2008年10月26日 (日曜日)

好きな漫画作品

       
タイトルどおり、「好きな漫画作品」を挙げる。
        
「好きな漫画作品」=「好きな漫画家」とは必ずしもならない。たとえば楳図かずおは、挙げた作品は好きだが、代表作とも言われる「まことちゃん」はどちらかというと嫌いであり、川崎のぼるも「巨人の星」以外は特に好きではない。漫画の単行本は下記以外にも相当買ったが、現在もあるものはごくわずかである。「女性漫画」もかなり買っているところがすごい(?)。
      
ちなみに、好きな漫画家BEST3は、以下の人たちです。
    吉田 秋生
    浦沢 直樹
    高橋 留美子
        
漫画家 作品名 個人的評価 単行本全巻購入 完読した
あだち 充 ナイン
夕陽よ昇れ!!
陽あたり良好!
みゆき
タッチ
スローステップ
ラフ
じんべえ
石ノ森 章太郎 サイボーグ009
佐武と市捕物控
楳図 かずお 漂流教室
おろち
浦沢 直樹 パイナップルARMY
MONSTER
20世紀少年
PLUTO
大友 克洋 童夢
AKIRA
彼女の想いで…
さよならにっぽん
尾瀬 あきら 夏子の酒
川崎 のぼる 巨人の星
小山 ゆう がんばれ元気
あずみ
西岸 良平 三丁目の夕日
鎌倉ものがたり
柴門 ふみ P.S. 元気です、俊平
あすなろ白書
東京ラブストーリー
同・級・生
女ともだち
庄司 陽子 生徒諸君!
白土 三平 カムイ伝
カムイ外伝
忍者武芸帳 影丸伝
高橋 春男 (4コマ漫画)
高橋 留美子 うる星やつら
めぞん一刻
らんま1/2
1ポンドの福音
犬夜叉
人魚シリーズ
高橋留美子劇場
手塚 治虫 鉄腕アトム
ブラック・ジャック
火の鳥
マグマ大使
鳥山 明 Dr.スランプ
ドラゴンボール
ながやす 巧 愛と誠
弘兼 憲史 人間交差点
○○島耕作
ハロー張りネズミ
かわぐち かいじ 沈黙の艦隊
メドゥーサ
太陽の黙示録
藤子・F・不二雄 パーマン
オバケのQ太郎
松本 零士 銀河鉄道999
宇宙戦艦ヤマト
宇宙海賊キャプテンハーロック
クイーン・エメラルダス
男おいどん
元祖大四畳半大物語
聖凡人伝
恐竜荘物語
帰らざる時の物語
みつはし ちかこ 小さな恋のものがたり
やく みつる (4コマ漫画)
三浦 建太郎 ベルセルク ●(継続)
望月 峯太郎 ドラゴンヘッド
弓月 光 エリート狂走曲
おたすけ人走る!!
うっふんレポート
みんなあげちゃう
横山 光輝 鉄人28号
バビル2世
三国志
項羽と劉邦
吉田 まゆみ アイドルを探せ
吉田 秋生 カリフォルニア物語
夢みる頃をすぎても
夢の園
十三夜荘奇談
吉祥天女
河よりも長くゆるやかに
櫻の園
ラヴァーズ・キス
BANANA FISH
YASHA-夜叉-
ゆうき まさみ 機動警察パトレイバー
じゃじゃ馬グルーミン★UP!
      
      
     

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2008年9月12日 (金曜日)

篠山紀信の「激写」

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僕と同年代の男性で、若い頃に「週刊プレイボーイ」という雑誌を見たことが無いという者はおそらく皆無に近いだろう。見る記事は人によるだろうが、なにせ若い男であるから、「女性のヌード」と「自動車関連の記事」が主な目的。だが、意外と「政治関係の記事」も、まともな記事が多く、時には下手な新聞記事(たとえば我が地元の「北国新聞」のような自民党・財界よりの新聞記事)なんかより真実を書いていると思えるものも多かった。

そんな「週刊プレイボーイ」を、政治的には「軟弱」にしながら、見た目は「豪華」なものにしたという感じの雑誌が「GORO」だった。篠山紀信の「激写」シリーズが掲載されたのもこの雑誌で、全盛期(?)が僕の20歳代前半の頃なので、当然ながら、よく買った。見たい記事の一番は、やはり「激写」であり、南沙織(後の篠山紀信の奥さん)、水沢アキ、高樹沙耶、樋口可南子、鷲尾いさ子、etc.等の女優陣の掲載されたものは、買い遅れると入手が難しかった。

和久井映見をはじめ、竹内結子、新垣結衣など、現在の僕がファンである女優には、今後、どんな大作映画、芸術映画、ハリウッド映画であっても絶対に脱いでほしくないが、実は、水沢アキと田中美佐子、高樹沙耶の三人は、そのヌード画像から僕がファンになった(田中美佐子は「激写」ではないが)女優である。そのくらいのインパクトが「激写」にはあった。そしてそれは現在のネットにあふれる「裸」とは違い、確かに「芸術」「美」の範疇に入るものだったと思う。

       

         

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2008年7月 6日 (日曜日)

好きな小説家⑨ 夏樹静子・その他

      
      
この「好きな小説家」シリーズの最後を「夏樹静子・その他」としたのには理由がある。
        
「連城三紀彦」のところで「手元にあるもので最も多い」と書いたが、購入した作家で最も多いのは圧倒的に「夏樹静子」のはずである。30歳前後は書店に行けば彼女の単行本を買っていた。違う出版社からの全く同じ短編集さえ買った。それなのに、現在手元には訳あって一冊も無い。別に捨てたわけではないが。彼女のものはそのほとんどの作品が好きだったが、10年から20年以上の前のことなので、題名の記憶と中身の記憶が一致しない。ちんぷんかんぷんなことは書きたくないし、ここに載せるために買い直そうとも思わない。

そういう訳で、ここでは「好きな作家」として「名前だけ」の記事とします。
夏樹静子
新津きよみ
高橋克彦
若竹七海
東野圭吾


なお、別格として夏目漱石の名前は書いておきたい。   「こころ」「門」「それから」「道草」

       
      

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好きな小説家⑧ 筒井康隆

       
        
子供のときにNHKの「タイム・トラベラー」という番組を夢中になって見ていた。少し成長してからは「時をかける少女」がおもしろかった。今でも「ラベンダー」という花の名を聞くと「タイム・トラベラー」のことを思い出す。「サンダーバード」「タイムトンネル」等とともに、僕をSF好きにしてくれた人物である。彼は小松左京、星新一とあわせ「SF御三家」と称されるらしい。しかし日本人は「御三家」が好きですね。
       
彼について語るとしたら1993年の「断筆」に触れないわけにはいかないのだろう。僕が彼の名を知ったのもそのことへの各種記事からだ。ただ、この記事は「語る」ところではないので。
       
鍵
「自選ホラー傑作集」とし「懲戒の部屋」「驚愕の曠野」の2冊が出ているが、彼のホラーは、いわゆる「ホラー」とはやや違うように感じる。どう違うのかと聞かれてもボキャブラリーが貧しいのでうまく答えられないが。この作品は、僕の考える「普通のホラー」である。わりと短めの短編だが、読後感は大きい。
     
未来都市
「小説が好きです」のページで触れている作品はほとんどが「心に残る作品」として書いているが、この作品だけは、実はあまり好きではない。と言うか、筒井康隆の作品は、正直言って好きなものと嫌いなものがはっきりする。普通の作家では「おもしろい」「さほどでもない」となり、作家を好きなのにその作品は「嫌い」ということはあまり無いのだが。この「未来都市」は小説手法の実験なのだろうか。もっとも、「実験」という表現は失礼だ。こういうスタイルの作品集として「夜のコント・冬のコント」というのもある。
      
走る取的
前述の「懲戒の部屋」に収録されている作品。読み始めはコメディだと思った。だんだんに怖くなってくるが、妙に現実離れした不思議な世界である。ただ最後はそんなに悲惨なことにはならないだろうと思っていたのに。 ちなみに「取的」とは「相撲取り」のことである。
     
日本以外全部沈没
言うまでもなく、小松左京の「日本沈没」のパロディである。確かこれも映画になったはずだが。
しかし「パロディ」と聞いて皆さんはどういう内容を想像しますか。少なくとも僕は「まさかこういう話にするなんて」と思った。肯定でも否定でもなく、ただびっくりした。そういう意味で強烈な印象が残っている。
      
      

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好きな小説家⑦ 赤川次郎

       
        
「三毛猫ホームズ」シリーズという名前だけで、まず「軽そう」と判断し、「セーラー服と機関銃」「晴れ、ときどき殺人」「探偵物語」という映画になった作品にはその題名から「若者受けを狙っているだけでまともな小説じゃないだろう」と思い、その多作を伝える記事に「本格小説を知らないミーハー向けに書きまくって儲けようとしているんだろう」と本当に思っていました。ただの1冊も読もうとせずに。
       
一度思い込むと極端にその方向に走るのは僕の悪い癖ですが、全く読まなくてそう思っていたのですから、食わず嫌いも相当なものです。本当にごめんなさい。180度の転換は、角川ホラー文庫がきっかけです。、筒井康隆、高橋克彦、夏樹静子、新津きよみ etc. 当然好きな作家から買っていったが、「全部そろえようか」と思い、あまり好きでもない小松左京、嫌いな赤川次郎、全く知らない小林泰三も買ってみた。そしてこの3人への考え方が全く変わってしまったのだから、僕も単純な人間です。そして改めて「読まなきゃわからない」と思った。そりゃあそうですよね。もっとも、そう言いながら今でも「三毛猫ホームズ」はまだ読まないでいる。「軽そう」で
       
滅びの庭
僕が今まで読んだ「ホラー」の中では絶対にBest3に入る作品。夜、ベッドの中で小さな電気だけで読んでいたら、ひさしぶりにトイレに行くのが怖くなった。もう40歳を過ぎていたのに。
部屋が真っ暗でないと寝付けないたちだが、ライトがなかなか消せない。子供の頃楳図かずおの「へびおんな」にもこうだったなと思ったら、そのへびおんなの顔まで思い出してしまった。
本当に何回読んでも怖い。
      
長距離電話
この作品を初めて読んだとき、涙したのを覚えている。この作品が2時間のTVドラマで放映されるのを知ったとき、「お願いだから原作を壊さないでくれ」と祈りながら見ていた。SF的要素も含まれているが、その家族愛には感動を覚えた。何回読み返しただろう。
     
優しい札入れ
必要な金額が自動的に補充される「札入れ」。テーマとしてはショートショート向けとも思えるものをきっちりと心理描写も含めて描ききっている。こんな財布があったら僕なら絶対に手放さないのだが。
      
断 崖
自殺しようとする人間の、その一歩手前で知り合った人間との関わりを描く小説というのは、時々見かける。変なハッピーエンドで終わっちゃうと、あの死のうとした背景がそんなことで解決されるのかと思わず突っ込みを入れたくなることもある。しかし逆に結局何も変わらないというのもつらいものがある。この作品はハッピーエンドとは言えないのかもしれないが、「救い」がある。作者の優しさだろう。
       

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好きな小説家⑥ 小池真理子

        
      
一人の作家の短編集ではなく、一人一編で5~10人程度の作品集を集めた形式の単行本も多い。そんなとき「この作者のものが入っているのなら買っても損は無い」と思える作者が何人かいる。彼女もその一人。
     
「第三水曜日の情事」「無伴奏」「恋」「怪しい隣人」「妻の女友達」「死者はまどろむ」これらの買ったはずの彼女の有名な作品が、今、手元に無い。どうして? 小池真理子は実家に預けるとかの処分をしたつもりは無いのだが。
     
うわさ
短編集「うわさ」の表題作。
小説を読み始めたとき、最初の登場人物が「27歳の影のある物静かな女性」のほうが「49歳の好奇心の強い女性」よりも読み進めようという気持ちが強くなるのは僕だけだろうか。しかしこの作品でまず登場するのは残念ながら後者である。そしてそんな女性の着替えを覗き見する21歳の若い男。それでもどんどん読み進みたくなっていくのはやはり彼女の実力。純粋な若い男がかわいそう。
      
唐沢家の四本の百合
別荘を持つ裕福な家庭の3人の息子に嫁いだ3人の女性。そして1人の娘。設定はテレビの2時間ドラマにピッタリの題材。当然殺人事件も起きるのだが、小池真理子は「誰が殺したのか」ではなく「なぜ殺さなければならなかったのか」を描いていく。これを名探偵が登場して解決するのでは彼女の作品ではない。
     
彼なりの美学
醜い中年の男に声をかけられた若い女性。振り払いきれなかったのにはその時の精神状態が原因だが、女性はこんなに褒められると喜ぶ生き物なのか。女性はそんなに目尻のしわを気にする生き物なのか。だとするならば、どんなに親しくても冗談でも「ブス」と言うのはやめよう。
      
      

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好きな小説家⑤ 土屋隆夫

        
        
今、僕の手元には、彼の作品が13冊ある。そのうち自分で買ったのは1冊だけで、残りは全て僕がまだ若い頃にある女性にもらったものである。彼女は10歳くらい年上ですでに結婚していた。この土屋隆夫で「本格」と言える長編推理小説を読むようになった。「重厚」と言うべきか。ただ長いだけの小説とはものが違う。引越しのとき「漫画の単行本」は捨て「小説の単行本」は実家に届けるなどで少なくしたが、これを全て持ってきたのは、その内容もあるが、この作家の名前を見るだけでその女性が連想され、手放せなかったからである。
       
影の告発
僕は基本的に同じ登場人物が登場するものはあまり好きではない。特に冒険活劇などでは、シリーズである以上、どんなに危険な場面でも主人公が死なないのははっきりしているから。また、推理小説で同じ名探偵が事件を解決していくのも実はあまり好きではない。面白いものもあるが、名探偵が登場するために物語の設定が限定されているような気がするからである。
これは僕にとって数少ない例外のひとつ。「千種検事」は、このあと別の事件でも活躍していく。まあ、これを発表した時点でシリーズにするつもりがあったかどうかはわからないが。
      
不安な産声
彼は寡作である。そして長編が多い。寡作が名作の条件とはならないだろうが、あまりに多作だと駄作も多くなるだろうと想像してしまう。後で触れるだろうが、この考えで実は「赤川次郎」を最近まで全く読まなかった。反省の弁は後ほど。
この作品は前作の「盲目の鴉(からす)」から実に9年ぶりの作品だそうだ。その間構想を練り続けたのかどうかは僕にはわからないが、そう思っても良いのではないかと思わせるくらいの内容。
      
危険な童話
さて、土屋隆夫の「危険な童話」です。
確か僕が最初に読んだ作品で、彼の虜となるきっかけを作ってくれた作品。まあ、虜にならなくても前述の女性との絡みで作品は読んでいっただろうが。
これを「傑作」「名作」と言わなかったら、小説に「傑作」も「名作」もこの世には存在しないことになるのではないかとも思える作品。小説を読むことが嫌いじゃなくてこれをまだ読んでない人がいたらぜひとも読んでみてほしい。他人に薦められて読んでみたら意外とたいしたことは無かったということも多いが、これは期待を裏切りません。だからこれから読む人のために中身には全く触れないが、一言だけ。
この作品は「序章」から「終章」まで全16章に分かれているが、それぞれの「章」はまず短い「詩」で始まっている。こういう形のものはこれ以降何作か読んだが、それが最も「生きている」のもこれ。
      
ねじれた部屋
短編集「ねじれた部屋」の表題作。刑事が謎を解くのではなく、主人公の女性の心理を描くサスペンス。法律上の「悪」はけして成功はしないものなのか。成功してしまったら読後感も違ってしまうだろうから、それはそれで仕方の無いことなのかもしれない。
      
      

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好きな小説家④ 阿刀田高

        
      
この作家も読むようになってまだ15年ほどしか経っていない。書店で「阿刀田高」の文字はよく見ていたが、「この名前はなんて読むんだろう」としか思っていなかった。「ショートショート」の第一人者星新一が選者を務めた「ショートショートの広場」という素人作家の作品集シリーズが講談社から出版されているが、10巻めの途中で星新一の永眠により阿刀田高に代わった。故に、最初は「選者」としての彼に触れた。ただ、このシリーズは個人的には星新一に較べ、選考基準がやや甘くなったような気がする。星新一なら7点の作品に8点とか。ごめんなさい。偉そうなことを言いました。正直言ってこのシリーズを読んでいると、「僕にも書けるのではないか」という気になる。長編は最初から書こうと思わないが、本当に短くても良いので、要はアイデア次第。ところが、他人のを読むと「何だこの程度の発想か」と思うこともあるのに、実際書こうとすると「アイデア」って浮かばないものですね。また、短いものほど筆力が問われそう。書いてみたものもあったが、友人にさえ見せようとは思わなかった。
        
熱  病
30歳前後の見知らぬ女性がマンションへ「お入りなさい」と言ってくる。全く理由が無いわけではないが、それにしても素直に入ってよいものか? 僕なら「美人局(つつもたせ)」が恐くては入れないが、主人公は入っていく。やはり熱病に冒されたとしか言えないのだろう。
       
背後の足音
「あやかしの声」という短編集の冒頭を飾っている作品。作者の「追記」で、「当初は地下鉄サリン事件での被害者の味わう「予期せぬ死」を書こうと思ったが、深刻な現実を利用することがためらわれ、書き替えた」旨が記されている。こう書かれると僕も「うかつ」には感想は書けない。
        
「危険な童話」(作品集)
この後で書くつもりの「土屋隆夫」にも全く同じ題名の作品がある。阿刀田高のものは短編でありこの短編集の表題作となっている。土屋隆夫のそれは長編である。土屋隆夫の作品はテレビ化もされている。
阿刀田高の作品には男女のことを描いたものが多い。この中の「蛇」という作品には今の僕とほぼ同じ48歳の一度も結婚したことの無い独身男性が登場する。しかし彼を取り巻く「女性環境」は僕とはだいぶ違っている。そりゃそうだね。今の僕が主人公なら男女の話が進まない。
      
迷  路
僕の家にも昔「井戸」があった。よく夏場にスイカを中に吊るしたものだ。飲料水としてはやはり水道水よりずっと美味しかった。家を新築してからもあることはあるが、なぜか衛生上飲めなくなってしまった。
恐怖小説に井戸は時々登場する。「リング」の貞子も井戸の中に沈められた。この「迷路」では息子を想う母親の盲目の愛にも心打たれる。
      
顔
なんでもない普通の単語であるはずなのに、その言葉が活字や言葉になると本来関係ないはずのイメージが加えられることがある。例えば「女子高生」「女子大生」と聞いただけで変なことを考えたあなたは、僕と同じ中年スケベオヤジです。 「顔」。 これだけでなんとなく恐怖を感じませんか?
      
      

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好きな小説家③ 小松左京

          
        
大きな本屋でないと彼の本は意外と少ない。草剪剛主演で映画化された「日本沈没」の原作者。この作品は僕が高校生か中学生の頃にも映画化されていて、やはり当時の「大作」だった。その当時はヒロイン役のいしだあゆみのセミヌードが見たくて(もちろんSFが好きだったこともある)映画館に行った記憶がある。
       
「霧が晴れた時」(短編集)
彼は、言わずと知れた日本SF界の巨匠だが、同じSFでもコミカルなものから近未来的なもの、ホラーまで、その作風は多岐にわたっている。若い頃、「日本沈没」が大ベストセラーとなり、学校の同級生も皆読んでいた。僕ももちろん読んだが、実を言うとその当時はあまり面白いとは思わなかった。文体にややなじめなかった記憶がある。そのため、彼の作品を購入することはなかった。小松左京のファンになったのは35歳も過ぎてからであるが、そのきっかけとなったのがこの本。角川ホラー文庫の短編集である。
全15編の短編集だが、最初の「すぐそこ」でグッと引っ張られ、最後の「さとるの化け物」まで一気に読んだ。400ページのボリュームだが、途中でやめられなかった。怖い。恐い。表題作の「霧が晴れたとき」は特に秀逸。なぜそのときまで読もうとしなかったのか悔やまれたほどである。
      
ツウ・ペア
女性の「黒髪」は美しい。それなのになぜみんな「茶髪」にするのか。パーマをかけないストレートの黒髪のなんと少ないこと。まあ惚れた女性はどんな髪形でも素敵に見えるが。
有名なホラー映画「リング」の黒い髪は恐かった。「からみつく」「たれる」「まとわりつく」 これも黒髪だから似合うのだろう。お願いだから、シャワーのあとで長い髪を前に垂らすのはやめてください。
      
腐 食
エイリアンものの映画は好きだ。シガニー・ウィーバー主演のシリーズは全て映画館で観た。ただ、敵が明白なものより、不確かな場合のほうが恐怖は増す。映画の題名は忘れたが、「夫は宇宙でエイリアンに寄生されたのか」と怯える妻の恐怖を描いたものがあったが、そちらのほうがおもしろかった。「腐食」では夫が妻に異常を感じていく。
      
      

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好きな小説家② 連城三紀彦

          
        
恋 文
少し若い頃、このタイトルに惹かれて買った。そしてその後、彼の単行本のほとんど全てを買うきっかけとなった本である。そのかなりの部分は友人や父に貸して手元にあるのは少ないが、それでも、個人の作家としては現在最も多い。
彼の作品のテーマは「愛」なのだと思う。推理小説も多いが、テーマは「愛」である。恋人同士ばかりではない。親、子、友人、知人、恩人、etc. 表面上の愛ではなく、一見すると裏切りとも思える行動の中に秘められた本当の愛。
その昔、僕がある女性と知り合ったときすでに相手は結婚していた。彼女の誕生日に僕はこの本を贈ることしか出来なかった。
       
明日という過去に
長編です。彼はどちらかというと長編は少ない。
二人の女性の愛憎劇が「手紙」のやり取りを中心に進められる。彼の作品は「結末」で初めて「真実」がわかることが多いが、これもそういう作品である。
       
「背中合わせ」(短編集)
彼の単行本は「短編集」が多いが、これは約260ページの中に21作品が入っていて、特に短いものが集められたのだろうか。僕は「ショート・ショート」も大好きだが、「ショート・ショート」と「短編」の間くらいと言うべきか。手軽に読めて、心にしみて来る。
      
一夜の櫛
「不倫」「浮気」という単語からはあまり良いイメージを受けない。僕が若い頃は、そういうことは肉体的なものが伴わなくても許せないと思っていた。30歳を過ぎた頃から「情熱」は幾つになっても変わらないものだと思うようになった。そしてその年齢になると相手も自分も知り合った時点で結婚していることが多い。ちなみに僕はこの歳まで独身だが。小さな裏切りと大きな愛。
      
「夜よ鼠たちのために」(短編集)
推理小説の短編集。しかし、普通の推理小説のような「トリック」ではない。「心のトリック」とでも言うべきか。最後でのどんでん返しはやはり「愛」がテーマなのだろう。
        
       

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