長谷川三千子氏は、ゆっくりと話され時々ハッとするような強さを感じましたが、私は少し苦手です。
それは理屈ではない、私の感覚なのできちっと説明できないのです。
長谷川三千子氏の家系は学者が多いようです。
WIKIで検索してわかったのですが、この方の叔父にあたる方が元京都大学教授でイタリア文学者の「野上素一」先生で、私はずっと野上先生のイタリア語辞書を愛用していました。
この辞書の「序」を読んでみると野上先生は1936年にローマ大学に留学、日伊交換留学生の第一号だったということです。
戦争中は外国にいらっしゃっていたということを伺いましたが、詳しくは存じません。
ところで「保守の論客」として長谷川三千子氏は知られていますが、祖母はあの「野上弥栄子」さん。
「野上弥栄子」さんは、作家の宮本百合子氏(同じく作家で「敗北の文学」(芥川文学批判)を書いた共産党の宮本顕治元委員長の夫人)とも親交があり、プロレタリアート文学の影響を受けられた方、私は宮本百合子氏の「貧しき人々の群れ」は読んだことがあるのですが、野上弥栄子さんのことについては詳しくないし、本も読んでいません。
長谷川三千子氏のお父様は「世田谷9条の会」呼びかけ人で物理学者、お母様は英語教育者です。
身内に左派の方がいる、その環境の中で長谷川三千子氏がどのように「保守」になられたのか・・・かなり強い気持ちで保守になられたと思います。
「民主主義」についての疑問は佐伯啓思氏の本で読みましたが同じような内容で賛同します。
(今日、お話を伺っていて終戦をめぐって昭和天皇と国民の、お互いに護ろうとしていかに天皇がご苦労をされたかという劇的な内容はよく理解しました。)
「民主主義」の「空気」が全体を間違って支配する。(これについては私も痛感しています)
では長谷川三千子氏ご自身も広められた「安倍支持」の「空気」もそのように感じていらっしゃるのでしょうか?
「民主主義が全体主義にすぐに変貌する」のを今の自民党に見ます。
・・・今の自民党は「左派を取り込むというよりも同じになってきている」それが心配です。