが...
老け顔のブラッド・ピットもカッコ良かったです。
若返ったベンジャミンを演じた風貌は、
『リバー・ランズ・スルー・イット』 の時ようだと、
カミさんも絶賛でした。
----------------------------------------------
Written by: dicdic
http://dicdic.web.fc2.com/index.html
---------------------------------------------- テーマ : 映画 - ジャンル : 映画
2009/01/18 (Sun) 16:49
アル・ゴアの『不都合な真実』をレンタルしました。
環境問題、とりわけ温暖化の原因については、
さまざまな説があり、産業界や国同士の利害が絡む
微妙な問題と捉えていましたが、このDVDの中では、
ゴア元副大統領は
明快に、確信を持って、
二酸化炭素が原因であり、温暖化が急速に
進行しつつあることを、講演会の形式という演出で
力強く訴えています。
大統領選挙に敗れたときの様子や、
幼少期を過ごした農場の記憶などをちりばめながら、
講演会が展開されます。 米国という国で環境問題を
訴えることの困難さが分かり易く示されています。
この人が大統領になっていたら世界はどうなっていたか、
そう考えると、地球や人類の辿る運命というものが、
いかにもアイロニカルに感じられます。
20年以上も前に、この廃熱の問題について着目し、
訴えた学者が日本に既にいました。
高木仁三郎さん(1938 - 2000)です。
言葉の噛み応えでも、高木仁三郎さんの言葉を
いくつか紹介しています。
http://vigorous-note.seesaa.net/article/112059878.htmlhttp://vigorous-note.seesaa.net/article/112512964.htmlゴアさんは、講演の最後で、この絶望的な状況でも、
人類は必ず解決できると、力強く訴えています。
オバマ次期大統領や、先日紹介した齋藤孝さんも
そうでしたが、問題山積の、ともすれば
「絶望的だ」、「もう手遅れだ」 と見える
状況の時こそ、未来への希望を力強く訴える
偉大な人が多く現れる時代とも言えるのではないかと、
感じました。
多くの人に見てもらいたい映画です。
----------------------------------------------
Written by: dicdic
ホームページ↓
http://dicdic.web.fc2.com/index.html
ランニング、肺気胸日記、眼瞼下垂治療記など
◇ランニング記録は→こちら
---------------------------------------------- テーマ : DVDで見た映画 - ジャンル : 映画
2009/01/04 (Sun) 21:39
思いがけず年賀状が届いてしまった人への返事も書かず、
ダラダラしながら、借りてきたDVDを見ました。
『ラスベガスをぶっつぶせ』
カミさんが 「どうしても借りたいっっっ」 と前から言ってました。
タイトルを聞いて、私はてっきりアジアの映画かと思ってました。
もとのタイトルは『21』。
「カウント」というワザを使って、ブラックジャックで大勝ちを企む、
マサチューセッツ工科大学の教授と学生たちの物語です。
実話らしい。
理系の私は、ニュートン-ラプソン法についての授業で、
グッと心を鷲掴みされ、(ストーリーとあまり関係ないのに...)
計算と暗号を駆使したプレイのテクニックと、勝者がコロコロと
入れ替わる展開にとても引き込まれました。
生涯印象に残るような感動作ではありませんが、楽しいし、
痛快で、見終わったあとに爽快感が残ります。
----------------------------------------------
Written by: dicdic
ホームページ↓
http://dicdic.web.fc2.com/index.html
ランニング、肺気胸日記、眼瞼下垂治療記など
◇ランニング記録は→こちら
---------------------------------------------- テーマ : DVDで見た映画 - ジャンル : 映画
2008/12/15 (Mon) 22:21
きのうは「映画の日」ということで、「ウォーリー」を見に行きました。
私はCMで見た程度の予備知識しかなかったので、映画館の売店でイヴ(写真左)の
マスコットを見たときには、どんな映画なのかちょっと心配
になりましたが、
内容は素晴らしく、大満足でした。
ウォーリーの素朴でアナログな面と、イヴのパワフルで近代的な面とが対照的でした。
この手の作品は、「機械文明」と「生身の人間の文明」という二項対立で描かれることが
多いですが、この映画では、「役に立つロボット」と「人間を支配しようとするロボット」を、
人間の知性が賢く見極めています。
ちょっとネタバラしになりますが、「自立」に向けた人間たちの希望に満ちたラストも
なかなか感動的でした。
何よりウォーリーの健気で一途なところがとってもイイ!
と、カミさんも大絶賛です。
小さなお子さんにはちょっと難しいかも。 大人も楽しめる映画です。
テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画
2008/09/14 (Sun) 18:13
昨日20kmも走ったせいか、クタクタで殆ど動けず、家でダラダラしました。
そんな中、レンタルショップで借りてきた映画『海峡』を見ました。
東宝50周年企画で作った映画みたいで、かなりの気合いが感じられる
ものでした。
1982年 東宝
津軽海峡を青函トンネルで結ぶ事業の出来事を映画化したものです。
地質の調査から始まり、掘削、貫通までの25年間を描いています。
掘削シーンでは、水との戦いがリアルに再現されていました。
僕があの現場にいたら、きっとすぐにあきらめていたでしょう。
高倉健、三浦友和、吉永小百合、大滝秀治、森繁久彌、小林稔侍、
東野英心(←はっちゃくのお父さん) と、そうそうたる顔ぶれでした。
みんなまだ若いです。
工学系の男性には見応えたっぷりだと思います。
----------------------------------------------
Written by: dicdic
ホームページ↓
http://dicdic.web.fc2.com/index.html
ランニング、ダイエット、肺気胸日記など
◇ランニング記録は→こちら
---------------------------------------------- テーマ : 映画 - ジャンル : 映画
2008/09/07 (Sun) 16:46
ずっと見たいと思っていた、映画版「ザ・シンプソンズ」の
DVDを蔦谷で借りてきました。
英語字幕も選択できて、英語の勉強にもなります。
このマンガ、好き嫌いが真っ二つに分かれると思います。
私が今まで会った人物でこのマンガを気に入ってくれたのは
うちのカミさんだけでした。
私は「ザ・シンプソンズ」の10年来のファンなので、
この映画も公開中に見たいと思っていましたが、
吹き替えの声優がテレビ版と全く違っていたので、
「DVDが出てからでいいや」と思うようになり、ついに映画館に
足を運ぶことはありませんでした。
テレビシリーズと同じ声優にして欲しいと願う人たちと
FOXとの間でさんざんモメたようですが、結局は
「テレビシリーズと同じ声優の吹き替え版」をDVDに収録することで
折り合ったようです。
映画版「ザ・シンプソンズ」声優変更を考える会のBLOGで、私もテレビシリーズと同じ声優の吹き替えで楽しみました。
トコロさんは声優としては悪くないかもしれませんが、
ホーマー役となると、テレビシリーズに慣れた人たちからすれば、
相当に違和感があると思います。
トコロさんの飄々とした声を聞きながら、
むかしNHKでやっていたドラマ「アレフ」のアレフ役で
吹き替えをしていたのを思い出しました。
でも、やっぱりホーマー役は大平透さんに限ります!
内容はテレビシリーズの延長版という感じ。
いつものテレビシリーズも相当型破りなので、
映画だからといって、これ以上型を破るのはムリかな
と思いました。やっぱりホーマーは家で見るのが楽しいです。
----------------------------------------------
Written by: dicdic
http://dicdic.web.fc2.com/index.html
週1kgダイエット、ランニング、肺気胸日記など
ぜひ遊びに来てください。
---------------------------------------------- テーマ : DVD - ジャンル : 映画
ブログ TOP