『Glee』シーズン2に、ラトガース大学生の自殺事件をもとにしたエピソードが登場

人気ドラマ『Glee』のシーズン2に、米ラトガース大の学生が男性同士の性行為をネット配信され、自殺してしまった事件を基にしたエピソードが登場するそうです。
先日のエントリ(ゲイいじめのため、この1ヶ月で米国の10代男子4人が自殺 - みやきち日記)でも紹介したように、アメリカでは2010年の秋だけで少なくとも4人ものティーンエイジャーがゲイいじめを苦に自殺しています。『Glee』のプロデューサーで自らもゲイのライアン・マーフィーは、こうした事態を鑑み、同番組のシーズン2で「10代の同性愛者の深い悩みを描くエピソードを製作する」と発表したとのこと。

詳細は以下。

上記のTVグルーヴのニュースの中に、


男子学生の自殺事件を受けて、動画共有サイトYouTubeには、大人の同性愛者が同性愛でいじめを受け悩む10代に向けて、自殺をしないよう呼びかけるメッセージを次々と掲載。「Glee」でゲイのカウンターテナーを演じ、実生活でもゲイであることをオープンにしているクリス・コルファーも、「同性愛者が毎日いじめられて、人生に希望がないように思えてしまうこと、僕にはよく分かるよ。けれども、周囲の人々に受け入れられ、愛される日はきっと来る」というメッセージを掲載している。

とあったので、カート(クリス・コルファーの役)ファンのあたしとしては当然探してみました。こちらです。

動画内でクリス・コルファーが喋っている内容を訳すと、こんなです。


こんにちは、僕はクリス・コルファーです。この数週間に、たくさんのLGBTの若者が、周囲のひどい情況のために自らの命を絶ってしまいました。もしあなたやあなたの知っている人もつらい時を過ごしているのなら、世の中には心配したり助けたりしてくれる人がいると知ることがとても大切です。毎日毎日いじめられるというのがどんなものか、僕にはわかります。幸福なんて残されていないように見えてしまうということも。でも、愛と受容に満ちた世界はちゃんとあって、あなたに見つけられるのを待っているんです。だから、あなたの最期となってしまうような思い切った行動を取る前に、トレヴァー・プロジェクトに電話してください。あなたには友達がいて、愛されていて、一人ではないとわかってください。そして、今こんなに苦しくてもこれから楽しみにできることはたくさんあって、僕がそれをあなたと分かち合いたいと思っているとわかってください。ずっと良くなるはずです。
なお、トレヴァー・プロジェクトというのは、LGBTQの若者の自殺防止に取り組んでいる団体で、当サイトのLGBTニュースでも何度か取り上げたことがあります。詳しくは以下を。

ホモフォビックな人たちがどんな被害者落ち度説(同性愛を表に出した方が悪いだの、“生物学的に”どうしたこうしただのといういつもの繰り言)をひねくり出そうと、子供がいじめ殺されるところなんてあたしはもう見たくないですよ。『Glee』はもともと大好きな番組でしたが、これでますますシーズン2が楽しみになりました。シーズン1でもゲイキャラのカートの描き方がとてもよかっただけに、シーズン2でのこのテーマの扱いにも期待できるんじゃないかと思っています。

付記

「ゲイ」「同性愛」「自殺」などのキーワードでこのエントリに飛んできた人のため、日本国内での相談窓口のリストへのリンクを張っておきます。今、困った状態にある方は、まずこうした窓口に電話を。