2013年2月11日(REV.01)
"撮りためろ写真!" 特集記事第2弾
『カメラって、こんなの』
その2
前回の続きです。
【特集】カメラって、こんなの その1
カメラなんて恐れるに足らず?
いや、侮ることなかれ?
これさえ読めば、一安心!なんちて。

それは無いけれど、どうか見て行ってくんなまし~
"撮りためろ写真!" 特集記事第2弾
『カメラって、こんなの』
その2
前回の続きです。
【特集】カメラって、こんなの その1
カメラなんて恐れるに足らず?
いや、侮ることなかれ?
これさえ読めば、一安心!なんちて。

それは無いけれど、どうか見て行ってくんなまし~
3.サブコマンドダイアル
「お次もぐるぐる回るダイアルです。」
「でも”サブ”って付いてる。」
「その通り。たまに、このダイアルが付いていないカメラもあります。」
「へー。」
「それではツンさん、回してみてください。」
「オッケー」

『ふむふむ、今はこんな感じと・・・。』

『このダイアルを回すと・・・』

『あ、右下の数字が変わった!』
「"F8"から"F10"に変わりました。」
「でも何が変わったの?」
「絞りが絞られました」
「専門用語で私の胃袋も絞られました。キリキリ。」
「絞りを知るためにはレンズについて
お勉強しなければいけません。」
「放置かよ!」
絞りについて:

「レンズの内部には、光を取り入れる量を調整する”羽”が付いています。」
「この羽のことを"絞り"と呼んでいます。」
「画像にある数値の事を、F値と言います。レンズの明るさをあらわす指標です。」
「数値が低ければ低いほど、光を多く取り入れることが出来、
数値が上がるほど、光を取り込む量が少なくなります。」
「せんせー、光を取り込む量を調整できると、何か良いことあるんですかー」
「光を取り込む量が多ければ多いほど、暗い所でも簡単に写真が撮ることが出来ます。」
「逆に明るすぎるので、光を取り込む量を減らさなければいけない時には
レンズの絞りを絞ります。」
「ふーん。」
「まあ、そんな部品です。」
補足:
ここでは、レンズには『絞り』という"部品"があって、この部品が光の量を調整するときに使うって事を覚えておいて下さい。
(被写界深度とかそう言うのは後述・・・。)
4.ISOボタン
「次はISOボタンです。」
「あい・えす・おー?」
「その通り。でも人によっては”あいそ”とか”いーそー”とか色々呼び名があるみたい。」
「ISOって何?」
「国際標準化機構の略称よ。」
「自ら地雷を踏みに行ってしまった!」
「・・・。」
「それでは、気を取り直してツンさん、お願いします。」
「心得た!」

『うりうり』

「さっきからおどかしやがって。
お前なんかこうだ!」
「何も起きない。」
「その通り。このカメラの場合
このボタンはコマンドダイアルと一緒に使わないと、何も起きません。」
「ふーん。」
「所で、ISOって何?」
「国際標準化機構」
「見えてる地雷を踏みに行ってしまった!」
「・・・。」
ISOって何者?:
「ISOとは国際標準化機構の略称です。」
「国際標準化機構は文字通り、国際的な標準の取り決め
を行っている機関です。」
「で、このISOボタンと国際標準化機構は関係があるのかと言うと
有ります。」
「ISOボタンは、その1でやったイメージセンサーの
感度の設定を行なうボタンです。」
「感度とは、イメージセンサーが光を受けて、
どれくらいの光を電気信号に変えればいいかを決める度数です。」
「数値が高ければ高い程、多くの光を電気信号に変換し、
小さければ小さい程、電気信号に変換する光が少なくなります。」
「で、その感度の設定の標準がISO標準(規格)なのです。」
「この標準もとい、規格に沿った設計をしてあるので、
イメージセンサーの感度の事をISO感度なんて言ったりもします。
「標準で定められているため、世界中のカメラがこの規格に沿った
感度の設定が出来るようになっています。」
「標準に沿っていないとどうなるの?」
「買ってくれる人が居ないでしょうね。」
「えーっ、何で?」
「今のカメラ市場が、このISO規格の感度を採用したカメラが多いこと
そして、新しい規格を世界が必要としていないからです。」
「さらに、このISO感度はレンズにも影響します。
ISO規格とは違う規格のイメージセンサーに、現行のレンズを付けても
期待した結果とは異なってしまうでしょうし、
現行のレンズの特性に合わせた設計をすると、
とどのつまり、ISO規格と同じになってしまうのです。」
「なるほどねー。標準がしっかりしているから、変える必要が無いのね。」
「その通り。」
「変ようとすると面倒くさいし。」
「その通り。」
補足:
だいぶ話が逸れていますが、ISO感度の値は、増えれば増えるほど、感度が上がり、減れば減るほど、感度は下がります。ということだけ覚えておいて下さい。
5.再生ボタン
「再生ボタンです。ではツンさん。」
「はいな。」

『ふんっ!』

『ふっ、これは利いたろう・・・』

『って、うわ!ノーマル?!』

「うわー!ノーマルがカメラに飲み込まれた!」

「ノーマルを今すぐ吐き出せええ!」ゲシゲシゲシゲシゲシ
「・・・イタイ」
「・・・もしもし?」
「・・・はっ!ノーマルがいつの間にか戻ってきている」
「そうかなるほど。このボタンは、カメラが飲み込んだものを
元の通りに再生する機能のボタンなんだ。」
「カメラって本当に面妖なヤツだ。」
「ま、まあ、なんにせよノーマルが、帰ってきて良かったわ。」
「そう言う事にしておきましょう。」
補足:
今まで撮ったものを確認するときに押すボタンです。
余談ですが、昔の人はカメラに撮られると「魂が抜かれる」とか「寿命が吸い取られる」とかそんなことを言っていたそうです。こんな感じだったんでしょうかね?
6.撮影モードダイアル

『じー・・・』
「どうしたのツン。そんな所をじーっと見て」

『さっきっから何故か気になっていた
んだよね、これ。』
「それは、撮影モードダイアルと言って
撮影モードを切り替えるときに使うダイアルよ。」
「撮影モードって?」
「撮影する時のシチュエーションに合わせた
カメラの設定よ。」
「具体的には、こんな感じです。」

マニュアル露出モード
シャッタースピード、絞り、ISO感度、すべて自分で設定して撮影できます。
絞り優先モード
絞りだけ、自分で設定できます。
シャッター優先モード
シャッタースピードだけ、自分で設定できます。
マルチプログラムモード
カメラが絞りとシャッタースピードを決めてくれます。
いじくれるのはISO感度ぐらい?
オートモード
カメラが全部やってくれます。
発光禁止オートモード
フラッシュを使用しないオートモードです。




シーンモード
撮影シーンに合わせた撮影モード。
やりたいことがあって、それをカメラに要求するときに使います。
(例:運動会で子供を撮る時は、スポーツモードにすると
カメラが勝手に最適な絞り、シャッタースピードを設定してくれます)
「詳しくは、取扱説明書をご覧下さい。」
「ん?カメラが勝手に”絞り”と"シャッタースピード"
を設定してくれる?」
「そうよ。オートモードなんて、ユーザーがやる事といえば
もう本当にシャッターボタンを押すだけ。」
「ってことはさ、オートモード選択してれば、
今までの"シャッタースピード"とか”絞り”とか気にしないでも
写真は撮れるって事?」
「うん。」
「鬼!悪魔!!」
「ってことはひょっとして今までのも
"驚き損"って事?」
「なんか疲れ出たわー、どっと疲れ出たわー」
「でもねツン、オートモードには
落とし穴があるのよ。」
「落とし穴?
今落とされてどん底に居るような気分なんだけれど。
さらに掘り下げるつもり?」
「ごめんごめん、言い方が悪かったわ。」
「グスン。」
オートモードの落とし穴:
カメラには便利なオートモードという撮影モードが付いています。
これは、シャッタースピード、絞り、ISO感度、さらにはフィルムモードやホワイトバランス(画像の色合いのようなもの)を、カメラが考えて「あー、こんぐらいでいいべー」という設定にしてくれるものです。
しかし、一見便利に見えるこの撮影モード。
ある程度使っていくうちに、カメラってなんて不便なんだろうと思う羽目になります。
どうしてそんな事が起こるのでしょうか。
例えば、博物館。
博物館は、撮影禁止のものが多いのですが、このときは特別な恐竜展が開かれていました。
その恐竜は特例と言うことで撮影可能だったのですが、フラッシュを炊くことが禁止されていました。
「よーし、珍しい恐竜の化石だ。今しか見ることが出来ない。思い出を残すために撮るぞ。」
博物館は基本、薄暗い室内です。こういう場所で写真を撮るためには、補助になる光が必要なので、オートモードで撮影しようとすると、フラッシュ付きのカメラは必ずフラッシュが上がります。ですがフラッシュ撮影は禁止。
「あ、そうか。発光禁止オートにすれば良いんだ。」
と言うわけで、発光禁止モードに設定し撮影しました。パシャリ。
そしていざ家に帰って、現像してみると・・・。
「あれ?なんで手振れした写真しかないの?」
「この写真は・・・なんでこんなに、ぼやけているんだろうか?」
「・・・真っ黒だ。」
結局、満足に撮れた写真は一枚も無く、唯一きれいに化石が写っていた写真は、なんとなく撮影していた、携帯電話のカメラ機能で撮った写真だけでしたとさ。
「せっかく大枚を叩いて買ったカメラだけれど、使い難いなぁ・・・。」
と言う様なことが有り得ます。
この人はきっとこの後、カメラを売ってしまうでしょう。
では何でこんなことになってしまったのか。
理由は、すべてをカメラに任せたことにあります。
実はプログラムモード「こんぐらいでいいだろう」としか作られていません。
理由は分かりませんが、各社「こんぐらいでいいだろう」と言う作りになっています。
そして「こんぐらいでいいだろう」と言うシャッタースピード、絞り、ISO感度の設定が行われるので、撮影者が思った「カッコイイ恐竜の写真」は「こんぐらいでいいだろうな恐竜の写真」に仕上がってしまいました。
なんで?どうして?
IT技術が云々かんぬんの世の中なのになんでそんな物しかできないの?
それは、そんな物作れないし、いらないと思う人が多いからだと思います。

「そう!つまりオートモードは登竜門!」
「この滝を登った鯉だけが"一眼レフ使い"になれるのです!」
「と、言うわけではないのでご安心下さい。」
「オートモードは確かに最適と思われる
設定を導き出しますが、それはカメラにとって
最適な設定なだけであり撮影者が思っているような
写真を撮るための設定ではありません。」
「だから慣れていくうちに、
自分が思っている事と、カメラが思っている事の違いに
気がつく時がやってきます。」
「なので、メーカーはオートモードを、初心者向けとして
取扱説明書に記載しているのでしょう。」
「ってことは、やっぱりカメラは難しいってこと?」
「その通り。でも基本の操作さえ覚えていれば、
誰でも思い通りに出来るものよ。」
「それじゃあ、頑張る。」
「そう、その心意気が大事です。
カメラは難しそうと恐れていてはいけません。」
「攻略してしまえば後はこっちのモノなんですから。」
「例え泣こうが、拗ねようがね・・・ふふっ、ふふふふ」
「そこまで行くと流石にカメラが可哀相だわ。」
その3へ続く。
-更新履歴-
2013.02.11【REV.01】 初版作成
2013.02.12【REV.02】 その3のリンクを追加







『ふむふむ、今はこんな感じと・・・。』

『このダイアルを回すと・・・』

『あ、右下の数字が変わった!』





お勉強しなければいけません。」

絞りについて:





数値が上がるほど、光を取り込む量が少なくなります。」



レンズの絞りを絞ります。」


補足:
ここでは、レンズには『絞り』という"部品"があって、この部品が光の量を調整するときに使うって事を覚えておいて下さい。
(被写界深度とかそう言うのは後述・・・。)
4.ISOボタン










『うりうり』

「さっきからおどかしやがって。
お前なんかこうだ!」


このボタンはコマンドダイアルと一緒に使わないと、何も起きません。」





ISOって何者?:


を行っている機関です。」

有ります。」

感度の設定を行なうボタンです。」

どれくらいの光を電気信号に変えればいいかを決める度数です。」

小さければ小さい程、電気信号に変換する光が少なくなります。」


イメージセンサーの感度の事をISO感度なんて言ったりもします。

感度の設定が出来るようになっています。」




そして、新しい規格を世界が必要としていないからです。」

ISO規格とは違う規格のイメージセンサーに、現行のレンズを付けても
期待した結果とは異なってしまうでしょうし、
現行のレンズの特性に合わせた設計をすると、
とどのつまり、ISO規格と同じになってしまうのです。」




補足:
だいぶ話が逸れていますが、ISO感度の値は、増えれば増えるほど、感度が上がり、減れば減るほど、感度は下がります。ということだけ覚えておいて下さい。
5.再生ボタン



『ふんっ!』

『ふっ、これは利いたろう・・・』

『って、うわ!ノーマル?!』

「うわー!ノーマルがカメラに飲み込まれた!」

「ノーマルを今すぐ吐き出せええ!」ゲシゲシゲシゲシゲシ




元の通りに再生する機能のボタンなんだ。」



補足:
今まで撮ったものを確認するときに押すボタンです。
余談ですが、昔の人はカメラに撮られると「魂が抜かれる」とか「寿命が吸い取られる」とかそんなことを言っていたそうです。こんな感じだったんでしょうかね?
6.撮影モードダイアル

『じー・・・』


『さっきっから何故か気になっていた
んだよね、これ。』

撮影モードを切り替えるときに使うダイアルよ。」


カメラの設定よ。」



シャッタースピード、絞り、ISO感度、すべて自分で設定して撮影できます。

絞りだけ、自分で設定できます。

シャッタースピードだけ、自分で設定できます。

カメラが絞りとシャッタースピードを決めてくれます。
いじくれるのはISO感度ぐらい?

カメラが全部やってくれます。

フラッシュを使用しないオートモードです。





撮影シーンに合わせた撮影モード。
やりたいことがあって、それをカメラに要求するときに使います。
(例:運動会で子供を撮る時は、スポーツモードにすると
カメラが勝手に最適な絞り、シャッタースピードを設定してくれます)


を設定してくれる?」

もう本当にシャッターボタンを押すだけ。」

今までの"シャッタースピード"とか”絞り”とか気にしないでも
写真は撮れるって事?」



"驚き損"って事?」


落とし穴があるのよ。」

今落とされてどん底に居るような気分なんだけれど。
さらに掘り下げるつもり?」


オートモードの落とし穴:
カメラには便利なオートモードという撮影モードが付いています。
これは、シャッタースピード、絞り、ISO感度、さらにはフィルムモードやホワイトバランス(画像の色合いのようなもの)を、カメラが考えて「あー、こんぐらいでいいべー」という設定にしてくれるものです。
しかし、一見便利に見えるこの撮影モード。
ある程度使っていくうちに、カメラってなんて不便なんだろうと思う羽目になります。
どうしてそんな事が起こるのでしょうか。
例えば、博物館。
博物館は、撮影禁止のものが多いのですが、このときは特別な恐竜展が開かれていました。
その恐竜は特例と言うことで撮影可能だったのですが、フラッシュを炊くことが禁止されていました。
「よーし、珍しい恐竜の化石だ。今しか見ることが出来ない。思い出を残すために撮るぞ。」
博物館は基本、薄暗い室内です。こういう場所で写真を撮るためには、補助になる光が必要なので、オートモードで撮影しようとすると、フラッシュ付きのカメラは必ずフラッシュが上がります。ですがフラッシュ撮影は禁止。
「あ、そうか。発光禁止オートにすれば良いんだ。」
と言うわけで、発光禁止モードに設定し撮影しました。パシャリ。
そしていざ家に帰って、現像してみると・・・。
「あれ?なんで手振れした写真しかないの?」
「この写真は・・・なんでこんなに、ぼやけているんだろうか?」
「・・・真っ黒だ。」
結局、満足に撮れた写真は一枚も無く、唯一きれいに化石が写っていた写真は、なんとなく撮影していた、携帯電話のカメラ機能で撮った写真だけでしたとさ。
「せっかく大枚を叩いて買ったカメラだけれど、使い難いなぁ・・・。」
と言う様なことが有り得ます。
この人はきっとこの後、カメラを売ってしまうでしょう。
では何でこんなことになってしまったのか。
理由は、すべてをカメラに任せたことにあります。
実はプログラムモード「こんぐらいでいいだろう」としか作られていません。
理由は分かりませんが、各社「こんぐらいでいいだろう」と言う作りになっています。
そして「こんぐらいでいいだろう」と言うシャッタースピード、絞り、ISO感度の設定が行われるので、撮影者が思った「カッコイイ恐竜の写真」は「こんぐらいでいいだろうな恐竜の写真」に仕上がってしまいました。
なんで?どうして?
IT技術が云々かんぬんの世の中なのになんでそんな物しかできないの?
それは、そんな物作れないし、いらないと思う人が多いからだと思います。

これじゃあカメラも拗ねちゃうよね。




設定を導き出しますが、それはカメラにとって
最適な設定なだけであり撮影者が思っているような
写真を撮るための設定ではありません。」

自分が思っている事と、カメラが思っている事の違いに
気がつく時がやってきます。」

取扱説明書に記載しているのでしょう。」


誰でも思い通りに出来るものよ。」


カメラは難しそうと恐れていてはいけません。」



その3へ続く。
-更新履歴-
2013.02.11【REV.01】 初版作成
2013.02.12【REV.02】 その3のリンクを追加