魔王エクソダから双月姫として任命されたガレットとクリスティナ。この二人の姫を中心として国家として動きたしたシャイナ・ダルク。
魔王の貢物として国から捨てられた姫と親から捨てられた姫には、自分の存在意義を失った過去の姿はもはやない。あるのは前に進もうという意思と島の人々の為に国を作ろうとするひたむきな努力だ。
だが、着実に人々の為に奮闘するガレットとは違って、自分のなさねばならないことが見つからずに苦悩するクリスティナ。それは、初めて自分を慕ってくれる人々の為に役立ちたいという思いが芽生えたからこその苦悩なのだろう。彼女は自分の居場所をまだ見つけてはいない。それがすぐ近くにあったとしても見えていないのだ。
そして突然倒れるクリスティナ。語られる彼女の過去には、苦しみと悲しみが満ち溢れていた。これから彼女は生きる意味。存在する意義を見出せるのだろうか。恐らくそれはシャイナ・ダルクに住まう人々によって答えは与えられるのだろう。
かつて明治時代の日本人は、英語の「Nation」を「国の家」と訳して国家と呼ぶようになった。ここ、シャイナ・ダルクに住まう人々も、シャイナ・ダルクという国が自分達のホーム。つまり「家」となる日が少しずつではあるが近づいているのではないだろうか。
しかし、農作業が似合う魔王ってのもある意味新鮮だな~。
誌上通販でシャイナ・ダルクのタオルが買えるみたいですね…。ちょっと電撃大王買ってくるわ!!
シャイナ・ダルク 1巻感想