「きっと良くなるよ」ピクサーも10代LGBTの自殺防止キャンペーン動画を公開

アニメ製作スタジオのピクサーが、10代LGBTの自殺防止プロジェクト"It Gets Better Project"(『きっと良くなるよ』プロジェクト)に参加し、同社で働く同性愛者の社員たちのメッセージをYouTubeにupしています。

見てて何度か、目から変な汁が出ました。

  • 「子供のときから人と違っていた」
  • 「隠しておくしかなかった」
  • 「もし私がレズビアンなら、父の愛情を失うと思った」
  • 「学校の中だけでなく外でもいやがらせを受けた」
  • 「同性愛者であるということは孤独であるということ、ずっと恐怖の中で生きていくことだと思っていた」

なんて体験談は、日本のいちレズビアンであるあたしの胸にも強烈な実感とともに迫ってきます。そこからどんな風にして状況が良くなってきたかという話も、共感しまくりでした。友達も恋人もできるし、夢の職業につくこともできるというのは、本当にそうだから。

  • 「同性愛者だからってあなたがゼロ以下だなんて誰にも言わせないで」
  • 「自分の居場所がきっと見つかって、状況はよくなります。約束します」
  • 「断言するけど、私は自分の置かれた状況が良くなるって過去に言われても、信じなかったでしょうね。でも本当に、良くなるものなんです」
  • 「信頼できる人を見つけて。あなたを助け、支持し、無償の愛を注いでくれると思える人を」「そしてその人が助けにならないようならすぐに関係を絶ち、ほかの人のところに行きなさい」

等々も、見ていてうなずきっぱなしでした。ちなみに重たい話ばかりでなく、クスリと笑える部分があるところもよかったです。
"It Gets Better"は、米国でこの秋以降10代同性愛者の自殺が相次いだこと(参考)を受けて始まった自殺防止キャンペーン。もはや全世界に広がり、さまざまな有名人が続々とYouTubeにメッセージをupしています。その中でも、小さい頃から親しんでいるアニメを作った人たちが率先して自分の体験を語ってくれるというのは、より子供の心に届きやすいと思うんですよ。だから、これってすごくいい試みだと思います。動画の最後で、おなじみのピクサーの電気スタンドの絵(手描き)を見たときには、大人のあたしまでニコニコさせられてしまいました。偉いぞ、ピクサー。

付記

「ゲイ」「同性愛」「自殺」などのキーワードでこのエントリに飛んできた人のため、日本国内での相談窓口のリストへのリンクを張っておきます。今、困った状態にある方は、まずこうした窓口に電話を。