普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

教育荒廃の現状

2007-03-31 22:06:01 | æ•™è‚²å•é¡Œ

3月30日フジテレビ系列の「今、日本がおかしい!子供を守れ!」の番組で、小倉智昭さんの司会で生徒の母親と教師、教育関係者などを含む教育再生へ向けての討論会の放送があった。

その中で、数多くの駄目教師や校長の実例や、教育荒廃、いじめの状況、子供達同志の話し合い、その解決に奔走する母親の実例の放送とそれに対する意見の交換があった。

その中で特に印象に残ったものとそれに対する私の考えを纏めてみた。

1.教育委員会が親からも学校からも殆ど期待されていない。
私は現在の教育問題解決の、基本は
(1)学校教育の最終目標である大学の教育改革
(2)小学校から高校までの学校管理の基本である、教育委員会の改革
(3)現在学校を悩ませている、偏った考えを持つ父兄、家庭教育を放棄した父兄の教育だと思っている。

教育再生会議でも、教育委員会の改革の答申がでているが、実行に当たっては、地方分権の問題とからんで、再生会議の意向どおりに行かないようだ。

まして、再生会議でも言う父兄の再教育は、当然に教育委員会の責任だから一層問題になる。

それでも教師や父兄の期待する改革は県知事、市、村長の判断に待つしかない実情で、再生会議や国民からすれば隔靴掻痒の感じだ。

結局は教育委員会の改革は各地方の人達が如何に、教育についてもしっかりとした識見を持つ優れた首長を選ぶかにかかっている。
 地方分権と責任

2.今の子供達の考え
番組中放送されたで子供達の話合いを聴くビデオでの子供の発言。
(1)いじめの起こる理由。
(2)いじめは楽しい。
(3)学校で信頼出来る教師は2~3人。

生徒達はクラスの友達の中だけの完全な閉鎖社会にいる。

その中では悪質、陰湿ないじめ恐喝などなど何が起こっても可笑しくない。
(北朝鮮と言う超密閉社会での、国民の飢えの犠牲のもとの核開発、拉致、麻薬製造、紙幣の密造など考えれば判ることだ。)

母親の一人が同番組で今となっては、学校内の事でも、刑事事件として、警察の介入をして貰うべきだと言う気持ちも良く判る。

3.いじめが解決出来ず最後に母親が学校(私立)に頼んで、昼休みに子供達との遊びに加わることでいじめが解決できたとの実話を基にした放送。

これは私の言う生徒しか居ない密閉社会の中に一人の母親が入った効果が現れたものだ。

然し、これは学校が私立だったことで始めて出来たもので、生徒の住む狭い社会を如何に広くし、開放することが諸問題解決の糸口になることを示している。

このことは、一部ではあるが、実施に移している学校もあるようだ。
 都立和田中学の教育実践

4.教師の一人のが子供達に男は男らしく、女は女らしくと指導していると言った時、母親達とと観衆で起こったどよめき。

私はこれを一種のブーイングとその時一瞬感じたのだが、本当はどうだったのだろうか。

たまたま同じフジ系列の江原啓之さんを中心とする番組で彼が、親から「そんなことしたら罰が当たる」とか「お天道さんが見ている」とか親から言われた経験のある人に手を挙げざせたところ、観衆と出演者併せて僅か20%程度しか無かった。

私は昔からの良い価値感が無くなりかかっているのがいじめなど教育環境の悪化に拍車を掛けている原因の一つだとあらためと思い知らされた。
いじめ防止の具体策の立案を妨げているもの

5.教師がいじめがある学校や、駄目教師の例ばかり番組中で放送せずに、いじめのない立派にやっている学校もあることも放送して貰いたいとの発言。

さっきの江原啓之さんのテレビを見ていた妻が、「昔いじめなんかあったかねえ。」と訊いてきた。

私は下記のブログでも書いたように、戦前の尋常小学校から高等小学校(今でいう中学校)、工業学校(今で言う高校)、までの間、クラスの友達に朝鮮の人や、当時まだ、差別をされていた人達の子供もいたが、「いじめ」を殆ど見聞した事はなかった。

時節柄、土地柄(家内も私の近くの街に住んでいた)もあったのだろうが、二人ともそんな経験は全く無かった。

現在でも、いじめなと殆どない学校も多くあると思う。
その教師の言うように、いじめのない学校の実情を調べ、その理由を探求することもいじめ問題解決の一つの方法だと思う。
いじめ問題についてのまとめ

6.最後にテレビ視聴者へ向けての小倉さんの「この放送を見て若い親御さんが子供を持たない方が良いなど思わないで下さい」と言った纏めの言葉。

まさにそうだ。
少子化が、国全体に色々な面で大きな負の影響を与えているばかりでなく、家の中の子供社会、地域での子供社会を無くし、社会生活のルールやトレーニング無しに、学校での生徒達の密閉社会に入っているのが、いじめの一つの大きな原因となっているのだ。

いじめ→少子化→いじめと繋がっているのだ。

参照
いじめと昔流の子育て

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注意すると… (やま)
2011-09-12 16:35:37
四年前のブログ、コメントみてくださってますか?

教育荒廃…現状の教育現場がすべて、昔と比べ劣化してるとは思えませんが、経済至上主義が、原点にあるように思います。その先に地域の共同体崩壊、少子化、行き過ぎた個人主義…売れればよしのマスコミによる度の過ぎた表現。もちろん、食うに困っても礼節を忘れるのが人間ですが、子どもたちも、大事なお客さん、行政がサービスと言われれば、学校なんかなめられます。
/
今日、バスの中で、通路で二人の高校生が、
向かい合いながら、携帯いじり。
初老の男性が入り口で、通れず、遠慮して立ち止まってしまいました。しかし、二人は知らんぷり、むしろ、にやりと笑った瞬間を見たとき、ゆるされないと思い、私は、丁寧さも忘れず、邪魔になりますよと、注意しました。

結果は無視。態度を変えません。強く、言ったところ、かんけいない、マナーモードだからと、論点のすり替え、わたしも、ゆずらず、関係なくはないと!思わず力説!しかし、ひとりは、態度を改めましたが、もうひとりは、きもい、と陰口、携帯を使い続けていました。数十年前なら、しぶしぶ言うことを聞いてくれたように思います。わたしも、めげず、彼女たちがバスをおりるまで、にらんでやりました。(笑)すこし悲しく、このメールをいれました。彼女たちの態度より、他のお客さんが見てみぬふり、初老の男性も、堂々と、ひとこと、通してねの言葉が言えなかったことが不思議で寂しいことでした。面倒にかかわらない、子供様扱い、
能率アップでなんぼの社会。儒教や宗教を否定し、経済を優先したのが元凶ではないでしょうか。
返信する
教育荒廃というよりも、しつけの問題か (Unknown)
2011-09-13 12:41:01
>やまさん

同意。
確かに経済優先は隅々にまで心の荒廃を招いています。
会社員でも、ある一定の職階層以上になるとより以上の職階を務めるためには一言でいえば徳がなければならないということが自然とわかってきます。

しかし、日本では徳目教育は隅に追いやられていますね。

面白いのは、例に挙げていただいた2人の生徒が一人のときとは態度が全く異なることです。
集団の場合ですと集団の中にある力が作用し、外部からの力に対して反発する空気が生まれるようです。
まだ中学生であれば素直に従ってくれますが、高校生になると反発することが正義であるかのように勘違いしているところもあるように見受けられるときがあります。

昔は悪いことをしようものなら、自分の親以外の他人からも常に叱責が飛んできていました。そのような社会的な抑止力が働かなくなっていることも一つの要因のように感じます。

一つの方法は、「あなた方は大人でしょう? 大人は通路を邪魔するようなことをはしませんよね」と言えば違っていたかもしれませんね。
それと高校生になると自分が悪いと知っていてもそれを注意されると反発しようとする心の働きがあることは、一人のとき以上に2人以上になると強いように思います。
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Unknown (やま)
2011-09-13 21:27:53
unknownさん^
ご丁寧で適切なコメント、ありがとうございます。はじめまして。
以前どこかで、このトップの清涼感あふれる山の写真、見覚えあるブログでした。昨日のいっけん、自分のなかにため込めず、文字通り、初めて、ため息をつかせていただきました。

昔がすべてよかったとは言いませんが、高校生のとき、満員の通学バスで
運転手さんに、うるさい!静かにせんかあ!と叱られ、一同、シーンとなったあの頃が懐かしいです。
(そのあと、ひょうきんものが、
はいっ!どーもすんませんでしたあ!と叫び、笑いの渦にかえって
にぎやかになってしまいましたが)

昨日、注意した彼女たちも、携帯で、今、私のように、ため息をついていたのでしょう。ひとりなら態度も違っていたかもしれませんね。

徳目教育、地域の共同体、家…無くした物を惜しみつつ、こうしてネットのおかげで、見知らぬ個人と個人が情報交換、思いの共有ができること、感慨深く思います。
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