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写真で見る スズキ新型「クロスビー」(2025年発売)
2025年10月2日 11:02
使い勝手のよいワゴンボディと根強い人気を誇るSUV。そのコラボレーションによって生まれたのが、スズキのクロスオーバーワゴン「クロスビー」だ。
これまでのSUVはサイズを問わず「タフさ」や「都会的」といったイメージを強調することが多かったが、2017年にデビューした初代モデルは「カジュアル」&「カワイイ」をアピール。独自の立ち位置は男性だけでなく女性ユーザーにも受け入れられ、コンパクトSUV市場をけん引することになった。
2代目となる新型のコンセプトは「アクティブシーンに似合う個性的なデザインと広い室内空間を兼ね備えたコンパクトクロスオーバーSUV」。ボディサイズは3760×1670×1705mm(全長×全幅×全高)と初代と変わらず、外板パネルについても前後ドアなどはキャリーオーバー。その一方で、フロントまわりは厚みを増しつつワイド感を強調したデザインとしたほか、ランプ類などディテールを刷新することで新型ならではのキャラクターを作り出している。
内装は新型になって大きく変更された部分だ。初代モデルはペイントされた樹脂パネルを多く使ってカジュアルなイメージを演出していたが、新型は立体感を強めるとともにシボを表現した樹脂パネルを採用するなど、全体的にラグジュアリーな方向に転換。シートなどにレザー調表皮を採用して上質感を高めたアップグレードパッケージが用意されるなど、全体的にひとクラス上のモデルへとクラスチェンジが行なわれた印象だ。
同様にパワートレーンも刷新。初代モデルは1.0リッターターボエンジン+マイルドハイブリッドの組み合わせだったが、新型は「スイフト」にも搭載される自然吸気ユニットの直列3気筒DOHC 1.2リッターエンジン「Z12E」型とマイルドハイブリッドの組み合わせに変更された。スペックはエンジンが最高出力59kW(80PS)/5700rpm、最大トルク108Nm(11kgm)/4500rpmとマイルドな方向に。モーターは「WA05A」型から「WA06D」型に変更されているものの、数字的には最高出力2.3kW(3.1PS)/1100rpm、最大トルク60Nm(6.1kgm)/100rpmとほぼ変わらない。
トランスミッションは全車CVTとなり、2WD(FF)のほか4WDも用意される。車両重量は2WD車が1tを切る970kg(上位グレードは990kg)で、4WD車は若干重くなり1010kg(同1030kg)。WLTCモード燃費は自然吸気エンジンベースとなったことで初代よりも向上しており、22.8km/L(4WD車は21.0km/L)となった。
サスペンションまわりなどは初代モデルを踏襲するが、細部のチューニングや剛性アップ、減衰接着剤の採用などにより操縦性はもちろん静粛性や乗り心地を向上。新たにアンダーステアを軽減する「アクティブコーナリングサポート」も採用している。そのほか、180mmの最低地上高、4.7mの最小回転半径など取り回しに関する性能はこれまで通りだ。
先進安全装備は単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせた「スズキ セーフティ サポート」を採用。右左折時の歩行者や自転車、右折時の二輪車の検知などにも対応した衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」に加え標識認識機能、ブラインドスポットモニター、車線逸脱防止機能などを新採用するほか、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能などは従来より進化したバージョンとなった。
ボディカラーはルーフだけでなくボディ下部もブラックとした「ブラック タフ 2トーン」を新設定し、「ミスティックブルー」「ピュアホワイト」「キャラバンアイボリー」「バーニングレッド」が組み合わされる。そのほかルーフをホワイトとした「ホワイト2トーン」が3色、同ミネラルグレーとした「ミネラルグレー2トーン」と同ブラックとした「ブラック2トーン」が各1色、モノトーンが4色と豊富なパターンが用意される。
グレードはベーシックモデルとなる「HYBRID MX」と上級モデルとなる「HYBRID MZ」の2タイプ。HYBRID MZには内装の上質感をアップした「アップグレードパッケージ」(6万9300円)も設定される。価格はHYBRID MXの2WDが215万7100円、4WDが233万3100円。HYBRID MZの2WDが233万5300円、4WDが250万300円。