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大そうじへの備え
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2021年6月に、最後の【イザイホー】を記録した映像記録(映画)を保存するためのクラウドファンディングが行われている告知を見かけた。 沖縄久高島の祭礼 イザイホー|貴重な記録映像をデジタル化し後世へは、あと17日で、約214人からの協力がないと支援が届きません。ひとりでも多くの方に広めてください! https://t.co/0WHCH2Oyao #イザイホー #READYFOR #クラウドファンディング @READYFOR_cfより — 東條のと@African Kung Fu Nazis公認サポーターVTuber (@Ayukawa_Reiji) 2021年6月13日 どうもこの【イザイホー】とは何なのかについて、ピンとこない人が大多数みたいなので、昔、旧ブログに記した稿を再掲しておこうかなと。 以下は2007年の8月に記した稿の復刻です。 かつて、沖縄の小さな久高島に『イザイホウ』とい
●「人権」を重んじる文化規範では… 人は各自に与えられた条件の中で何を発揮できるかを試されている。 条件を下した「至高の理念」との絆が、「人と人」のしがらみより強く観念される。 ヒトの可能性の発揮を阻害する行為や制度は、至高から配された「人の権利」を損なう悪事だとされる。 ●日本がやらかす集団主義は、「人権」文化圏からは真逆のように見えてしまう。 集団の都合のために人間はあり、人は集団からハブられないように皆の顔色をうかがいながら、集団内の「身分」の獲得に必死になる。 権利は集団を統べる権力者にあり、民が得る権利は、おこぼれ。 おこぼれを得るにふさわしくない弱者は、集団の富を搾取する悪。 「人権」が成り立つ素地がない。 なぜこんな違いがあるんだろう。 それに加えてもうひとつ、腑に落ちなくてどうにも気になっていたことがある。 ↑これ。 年寄りを敬うとか、年功序列がデフォになってるとかで、 な
イケア効果というのは、「自分が作ったものには、他人が作ったまったく同じものよりも価値を感じる」という観察結果に基づいた現象である。その一例が、自分で組み立てたイケアの棚の方が、既製のまったく同じ棚よりも良く見える傾向だ。 ミシガン州立大学の研究によると、公衆トイレを使ったあとに適正な手洗い(石鹸と水を使って15秒以上洗う)を実行する一般人は、たったの5%だったという。 医師や看護師などの職員がきちんと手を洗うたびに、電光掲示板に示されるスタッフの手洗い順守率も上がっていく。その時間に働いているスタッフの何%が手を洗っているか、一週間ではどれくらいの率になるかなどが示される。 そこで何が起こったか?なんと、順守率が90%近くまで上昇したのだ! たいていの人は、いつか自分の命を奪うかもしれないものに対して危機感を募らせていないようだ。そのくせ、最も多くの人が恐怖を抱いているのはクモなのである。
【江戸時代と現代で意味、用法が異なる言葉】片手落ち/村落、集落/のべつ幕なし/月命日/面子/素敵/行かず後家/厄介/真逆 【神経】 古くからあった漢方の「神気」と「経脈」とを合わせて創った造語なのです。ですから、『解体新書』刊行の安永三年(1774年)以前の時代には存在しません。 だから、例えば戦国時代や江戸時代の初期が舞台の時代劇で「神経質」などと登場人物の性格を描写するのはNGです。 「情報」は、明治20年に森鴎外が「情況」と「報告」を組み合わせて使ったのが初出で、それ以前には存在しない言葉なんです。 「それ、時代物にはNGです」若桜木虔著 ・行かず後家:婚約者が急死で結婚不成立の場合だけ ・すっぴん:素嬪、素顔でも美人化粧しないブ◎には使わない ・さぼる:大正期仏語から ・神経:解体新書の訳語 ・情報:森鴎外の造語(情況+報告) ・権利:慶応元年の訳語 ・自由:福沢諭の訳といわれる
📖 タバコ産業の無敵巨額予算っぷりの前に、崩折れるように膝をついて頭を抱えてしまう国立がん研究センターの専門家さん… 別に攻撃とか妨害とかされたわけじゃあない、ただただ、がんの研究現場で使える資金が、とうてい太刀打ちできないほど桁違いなんだ「JT」は… そんな哀愁と無念と悲哀をただよわせる中、がん治療の専門機関の視点でタバコの健康影響について、さまざまなデータを取り上げながら語ってくれる。 たばこに含まれるニコチンを分解する「CYP2A6」という酵素があります。この酵素が働きやすい体質だと、血液中のニコチンの分解スピードが速いため、すぐに次のたばこを吸ってニコチンを補いたくなります。 日本人92名を対象にニコチンガムを咀嚼してもらい、その2時間後にコチニンの血中濃度を調べたら、3名からはコチニンが検出されなかったよ。 その3名はCYP2A6*4という働かない酵素をもっていた(*4/*4)
キリスト教は書物指向の宗教であり、特定のテキストを権威ある聖典として強調してきた。だが実際には肝心のテキスト自体は改竄され、写本の内容はてんでばらばら、それも時には極めて重要な点で異なっている。 福音書によれば、イエスの弟子たちのほとんどはガリラヤ出身の単純な無学者だった。例えば無教養な漁師とか。なかでもペトロとヨハネのふたりは、『使徒言行録』の中でズバリ「文盲」と書かれている。 ●聖書の成立当初は印刷術はなく「写本」の世界。写本には誤記が付き物。いきおい古今世の中には恐るべき数のバージョン違い聖書が蔓延していた! 下で紹介している『書物としての新約聖書』や 『日本人のリテラシー』 との読みあわせがオススメ 聖書学の面白さはマクグラスの『キリスト教神学入門』とかいうたいへんな教科書の邦訳があるのだが、多少変化球どころではバート D. アーマン『捏造された聖書』、『破綻した神キリスト』を読ん
📖 農作に縁が薄い人が読んだらびっくりしちゃうようなコツが連発されるすぐれもの。 いやもう、これ読んでからは、なんか近所の家庭菜園とか見るたんび、「うわああそこにはマリーゴールド植えてっ!あっちはどうしてネギ植えないの!」とか気になってしょうがない 野菜づくりを始めた頃、どうしてもにんじんがうまく発芽せず、古老に聞くと、あわ、きびと混植せよという。やってみると、みごとににんじんが育った。 鳥居ヤス子 ”きゅうりやメロンの株元にハツカダイコンの種を2〜3粒まいておくと、ウリハムシを防いでくれます。” 鳥居ヤス子 ”カモミールを植えると、キャベツ、玉ねぎの生育を助け、風味をよくする。カモミールの花を水に浸して1日置いた液は、スプレーとして病害に有効。” 鳥居ヤス子 ”コスモスは多くの虫を防ぐので、畑の縁どりによい。除虫菊も多くの害虫を駆除し、イチゴと植え合わせると相性がよい。” 鳥居ヤス子
地球上の約3.5億トンが人間です。人口を70億人として、1人50kgという仮定です。ひとつの生物種で3.5億トンというのは地球生物史上なかったことかもしれません。 地下生物圏は非常にスローな世界と思っていいでしょう。例えばある研究によると、地底の微生物は一回分裂するのに100〜1000年かかるというのです。 漬物が腐りにくいのは、塩分濃度が高いところでは微生物が繁殖しにくいからです。ところが、塩に対抗する力の強い、つまり塩漬けに強い微生物(好塩菌)がいるのです。 鳥類の筋肉は、ささ身に代表されるように、赤身でない、あまり酸素を消費しない「エコ筋肉」です。だからこそ、人間なら死んでしまうような8000m級の山々を越えていけるのです。 衛星タイタンはオレンジ色がかって見えます。それはメタン(あるいはエタン)が発する色ではなく、大気にある有機物の色だと推測されていますが、その正体はわかっておらず
日本の娼婦の梅毒検診の事始めは、慶応三年、長崎、神戸、横浜の三港からである。 明治6年1月、明治政府は憑祈祷、梓巫(あずさみこ:弓を用いて神懸かりする巫女)や市子(イタコ)、狐下げなどを禁止し、7年6月には、禁厭(きんえん)祈祷によって医療を妨げてはならないという布告を出した。 「膣」は榛斎の創作になる漢字で、漢字の造語能力と伝統とを巧みに生かした榛斎の才学は疑いようがない。にくづきは肉を表わし、窒はふさがるという意味。袋小路のような女性器官の特徴を簡潔に表象して余すところがない。 俗に「かさ」と呼ばれた梅毒は、一六世紀初めに日本に上陸してからあっという間に日本を征服し、「ひぜん七たび、かさ三たび」といわれた程ありふれた病気と化した。 [明治の皇室では]乳母役の女官が乳首まで白粉をぬりたてていたため、若宮・姫宮方は鉛中毒に侵されたのだともいう。白粉の主原料は炭酸鉛と硫酸バリウム。鉛脳症は大
ロジスティクス(物の運び、物流)の本来の意味は兵站(へいたん)であり、もともと戦略・戦術とならぶ三大軍事用語の一つであるが、現在ではビジネスの世界でも使用されている。 室町時代の武将の太田道灌が長禄元年(1457)に築いた江戸城は、とても粗末で荒れた湿地帯のなかにあった。ここに家康が城下町を建設するとなると、多くの工事が必要で出費もかさむ。 日本でも西欧風の「広場」ができあがっていく可能性があったが、残念ながら「広場」が「公園」として扱われることで、人々が集まり市がたつような「広場」が日本には定着しなかった。 そもそも「戦争のプロは戦略を語り、素人は戦術を語る。本当のプロは兵站を語る」ものである。しかし残念なことに、華々しい戦術論が「主役」となり、主役だったはずの兵站は、「脇役」どころか、姿の見えない「黒子」になってしまったのである。 残念ながら我が国では、兵站軽視の時代を引きずっており、
『憑霊信仰論 妖怪研究への試み』 『逸脱の精神誌 小松和彦対話集』 『日本妖怪学大全』 『これは「民俗学」ではない 新時代民俗学の可能性』 『憑霊信仰論 妖怪研究への試み』 小松和彦 講談社学術文庫 ● 日本の妖怪研究に、文化人類学の手法を取り入れて大きく展開させた小松先生の凛とした妖怪講釈が心地いい。 人びとは、妬(ねた)みに由来するとみなす危険、とりわけ人びとの妬みに対する恐怖を、中和したり減少したり、あるいは統禦するために、さまざまの象徴的・非象徴的な文化形態を用いる。物部(もののべ)地方の生霊憑(つ)きや四足憑きも例外ではない。 笠間じゃないけど個人的に超おすすめなのは『憑霊信仰論』(小松和彦/講談社学術文庫)。めちゃくちゃ面白い。 — きなしマックス怒りの通勤ロード (@enju_kinasi) 2016年4月28日 いま、小松和彦先生の憑霊信仰論読んでるんだけど、その中で「つき
たいがいの種の女の子は、天使というよりは売しゅん婦です。相手を替えて何度も交尾したり、卵を受精させるために必要な回数をはるかに上回る数の交尾を重ねる種も多いのです。 ウサギやガニソンプレーリードッグの雌は、発情中に複数の相手と交尾をすると、妊娠率が高くなります。スナカナヘビの雌は、交尾相手の数が多いほど、卵の孵化率が高くなります。 百獣の王と呼ばれているライオンも、じつは、自分で獲物を倒すよりも、ブチハイエナが殺した獲物を横取りしているほうが多いくらいなのです。 雌ウマと雄ロバからはラバが生まれるという有名な例もあるけれど、この場合も異交弱勢がもろに出て、ラバは不妊だということは覚えておいてください。 たくさんの霊長類が、雄も雌もマス夕ーべーションに耽ります。オランウータンは、葉や小枝で作ったグッズで自分自身を慰めます。 ブチハイエナの強力な顎は、サイの骨まで砕いてしまう。しかも、ほかの肉
遺伝子研究と言語系統研究を併用しながら、日本列島に棲みついた人々のルーツをひもといていく…けどまだまだ祖先についてはナゾがいっぱいなんだよー。 世界的にみると、D系統がまとまってみられるのは日本列島とチベットという特異性が高い分布を示すので、D系統の移動の歴史を考える上でとの関連性は重要である。 日本列島には、出アフリカの三大グループ(C系統、DE系統、FR系統)のそれぞれに由来する系統がいずれも確認でき、非常に遠隔なヒト集団が今でも共存しているという世界的にも珍しい地域である。 アイヌ語は日本語・琉球語とは別系統であることが推定される。世界的にみてもアイヌ語は孤立言語である。 日本列島では東北語や出雲語に残る中舌母音がどこに由来するかがはっきりしない。中舌母音はアイヌ語にも上代奈良語にも現代西日本語にもみられない。
「政府の方針で、死後24時間以内に発見され遺書があった事例以外は、自殺数としてカウントされないのだ」というウワサを見聞きしたことはありますか。 2017年5月30日作成の画像 ↓ 以下は事態の進展に伴って内容を総入れ替えしています。 (以前のメモ類や図像は、状況の変化に従い、閉鎖庫に収納) 起承転結の起:問題の発端 ●雑誌『選択』の小さな囲み記事に記載があった 「政府の方針で、自殺数としてカウントされるのは、死後24時間以内に発見され遺書があった事例だけ」 というくだりを、endBooksがツイートする ●それに対して、Bたんが「それはデマだ」とツイを投げてくる え!? デマなの!? 起承転結の承:問題のややこしさ さて、これはデマなのか否か ●ネット上の情報: ネット上には「自殺カウントは、発見が死後24時間以内で遺書がある事例だけ」を真とする言説が多く、つまりデマだとは思っていない人が
色弱の人は、日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人、日本全体では300万人以上いるということです。 私の親せきに色弱はいましたが、「自分は色弱だ」という友人とはあまり会いませんでしたから、それほどの高い割合だとは思っていなかったのです。 【学校のバリアフリーを考える】”黒板の赤チョークの文字が見にくい。先生が赤で強調する場合が多いので困りもの。” 私も色弱ですが黒板の赤チョークは本当に何も見えませんでした。 チョークの動きを見て何を書いているのか判断する感じになりますね。 几帳面な私が赤系列のクレヨンだけ順番バラバラに並べていたのを先生に指摘されたのが色弱を自覚したきっかけでした。 — ガガ (@Gagateras) 2017年3月30日学校に色覚チョークを導入すれば色弱を含めたすべての生徒が見やすくなり学習環境の向上につながる。また、文科省から色覚に配慮する目的で白と黄色の2色の
📖 多くの困窮高齢者の救済に務めてきたNPOの人が、現場経験込みで突き付けてくれる強烈な数字の数々。 高齢者という自分の未来、どうします? 現役時の平均年収が400万円前後、つまりごく一般的な収入を得ていても、高齢期に相当な下流リスクが生じることをお伝えしておきたい。 下流老人とは、いったい何か: 下流老人の具体的な指標3つの「ない」 ①収入が著しく少「ない」 ②十分な貯蓄が「ない」 ③頼れる人間がい「ない」(社会的孤立) 老後「年金+就労収入」で暮らしていけるという生活設計は、「健康であること」を前提にして成り立つものである。自分が生涯を通じて健康でいられるかどうかは、誰にもわからない。 当たり前だが、高齢期は想像以上に病気に冒されやすい。計算外の高額な入院費用や医療費、介護費の負担がのしかかれば、生活はあっという間に破綻してしまう。 事態をより悪化させている原因のひとつに、支援施策の
📖 人種差別、学歴差別、女性差別などの「格差やヒトを不幸にする社会問題を、解決しなくていいやと肯定し温存してしまう」そんなヒトの社会的心理反応について、その度合や仕組みを調べてまとめてくれたのがこの本だ。 実態から遊離した平等神話が白人社会と黒人社会の間で概ね共有されている。住宅供給上、実際に人種差別があるにもかかわらず、白人の大多数(86%)黒人の大半(58%)が、黒人も白人と平等に住宅を取得しているとみなしていた。 学歴主義の風潮が最も強かった1970年代は、皮肉にも、学歴による経済的格差(大卒と高卒の初任給格差)が、日本の近現代史を通じて、最も小さい時期であったという。 なるほど。学歴による経済格差が最も小さかったにもかかわらず、学歴という「高級品」を崇拝する学歴主義が強かったのが、大学受験だと1952年〜62年生まれ(現在63歳〜53歳)ということですね。ポスト全共闘〜シラケ〜ニ
【2015年に拝読した中からベスト】https://t.co/QScwNpp4fv 『プシコ ナウティカ』『裏山の奇人』『天皇陛下の全仕事』『男色の日本史』『復元 江戸生活図鑑』『ぼくらの哀しき超兵器』『「地震予知」の幻想』ほか pic.twitter.com/noIE5yz6aB — 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2016年8月9日 平成27年に拝読した400冊の中から、endBooksの人が「特にこれ!」を選んでみました。 この本を読んだのがこの年だった、ということでして、出版年についてはバラバラです。 ■ インパクト上位20冊の順不同 こころと生き方 『プシコ ナウティカ イタリア精神医療の人類学』 ┗「自己効力感 自分には何かできる感」を大事にする文化であるか否かは、幸福の構造と質を大きく左右する 『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何を
アレルギーでフルーツを食べられない札幌民が多いのは、札幌に多い樹木のシラカバのせい! リンゴやサクランボは遠慮して: 札幌の人宛に、贈答でリンゴや桃などの果実をお送りになるのは「ちょっと待った!!」 「今年はえ〜え梨がたくさんとれたから、札幌の孫にもたくさん送ってやんべえ」 こんな気軽な行為が、かな〜り気まずい結果に終わってしまうおそれがある! 札幌(北海道)は、地元特有の食物アレルギーを発症している住民が、たいへん多いのです。 これマジ風土病と言いたくなるほどの、けっこうな蔓延率。 かくいうワタクシメも、北海道育ちではないのに、札幌移住わずか数年目にしてこの ”風土病” に染まってしまいました。 難治性です。 いったんかかるとたいへん治りにくい。 一生このままである可能性が高いのだ。 その ”風土病” とは、果物アレルギー。 ナマのバラ科果実を食べると、「口腔(こうくう)アレルギー」が出
📖 日本語の「女ことば」は死語になりつつあるってほんと? なだぎ武のディラン・マッケイの口調が独特だと感じるのはなぜ? 「言語資源」をめぐる微妙な社会状況とブリコラージュに、ズバズバ切り込んで観察と分析を列挙。ありがたい著作だけれど、現実世界の言語資源(とそれを共有支持する我々の心性)はそう簡単には左右できないわけで、我々の日本語生活世界はどうにもこうにももどかしい。 現代の日本女性が、ハーマイオニーのように「わね」「の」「わ」をともなった女ことばをめったに使わないことは、多くの実証研究によっても明らかにされている。 「わ、だわ、わよ、わね、かしら」などの、いわゆる女らしい文末詞は、40代以上には残存しているものの、徐々に死語になりつつあり、20代ではほぼ消滅している。 ↑2013年当時の記述ですので、今では「50代以上」になっている可能性がありますいまどきの女子のことばに「よ」「わ」「
倫理(ethics)というのは外的に規定された社会的なルールのことで、職業上の義務などは倫理の範疇である。 道徳(morals)というのは個人的な信条(プリンシプル)に基づく行動規範のことである。 「倫理」は社会的なもので、「道徳」はより個人的なものだともいえる。 リベラルな大人になる子どもたちは、三歳のときすでに問題に直面したときに乗り越える能力を発揮し、自発的で表現力豊かで、独立心が強いという特徴があった。 保守的な大人になる子どもたちは、三歳の時点で、不確かな状況に置かれると居心地悪く感じ、罪の意識を感じやすく、怖い思いをすると固まってしまうような子どもだった。 感情的な直感を抑えて、合理主義的に「最大多数の最大幸福」を目指して行動するための認知的制御機能は、脳においては、おもに背外側前頭前野と呼ばれる部分の機能だと考えられている。 前部帯状回、右の扁桃体、島皮質前部。実のところ、こ
微生物の立場からすれば、何とかして宿主の性比率を娘を作るように偏らせれば、大変に有益だということになる。ウォルバキア属のバクテリアはどうも、オスのダンゴムシをメス化することで、その芸当をやり遂げたようだ。 受精した時点では、ダンゴムシの性比率は1対1に近いと思われる。しかしそのうちに、少なくとも一部のオスが卵を作るメスに変身する。この秘策を使ってウォルバキア属の微生物は次代のダンゴムシに受け継がれるチャンスを大いに広げているわけだ。 ● どうも地域によって大きく違うものらしい 日本産(少なくとも岡山大学周辺)の個体は感染してない。 RT @endBooks: 【ミニ特集:ダンゴムシにメスがやたら多いのは、ダンゴムシには性転換をさせる細菌「ボルパキア」が取り憑いているからだった!】 https://t.co/GdP8VmciYT — tact sum (@tact_s) 2016, 1月 5
📖 数多くの死に立ち会ってきたターミナルケアの先生が、「死にゆく人は、このようなようすを経て、死に至る」をまとめて記してくれた。 余命24時間前付近が、苦痛が最大となり、鎮静(最低限間欠的なものでも)を考慮すべき時間帯である。せわしなく体を動かされたり、足が重だるく感じて看護者に動かしてほしいと希望されたりすることがよくある。 苦顔や体動が消えれば、余命は多くが数時間程度(長くてもおおよそ24時間以内)であり、万一苦痛があったと仮定しても、あとわずかの時間でそこからは解放されるはずです。 ”症状が日一日と進み、病人の苦痛が激しくなると、親類一同が集まり病室に詰めていたが、その時周囲の人びとが病人にかけた言葉が「がんばれ、もうすぐ死ねる」であったという。” http://t.co/2wbea897Sj 『日本人の死のかたち 伝統儀礼から靖国まで』波平恵美子 — 科学に佇む一行読書心 (@e
📖 「伝統」や「由来」の中には、最近突然発生しただけで、次世代には伝わらないメチャクチャ短命なものがけっこうある。 そして、それら儚くも短命な「(創られた)伝統」や「(こじつけた)由来」は、いままさに信じている「信者」には「昔からみんなが共有している」大事な伝承なのだと信じ込まれ、人生をかけたプライドの核にさえされてしまっていたりする。 そんな粗雑な現象が、よりによって、日本政府とのこじれた関係(として受け止められている)フクシマで顕に観察されてしまうという、もしかしたら避けようもない必然の結果の盲信という…この歴史的皮肉よな…。 「会津」にとっての「近代」とは「戊辰戦後」のことに他ならない。本書で主に論じようとしているのは、「戊辰戦争の会津」ではなく、「ポスト戊辰戦争の会津」をめぐる諸問題である。 明治初期の「白虎隊自刃図」の場合、内臓が飛び出し流血にまみれる隊士の姿が描かれている。だ
📖 ヒッグス粒子が暗黒物質なのではないかと聞かれることがありますが、これはありえません。ヒッグス粒子はできてもすぐに崩壊してしまうので、宇宙の中にこれだけ安定して存在することはできないのです。 マントルを対流させる地熱の約半分に当たる20兆ワットが、量子力学の「弱い力」を原因とする原子核反応で生成されます。地震エネルギーの半分は「弱い力」由来なのです。 暗黒物質の正体はわかっていません。その質量をエネルギーに換算すると、宇宙全体の24%程度になります。 19世紀の科学者たちが「すぐに役に立つ研究」だけに取り組んでいたら、ほとんどの研究者が蒸気機関の改良などに集中してしまい、電磁気の研究は進まなかったでしょう。 【2019年6月】量子重力には対称性はない! 大栗博司 (おおぐりひろし) 機構長らが証明https://t.co/kpjcZWK43Y 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研
📖 猫と暮らす上でのお役立ち情報満載。 著者はイギリスの人。英国では犬より猫の飼育数が多くて、猫の多くは多頭飼いだよというイギリス事情も楽しめる。 じっと目を見つめあうのは、猫の世界では攻撃的な行為である。まばたきは、猫を安心させる。 、、、野良猫にはあまり効果ないの経験済、、、何してんだコイツ的な目では見てくれるけど1歩踏み込むと逃げる、、、 初対面のネコに好きになってもらえる方法!秘密は「ニャンコまばたき」です(ギズモード・ジャパン) https://t.co/cBaazdISyw — とんちぼ&団三郎 (@tonchibo2211) 2020年10月17日 多くの場合、子猫は2匹で飼うのが賢明だ。猫が2匹いればお互いに寂しくない。あなたが留守のときは特に。 子猫のときは、その敏感な鼻で、熱追尾式ミサイルのように母猫の温もりを追いかける。生後わずか一日で、子猫は温度勾配を察知してそれ
📖 著者は、麻薬依存の治療や、性犯罪者再犯防止プログラムの実施などに携わった人。 本書の内容は、どっちかというと入門用というよりは、著者の持論を開陳するための著作、みたいな面があったりする。 少年事件は年々減少の一途をたどっており、特に凶悪事件や粗暴事件の減少が目立っている。 厳罰化には犯罪抑制効果はなく、むしろ最悪の場合、助長してしまうことがある。 薬物がやめられないのは、薬物に依存性があるからであり、意志の力とは関係がない。 「過去1年に電車内で痴漢被害に遭った経験がある」と答えた女性は、13.7%に及んでいた。 痴漢被害に遭った304人の女性のうち、80.9%が「我慢した」「その場から逃げた」と回答しており、「警察に通報した」という人は、わずか2.6%しかないことから、いかに暗数が多いかがわかる。 (東京・大阪・名古屋の三大都市圏に住む女性2221人に対して警察庁が行ったアンケート
📖 これは使える良い科学読物。 性淘汰や生態系の小ネタがたっぷり(92本!)で、しかもいずれも2〜3ページですぐ読み終えられる軽い記述。 なんともポップな才能に恵まれた学者さんです。 1996年にアルマジロの子どもたちのDNA分子が採取されて、同時に生まれたアルマジロは確かにクローンメイトであることが証明された。アルマジロは一腹のクローンたちを産むのだ。 長くてよく動く鼻が、ゾウの鼻のミニチュアのようなハネジネズミは、英語では Elephant-shrew (ゾウ-トガリネズミ)と呼ばれる。 普通のネズミくらいの大きさだが、分子分類学上ではゾウの親戚「アフロセリア(アフリカ獣類)」だ。 ハネジネズミ(not齧歯目)の口が、思ってた場所と違って驚いている今日この頃。 さきっちょに小さい口があると思ってた…… pic.twitter.com/MGmi9dDwnw — 紡木リリカ[でっぱ王国]
📖 はるか昔の前世紀末に原書が出版され、その20年後(!)にしてようやく邦訳が出た「すさまじい内容」の濃厚研究書。 過去の日本の性習俗について無知な日本人が跳梁跋扈しているいっぽうで、異国の人々は20年前から、これを読んで日本を知っていた。 この事実は、深く踏まえておこう。 江戸では極端なときには男女の人口比が17:10となるほどに男性過多だった。このことが、世界の歴史上、他に類を見ないほどの都市の男性同性愛習慣が出現する下地となった。 逆に男が激減すると ↓”奴隷が連れ去られた西アフリカ諸国では、女子供が過多の状態になった。男女比率が不均衡な社会になると、西アフリカで一夫多妻が増加するなど、伝統的な性の役割に変化が生じる。”科学佇 http://t.co/VDOUQwORPZ 『征服と文化の世界史 民族と文化変容』トマス・ソーウェル — 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2
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