モノの本質とその価値の整合性
2013年 01月 20日
連続して出張が続いた。
毎年恒例の岐阜スバル新春式典に参加した。
懇親会で飛び賞の23等賞が当たり
杉山室長から手渡された。
さっそく会社のミニキッチンに置いてみた。大切に使わせていただく。
しかし、物の価値はヒトそれぞれなので、
こうした商品の選択は運営側にとって困難を極める。
実は1等賞の液晶テレビが最後の最後に2人で決戦となったが、
テレビよりハズレ(1等では無いという意味)のSTI製のジャケットが人気だった。
ホテルで同室だった白鳥自動車の野崎社長がジャンパーを獲得。
「オレあのジャンパー欲しかったわ。テレビで無くて良かった」と本音を語られた。
地デジ化で一世を風靡した液晶テレビだったが、
シャープ製の液晶テレビがこれほど不振だと、改めて思い知らされた。
開発の方向性を間違えたり、
不適切な大型投資をするといかに大変なことになるのか一寸先は闇だ。
懇親会に先立ち浴場で出会った初老の紳士から声を掛けられた。
「おい、中津さんよ。
あんた去年ホンダはこれから大変なことになる、その点スバルは大きく伸びる、と言ったやろ。
ワシそれで去年富士重工の株を買ったよ。ありがとさん」
お役に立てて光栄だ。
自分では株や投機の類いを一切やらないので、
スバルの株高の恩恵は一切受けていない。
しかし愛する会社の株が高い評価を受けることは嬉しい限りだ。
また改めて
ホンダがいかにノーコントロールな状態なのか、
この出張で良く解った。
後ほどお伝えしたい。
企業予測もそうだが、
抽選も当たると嬉しい。
これからは会社でトーストを楽しめそうだ。
その翌日は
指定整備事業
事業場管理責任者特別研修会に参加した。
任意の研修会だが、
会場は多くの人で一杯で
意識の高さが良く現れていた。
こういう時は一番前の席に座ることにしている。
プロジェクターの文字がよく見えるからだ。
しかし、こういう無料の講習会は
必ず後ろの席から埋まっていく。
会社の命令で参加していても、
人によって温度差がかなり違う。
他人のコントロールは難しいが、
自主コントロールは用意だ。
しっかり自己管理して、非常に厳しいと予想する2013年を
足下固めながら突き進みたい。
以前のブログで述べたように、資格と資質はどちらも欠けてはならない重要な因子。
社団法人岐阜県自動車整備振興会
浅野常務理事より丁寧な説明を受けた。
前夜、偶然「柳ヶ瀬」でお会いしたが、
夜と昼の顔が全く変わらないのが素晴らしい。
夕方まで講習を受け、
その脚で東京に向かう。
今月は明日も含め3週連続で関東方面に突撃するタイトなスケジュールだ。
しかしBRZのおかげで
辛いどころか楽しくて仕方が無い。
その大きな理由はタイヤだ。
これまでなら、スタッドレスのニュルニュルした走りを我慢して続けなければならないが、
ウインタースポーツタイヤのおかげで、
靴を履き替えたように楽しい。
特にこういうシチュエーションで抜群の違いを示す。
ブロック毎の剛性が高く「よれない」ため、
直進はもちろんコーナリング中も安心して走行できる。
この頃の道路は融雪剤だらけで困ったものだ。
帰ってきたら
真っ白けだ。
半端な量では無い塩水が散布されており、
本当に環境負荷が無いのか少し不安になる。
ウインタースポーツタイヤに話を戻す。
昨年の12月に300㎞ほど走らせた直後の状態。
かなり過酷な条件で走行したが驚くほど奇麗だ。
スタッドレスなら
こういうイメージになるだろう。
それが
東京往復を4回繰り返しても
こんな具合だ。
BRZのように重量配分の良い軽量なスポーツカーにぴったり。
冬のスポーツカーライフはこの様に楽しんで欲しい。
オートサロンから帰ると、
思わぬ嬉しいメールが届いた。
FHIは触らぬ神にたたり無しと読んだのか、
誰も一切無言だが(嫌われたのかもしれないが)
トヨタのGRブース管理者のコメントだ。
「ブログ読ませていただきました。流石に鋭い視点で切り取られていますね!
中野さんの86がベストかどうか?わかりませんが、あの86は結構注目と
話題を集めていたように思いました。
また、顧客目線かどうか?東京オートサロンの本質や来場者の期待など
(実はこれから社内レポートつくるのですが)大変参考になりました。
ちなみに、私がレポートで書こうとしている主題は、
(今回7回目のTASで、何が面白さかを一度書いてみようと・・・)
『東京オートサロンの面白さとは、多様なクルマとパーツが沢山並んでいること
だけでなく、そこに“本音”や“カーライフ(手垢のついた表現ですが、ハードの
車だけでなく人と人&クルマと使い方が現れているという意味)”が表現されて
いて、その結果、つくり手のメッセージや視点でなく顧客や来場者の視点に
なっている・・・』といったことです。
一度ゆっくりお話できればなあ・・・と思います。
いつでも喜んでお話ししたい。
スポーツカーの歴史ではスバルを遙かに上回るトヨタ。
これから死ぬまでスバルのスポーツカーライフを楽しむためなら、
どんな協力も厭わない。
スバルはトヨタと理想的な共存共栄を続けて欲しい。
首都高速を走ると、
三宅坂トンネルの手前で奇妙なモノを見つけた。
実に薄気味悪い。
ウルトラセブンに出てくるビルのセットのような建造物だ。
上部に付いたキャップが、
このビルを噛み砕きながら下に下がっている。
日本人は素晴らしい技術を開発する。
東京は空前のビルラッシュ。
丸の内の21階から外を眺めると
東京駅八重洲口には新しいビルがズラリと立ち並んだ。
出張最終日。
ここで自分の仕事に対する考え方をプレゼンテーションする機会が与えられた。
モノの本質とその価値の整合性。
たとえば会議の席で出された。この弁当。
有名なお店の弁当だが、
味だけで無く「眠くならない」工夫が盛り込まれている。
見事な味だった。
特にレンコンの煮物と卵焼きは目を見張る美味さ。
こうしたホンモノもあれば「価格重視」の弁当もある。
それも大切なことだ。
なだ万のお弁当がいくらか知らないが、
毎日1000円以上の弁当を食うわけには行かないからだ。
そうすると質実剛健だけではいけなくて、
「暖簾」が重要になる。
すなわちブランドだ。
先日新宿の高島屋で鞄を購入した。
もう20年近くパソコンも入れられるデイパックを愛用している。
これまで使っていたモノがそろそろ限界に達した。
ポルシェブランドで良くできていたが、ファスナーのクオリティなど、
専門メーカーには見劣りした。
吉田鞄のポーターブランドを見て回ったが、
残念ながらしっくりくるモノが無かった。
たくさんある中で
この「暖簾」を選んだ。
一週間使って大満足だ。
色やデザインも重要だ。
長く使えば差は出るかもしれないが「一万円」でおつりが来た。
海外旅行に使うサムソナイトのスーツケースは使い始めて20年になる。
そこを重視した。
また岐阜で講習会の前に空き時間が出来た。
それを有効に使いイオンモールで様々な情報を収集した。
面白いモノを見つけた。
サンバーのミニカーだ。
純正幌仕様に
赤帽
ラーメン屋台仕様もある。
ミニカーと言うよりおもちゃのレベルだが、
ほほえましいので全て購入した。
持ち帰って、
ふと思い出した。
一昨年「スバル全国販売店大会」が東日本大震災の影響を受け、
歴史上初めて中止になった。
その時に贈られてきた記念品だ。
こうして並べるとウリ二つだ。
受け取った時、随分クオリティが低いなと感じたのはそういうわけかと、
初めて理解出来た。
対象年齢が低い商品に社名の看板を張り、
記念品のプレートを付ける。
受け取った時の「がっかり感」はそこにあったのかと、
妙に懐かしかった
但し専用のアクリルケースと台座は特注品だ。
ふと思ったのは、
本当なら「WRブルー」に塗るつもりで企画したのかもしれない。
けれど、直前に飯田本部長に向かって激怒したので、
標準色になった、
そんな気がした。
それならば賢明な選択だったといえる。
ところで注目して欲しいのは、
このおもちゃのプライスだ。
幌仕様の方が少し安い。
しかしどちらも3割引で売られている。
軽自動車の実情を皮肉にも良く表している。
日本における軽自動車は性能より価格を重視した商品だ。
一部にはそうでないものもあるが、
その事実を歴史が証明している。
いまから30年以上前に、
「卒業論文」というモノを書く機会を与えられた。
最終的に専攻した独占禁止法のカテゴリーでまとめた。
その中で「富士重工研究」と「軽自動車における新古車の流通」を
詳しく書いた。
自動車を生産する以上、
必ず見込み違いやメーカーの都合で新車だけれどナンバーを付けたモノが必然的に生まれた。
中津スバルはそういう商品を売ることがずば抜けて上手かった。
今でこそ「アウトレット」なる言葉があるが、
自動車の世界では30年も前からスタンダードだ。
今では新古車という名称は禁止され「未使用車」とういう表現に変わった。
近年、面白いことに全国で「未使用車専門店」が大ブームだ。
未使用車を売ること自体は悪いことではないし、
経済の法則に従った存在だ。
ところが「専門店」という言葉が引っかかり、
そういう存在には足を踏み入れない。
なぜなら、人のふんどしで相撲を取るようなモノで、
「専門店」とはあくまでも呪文だ。
したがって未使用車は大好きだが
未使用車専門店を開く事など考えたことさえ無い。
ところが世の中に「アウトレットモール」が出来てから、
消費構造に大きな変化が生まれている。
先ほどの鞄に話を戻す。
店頭には見本がたくさん並んでいる。
その商品をレジに運ぶと、
ストックの新品が用意されており、
顧客はそれをチェックしてから買う。
高島屋の「暖簾」はそこに価値がある。
それでは「見本」を安く売れと言っても、
そこには交渉の余地はないし「そんな交渉を」受けるような安っぽい店では駄目だろう。
アウトレットモールは展示品など、
訳あり品を売り切るシステムに整合性を持ち合わせていた、・・・・・はずだったが、
それらに加えて「アウトレット専用品」を開発するようになった。
卵が先か鶏が先かのような話だ(笑)
アウトレット専門店が出来ると、
その商法もだんだん「ルール」よりも「勝った奴が正しい」という調子になる。
当然のことだ。
慈善事業では無く、この厳しい時代を生き残るには知恵を使い努力する必要がある。
今店頭の一番目立つ場所にズラリと並んだ中古車のR2。
R2とR1はファイナル仕様を余裕の範囲で未使用車として買い置いた。
今あるリヤエンジンのサンバーや
ステラのMTと同じように。
クルマ好きとして押さえておきたかった。
もう一台も残っていない。
スバルが軽自動車製造から手を引くことに何の不満も持たなかった。
なぜか。
R1やR2を作り上げた人材は、
そのまま国際的に通用する「レガシィ」などの主力車種を開発できる有能な人たちだ。
この人達が軽自動車を作るとどうなるか・・・・・・・。
昨年は年末にかけ急な雪もあり事故が多発した。
中には鹿と激突し大破した車もある。
この車両置き場で以前から「持ち続けている」一台のR2がある。
年配の男性が道を誤認し、
大ジャンプしてガードレールを突き破り、更に着地後90度ターン。
そして前方のガードレールに再び衝突。
しかしドライバーはたいした怪我も無く本当に不幸中の幸いだった。
前の事故車と比べると解るように、
同じ頃のレガシィと遜色ない強度を有している。
はっきり言うがここまで仕事を軽自動車の世界では要求されていない。
人財(材)が
「宝の持ち腐れ」になるほど辛いことは無い。
今の時流では、軽自動車における「未使用車専門商品の開発」が進むだろう。
そういうクルマをスバルに作らせることは似合わない。
日本の安全基準は厳しいので
軽自動車も以前に比べれば遙かに安全だ。
正月早々事故があった。
新型ステラの状態を見て欲しい。
怪我が無くて幸いだった。
室内を見ると衝撃吸収がとても上手くいっていることが解る。
ところがトップセイフティピックを取れるかと言えば、
「ガラパゴス諸島」のクルマはアメリカで生息できない(笑)
軽自動車に必要なのは「究極」では無く「割り切り方」だ。
そうした目でプレオ+を見る。
元社長の竹中さんが作り上げた「大いなる伝承物」はしっかり残っている。
ダイハツを見くびってはいけない。
サスペンションに過剰な品質を与えようなどと全く考えてないが、
お金を掛けずに軽自動車に求められるガソリンエンジンを極めている。
先代のプレオより遙かに扱いやすいインパネシフト。
助手席も広いし、
前席の位置の割に後席の居住性が良い。
シートを倒せば
荷物を十分積める。Gのクオリティは見事だ。
それで新車価格は1,117,500円。
後日紹介するがステラLのスマートアシストより2000円高いだけだ。
さてホンダのノーコントロールぶりを紹介しよう。
国道16号線沿いを走ると店頭で「即納できます」の看板がやけに目立つことは知っていた。
話題のN-ONEもその実態は驚愕の内容だ。
発売されてまだ2ヶ月だというのに。
アウトレットモールに並ぶにはいささか早すぎる。
もしN-ONEの開発担当者がこのチラシを見たら、
涙を流すだろう。
高島屋には並ぶことの無い商品だ。
こうして考えると、
良い商品にふさわしい「暖簾」を持つように努力し、
それを永続的に育てる事が大切だと解る。
言うは易く行うは難し。
何をすべきかよく考え「試練の2年」に備えよう。
それはまだ始まったばかりだ。
毎年恒例の岐阜スバル新春式典に参加した。
懇親会で飛び賞の23等賞が当たり
杉山室長から手渡された。
さっそく会社のミニキッチンに置いてみた。大切に使わせていただく。
しかし、物の価値はヒトそれぞれなので、
こうした商品の選択は運営側にとって困難を極める。
実は1等賞の液晶テレビが最後の最後に2人で決戦となったが、
テレビよりハズレ(1等では無いという意味)のSTI製のジャケットが人気だった。
ホテルで同室だった白鳥自動車の野崎社長がジャンパーを獲得。
「オレあのジャンパー欲しかったわ。テレビで無くて良かった」と本音を語られた。
地デジ化で一世を風靡した液晶テレビだったが、
シャープ製の液晶テレビがこれほど不振だと、改めて思い知らされた。
開発の方向性を間違えたり、
不適切な大型投資をするといかに大変なことになるのか一寸先は闇だ。
懇親会に先立ち浴場で出会った初老の紳士から声を掛けられた。
「おい、中津さんよ。
あんた去年ホンダはこれから大変なことになる、その点スバルは大きく伸びる、と言ったやろ。
ワシそれで去年富士重工の株を買ったよ。ありがとさん」
お役に立てて光栄だ。
自分では株や投機の類いを一切やらないので、
スバルの株高の恩恵は一切受けていない。
しかし愛する会社の株が高い評価を受けることは嬉しい限りだ。
また改めて
ホンダがいかにノーコントロールな状態なのか、
この出張で良く解った。
後ほどお伝えしたい。
企業予測もそうだが、
抽選も当たると嬉しい。
これからは会社でトーストを楽しめそうだ。
その翌日は
指定整備事業
事業場管理責任者特別研修会に参加した。
任意の研修会だが、
会場は多くの人で一杯で
意識の高さが良く現れていた。
こういう時は一番前の席に座ることにしている。
プロジェクターの文字がよく見えるからだ。
しかし、こういう無料の講習会は
必ず後ろの席から埋まっていく。
会社の命令で参加していても、
人によって温度差がかなり違う。
他人のコントロールは難しいが、
自主コントロールは用意だ。
しっかり自己管理して、非常に厳しいと予想する2013年を
足下固めながら突き進みたい。
以前のブログで述べたように、資格と資質はどちらも欠けてはならない重要な因子。
社団法人岐阜県自動車整備振興会
浅野常務理事より丁寧な説明を受けた。
前夜、偶然「柳ヶ瀬」でお会いしたが、
夜と昼の顔が全く変わらないのが素晴らしい。
夕方まで講習を受け、
その脚で東京に向かう。
今月は明日も含め3週連続で関東方面に突撃するタイトなスケジュールだ。
しかしBRZのおかげで
辛いどころか楽しくて仕方が無い。
その大きな理由はタイヤだ。
これまでなら、スタッドレスのニュルニュルした走りを我慢して続けなければならないが、
ウインタースポーツタイヤのおかげで、
靴を履き替えたように楽しい。
特にこういうシチュエーションで抜群の違いを示す。
ブロック毎の剛性が高く「よれない」ため、
直進はもちろんコーナリング中も安心して走行できる。
この頃の道路は融雪剤だらけで困ったものだ。
帰ってきたら
真っ白けだ。
半端な量では無い塩水が散布されており、
本当に環境負荷が無いのか少し不安になる。
ウインタースポーツタイヤに話を戻す。
昨年の12月に300㎞ほど走らせた直後の状態。
かなり過酷な条件で走行したが驚くほど奇麗だ。
スタッドレスなら
こういうイメージになるだろう。
それが
東京往復を4回繰り返しても
こんな具合だ。
BRZのように重量配分の良い軽量なスポーツカーにぴったり。
冬のスポーツカーライフはこの様に楽しんで欲しい。
オートサロンから帰ると、
思わぬ嬉しいメールが届いた。
FHIは触らぬ神にたたり無しと読んだのか、
誰も一切無言だが(嫌われたのかもしれないが)
トヨタのGRブース管理者のコメントだ。
「ブログ読ませていただきました。流石に鋭い視点で切り取られていますね!
中野さんの86がベストかどうか?わかりませんが、あの86は結構注目と
話題を集めていたように思いました。
また、顧客目線かどうか?東京オートサロンの本質や来場者の期待など
(実はこれから社内レポートつくるのですが)大変参考になりました。
ちなみに、私がレポートで書こうとしている主題は、
(今回7回目のTASで、何が面白さかを一度書いてみようと・・・)
『東京オートサロンの面白さとは、多様なクルマとパーツが沢山並んでいること
だけでなく、そこに“本音”や“カーライフ(手垢のついた表現ですが、ハードの
車だけでなく人と人&クルマと使い方が現れているという意味)”が表現されて
いて、その結果、つくり手のメッセージや視点でなく顧客や来場者の視点に
なっている・・・』といったことです。
一度ゆっくりお話できればなあ・・・と思います。
いつでも喜んでお話ししたい。
スポーツカーの歴史ではスバルを遙かに上回るトヨタ。
これから死ぬまでスバルのスポーツカーライフを楽しむためなら、
どんな協力も厭わない。
スバルはトヨタと理想的な共存共栄を続けて欲しい。
首都高速を走ると、
三宅坂トンネルの手前で奇妙なモノを見つけた。
実に薄気味悪い。
ウルトラセブンに出てくるビルのセットのような建造物だ。
上部に付いたキャップが、
このビルを噛み砕きながら下に下がっている。
日本人は素晴らしい技術を開発する。
東京は空前のビルラッシュ。
丸の内の21階から外を眺めると
東京駅八重洲口には新しいビルがズラリと立ち並んだ。
出張最終日。
ここで自分の仕事に対する考え方をプレゼンテーションする機会が与えられた。
モノの本質とその価値の整合性。
たとえば会議の席で出された。この弁当。
有名なお店の弁当だが、
味だけで無く「眠くならない」工夫が盛り込まれている。
見事な味だった。
特にレンコンの煮物と卵焼きは目を見張る美味さ。
こうしたホンモノもあれば「価格重視」の弁当もある。
それも大切なことだ。
なだ万のお弁当がいくらか知らないが、
毎日1000円以上の弁当を食うわけには行かないからだ。
そうすると質実剛健だけではいけなくて、
「暖簾」が重要になる。
すなわちブランドだ。
先日新宿の高島屋で鞄を購入した。
もう20年近くパソコンも入れられるデイパックを愛用している。
これまで使っていたモノがそろそろ限界に達した。
ポルシェブランドで良くできていたが、ファスナーのクオリティなど、
専門メーカーには見劣りした。
吉田鞄のポーターブランドを見て回ったが、
残念ながらしっくりくるモノが無かった。
たくさんある中で
この「暖簾」を選んだ。
一週間使って大満足だ。
色やデザインも重要だ。
長く使えば差は出るかもしれないが「一万円」でおつりが来た。
海外旅行に使うサムソナイトのスーツケースは使い始めて20年になる。
そこを重視した。
また岐阜で講習会の前に空き時間が出来た。
それを有効に使いイオンモールで様々な情報を収集した。
面白いモノを見つけた。
サンバーのミニカーだ。
純正幌仕様に
赤帽
ラーメン屋台仕様もある。
ミニカーと言うよりおもちゃのレベルだが、
ほほえましいので全て購入した。
持ち帰って、
ふと思い出した。
一昨年「スバル全国販売店大会」が東日本大震災の影響を受け、
歴史上初めて中止になった。
その時に贈られてきた記念品だ。
こうして並べるとウリ二つだ。
受け取った時、随分クオリティが低いなと感じたのはそういうわけかと、
初めて理解出来た。
対象年齢が低い商品に社名の看板を張り、
記念品のプレートを付ける。
受け取った時の「がっかり感」はそこにあったのかと、
妙に懐かしかった
但し専用のアクリルケースと台座は特注品だ。
ふと思ったのは、
本当なら「WRブルー」に塗るつもりで企画したのかもしれない。
けれど、直前に飯田本部長に向かって激怒したので、
標準色になった、
そんな気がした。
それならば賢明な選択だったといえる。
ところで注目して欲しいのは、
このおもちゃのプライスだ。
幌仕様の方が少し安い。
しかしどちらも3割引で売られている。
軽自動車の実情を皮肉にも良く表している。
日本における軽自動車は性能より価格を重視した商品だ。
一部にはそうでないものもあるが、
その事実を歴史が証明している。
いまから30年以上前に、
「卒業論文」というモノを書く機会を与えられた。
最終的に専攻した独占禁止法のカテゴリーでまとめた。
その中で「富士重工研究」と「軽自動車における新古車の流通」を
詳しく書いた。
自動車を生産する以上、
必ず見込み違いやメーカーの都合で新車だけれどナンバーを付けたモノが必然的に生まれた。
中津スバルはそういう商品を売ることがずば抜けて上手かった。
今でこそ「アウトレット」なる言葉があるが、
自動車の世界では30年も前からスタンダードだ。
今では新古車という名称は禁止され「未使用車」とういう表現に変わった。
近年、面白いことに全国で「未使用車専門店」が大ブームだ。
未使用車を売ること自体は悪いことではないし、
経済の法則に従った存在だ。
ところが「専門店」という言葉が引っかかり、
そういう存在には足を踏み入れない。
なぜなら、人のふんどしで相撲を取るようなモノで、
「専門店」とはあくまでも呪文だ。
したがって未使用車は大好きだが
未使用車専門店を開く事など考えたことさえ無い。
ところが世の中に「アウトレットモール」が出来てから、
消費構造に大きな変化が生まれている。
先ほどの鞄に話を戻す。
店頭には見本がたくさん並んでいる。
その商品をレジに運ぶと、
ストックの新品が用意されており、
顧客はそれをチェックしてから買う。
高島屋の「暖簾」はそこに価値がある。
それでは「見本」を安く売れと言っても、
そこには交渉の余地はないし「そんな交渉を」受けるような安っぽい店では駄目だろう。
アウトレットモールは展示品など、
訳あり品を売り切るシステムに整合性を持ち合わせていた、・・・・・はずだったが、
それらに加えて「アウトレット専用品」を開発するようになった。
卵が先か鶏が先かのような話だ(笑)
アウトレット専門店が出来ると、
その商法もだんだん「ルール」よりも「勝った奴が正しい」という調子になる。
当然のことだ。
慈善事業では無く、この厳しい時代を生き残るには知恵を使い努力する必要がある。
今店頭の一番目立つ場所にズラリと並んだ中古車のR2。
R2とR1はファイナル仕様を余裕の範囲で未使用車として買い置いた。
今あるリヤエンジンのサンバーや
ステラのMTと同じように。
クルマ好きとして押さえておきたかった。
もう一台も残っていない。
スバルが軽自動車製造から手を引くことに何の不満も持たなかった。
なぜか。
R1やR2を作り上げた人材は、
そのまま国際的に通用する「レガシィ」などの主力車種を開発できる有能な人たちだ。
この人達が軽自動車を作るとどうなるか・・・・・・・。
昨年は年末にかけ急な雪もあり事故が多発した。
中には鹿と激突し大破した車もある。
この車両置き場で以前から「持ち続けている」一台のR2がある。
年配の男性が道を誤認し、
大ジャンプしてガードレールを突き破り、更に着地後90度ターン。
そして前方のガードレールに再び衝突。
しかしドライバーはたいした怪我も無く本当に不幸中の幸いだった。
前の事故車と比べると解るように、
同じ頃のレガシィと遜色ない強度を有している。
はっきり言うがここまで仕事を軽自動車の世界では要求されていない。
人財(材)が
「宝の持ち腐れ」になるほど辛いことは無い。
今の時流では、軽自動車における「未使用車専門商品の開発」が進むだろう。
そういうクルマをスバルに作らせることは似合わない。
日本の安全基準は厳しいので
軽自動車も以前に比べれば遙かに安全だ。
正月早々事故があった。
新型ステラの状態を見て欲しい。
怪我が無くて幸いだった。
室内を見ると衝撃吸収がとても上手くいっていることが解る。
ところがトップセイフティピックを取れるかと言えば、
「ガラパゴス諸島」のクルマはアメリカで生息できない(笑)
軽自動車に必要なのは「究極」では無く「割り切り方」だ。
そうした目でプレオ+を見る。
元社長の竹中さんが作り上げた「大いなる伝承物」はしっかり残っている。
ダイハツを見くびってはいけない。
サスペンションに過剰な品質を与えようなどと全く考えてないが、
お金を掛けずに軽自動車に求められるガソリンエンジンを極めている。
先代のプレオより遙かに扱いやすいインパネシフト。
助手席も広いし、
前席の位置の割に後席の居住性が良い。
シートを倒せば
荷物を十分積める。Gのクオリティは見事だ。
それで新車価格は1,117,500円。
後日紹介するがステラLのスマートアシストより2000円高いだけだ。
さてホンダのノーコントロールぶりを紹介しよう。
国道16号線沿いを走ると店頭で「即納できます」の看板がやけに目立つことは知っていた。
話題のN-ONEもその実態は驚愕の内容だ。
発売されてまだ2ヶ月だというのに。
アウトレットモールに並ぶにはいささか早すぎる。
もしN-ONEの開発担当者がこのチラシを見たら、
涙を流すだろう。
高島屋には並ぶことの無い商品だ。
こうして考えると、
良い商品にふさわしい「暖簾」を持つように努力し、
それを永続的に育てる事が大切だと解る。
言うは易く行うは難し。
何をすべきかよく考え「試練の2年」に備えよう。
それはまだ始まったばかりだ。
by b-faction
| 2013-01-20 17:34
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