ニュース
スズキ、モビショー2025出展概要 軽乗用BEVコンセプト「Vision e-Sky」など計35台を出品
2025年10月8日 11:07
- 2025年10月8日 発表
スズキは10月8日、「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー)」(プレスデー:10月29日~30日、一般公開日:10月31日~11月9日)の出展概要を発表した。
スズキの出展テーマは、2月の新中期経営計画で発表したコーポレートスローガン「By Your Side」とし、出展物1つひとつでBy Your Sideを体感できるブース展示、演出を行なう。
ブース内では、軽乗用BEV(バッテリ電気自動車)のコンセプトモデル「Vision e-Sky」、二輪BEVコンセプトモデル「e-VanVan」の2台のワールドプレミアをはじめ、次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」、船外機など、総合モビリティメーカーとしての技術を集結。四輪車8台、二輪車12台、電動小型モビリティ4台に加え、船外機や事業紹介の車両などを含め計35台を出品する。
また、電動モビリティベースユニット、CBG(Compressed Biomethane Gas、圧縮バイオメタンガス)の事業などの取り組みを紹介するとともに、軽トラック「スーパーキャリイ」の荷台を活用したスズキの用品販売コーナーも用意する。
2026年度内の量産化を目指す軽乗用BEV「Vision e-Sky」を世界初公開
日々の通勤や買い物、休日のちょっとした遠出など、軽自動車を「生活の足」として愛用するユーザーの毎日に寄り添うBEVとして、2026年度内の量産化を目指すコンセプトモデル。航続距離は270km以上とした。
エクステリアは気軽に日常使いができる小さなボディに魅力を凝縮したデザインとし、ポイントはシンプルですっきりとしたBEVらしいボディ造形、3本ラインの特徴的な灯火類、軽快なフローティングルーフと浮島のように色分けしたCピラーなどとなっている。
インテリアも心地よさと使いやすさを両立させたデザインとし、フローティングさせたインパネ/コンソール造形、トレーとモニターがつながるアイコニックな造形、サステナブル素材を積極的に使った明るく開放感のある仕上がりを見せている。
トールワゴンタイプの「Vision e-Sky」のボディサイズは3395×1475×1625mm(全長×全幅×全高)。
スズキ、ダイハツ工業、トヨタ自動車の3社で共同開発している、BEVシステムを搭載した商用軽バン「e EVERY CONCEPT」も展示。近年カーボンニュートラル宣言をする企業が増加していることを背景に、カーボンニュートラルの実現を目指す法人をターゲットカスタマーとしている。
軽バンとしての使い勝手の良さはそのままに、BEVならではの静かで力強い走りを実現するだけでなく、非常時にはクルマの電気を外部に供給するなど、地域社会へ貢献できるモデルとしての提案となる。
フロントにはスズキ専用のフロントバンパーデザインを採用し、現行エブリイのバンパー形状と類似性のあるデザインテーマとしながら、水平基調に見えるような専用デザインに仕上げた。
「e EVERY CONCEPT」のボディサイズは3395×1475×1890mm(全長×全幅×全高)、航続距離は200km。
そのほか、四輪技術展示車としてカーボンニュートラル実現に向けたスズキのマルチパスウェイでの取り組みの1つとして、エタノール燃料を活用した環境技術を用いた「フロンクス FFV コンセプト」や、新型「e ビターラ」、新型「クロスビー」、新型「ジムニー ノマド」、「スペーシア」を展示する予定。
二輪ではBEVファンバイク「e-VanVan」をワールドプレミア
BEVファンバイク「e-VanVan」は「EVになってもバイクに乗る楽しさ、操るワクワクを感じたいというお客様の願いを叶えるコンセプトモデル」としており、1970年代より人気を博したスズキのレジャーバイク「VanVan」をモチーフに、独創的なスタイリングとデジタルテーマのユニークなカラー&グラフィックで先進性を表現した。
快適な乗車を支える幅広のハンドル、ゆったり座れる快適なシート、迫力のあるフォルムで気分が上がるワイドタイヤ、先進的かつ独創的なスタイリングを演出する中空のヘッドライト、個性と遊びゴコロを演出するバーエンドミラーなどを主な特徴として挙げている。車両区分は原付二種相当で、ボディサイズは1810×825×1050mm(全長×全幅×全高)。
また、2025年7月に発表した新型ネオレトロモデル「GSX-8T」「GSX-8TT」を日本での市販予定車として初めて展示する。こちらは「GSX-8S」をベースに、レトロとモダンを融合させたスタイリングデザインと最新の電子制御を組み合わせたミドルクラスモデルになる。
加えて、参考出品車としてペダル付折り畳み電動バイク「e-PO」も展示。「普段使いからレジャーまで、身近な移動をもっと自由に!」をコンセプトに、電動アシストとEVバイクを掛け合わせた新ジャンルの原付一種相当のモビリティとなる。ペダルを漕ぐことで強力なアシスト走行が可能なことに加え、アクセル操作のみでも快適に走行できるという。定格出力は0.25kW(原付一種相当)で、航続距離は30km以上としている。
もう1台、二輪BEV世界戦略車第1弾となるスクーター「e-Address」を日本初展示。2025年1月にインドで開催された「Bharat Mobility Global Expo 2025」で発表されたモデルで、十分な航続可能距離と洗練された外観を持つ実用性に優れた原付二種相当のスクーターとなる。定格出力は0.98kW(原付二種相当)で、WMTC航続距離は80km。サイズは1860×715×1140mm(全長×全幅×全高)。
そのほか、2025年8月に鈴鹿8時間耐久ロードレースで発表された「GSX-R1000R」、2023年のジャパンモビリティショーで参考出品され、そこから進化した「水素エンジンバーグマン」、バイオエタノール85%の混合燃料が使用可能な「GIXXER SF 250 FFV」(海外仕様モデル)も展示される。
なお、電動小型モビリティの分野では次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)2」、電動パーソナルユースモビリティ「SUZU-RIDE 2」(ともに参考出品車)も世界初公開するとのこと。