車椅子のFTMトランス男性が「インターナショナル・ミスター・レザー」の座に

2010年6月5日、シカゴで行われた「インターナショナル・ミスター・レザー」コンテスト(IML)で、車椅子のFTMトランス男性が優勝したというニュース。
この男性はニューメキシコから参加したTyler McCormickさん。50人のライバルと戦って、みごとこの栄誉を勝ち取ったとのこと。このコンテストでトランス男性が優勝するのも、車椅子の人が優勝するのも、ニューメキシコからの参加者が優勝するのも、すべて初なんだそうです。
彼のパフォーマンスとスピーチは、以下の動画で見ることができます。

McCormickさんの自信あふれるパフォーマンス自体も面白いし、レザー・コミュニティの皆さんからの熱いハグや握手もいい感じですね。
以下、McCormickさん語録。


「初めてトランジション(性別変更)したとき、お前は絶対に受け入れられず、人前では決してシャツを脱げないだろうと言われました。私がここで強くて自信に満ちたレザーマンとして立っていることは、それとは正反対のことを証明しています。」
"When I first transitioned, I was told I would never be accepted and that I would never be able to take my shirt off in public,"
"Standing here as a strong, confident leatherman is proof to the contrary."

ちなみにMcCormickさんは自分のことを「レザーのかたわ」('Leather Gimp')と呼んでいるそうなのですが、その理由がまたユニークです。


「私が『レザーのかたわ』の名前で通っているのには理由があります」と彼は受賞インタビューで語った。「人が心中ひそかに思い浮かべている単語を使っても、私は怒らずに済むし、もしも(政治的に正しいように)配慮してもらえれば、少し明るい気分になれるからです」
"There's a reason I go by 'Leather Gimp,'" he said in a post-win interview. "You're not going to offend me if you use words that are in your heart, but if you're trying to be [politically correct], then lighten up a little."

つまり、『フライド・グリーン・トマト』で、イジーが事故で片腕切断した甥っ子に「スタンプ」(『切り株』の意)というニックネームをつけたのと同じ理屈なわけでしょうか。面白い人だなあ。優勝おめでとうございます。