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今年の「#文学」
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IMA Magazineの他、若手写真家の作品や作品集を販売中。会員登録で5%OFFでお買い求めいただけます。 IMA 2023 Autumn/Winter Vol.40 2023年10月29日発売 ホンマタカシの現在地 ホンマタカシの写真は、1990年代からずっと私たちの身近に存在している。スクラップ・アンド・ビルドを繰り返す東京のまち、押し寄せては引き返す海の波、森の中に生えるキノコ、どれも一見いつも変わらないようで、実は常に変化しているものに目を向ける。 彼は一回の撮影で、数回しかシャッターを押さない。彼は、自分の写真がメディアによって変わるのをよしとする。彼は平気で嘘をつく。写真の嘘が真実に見えることを楽しむ。ホンマの写真は常に流れているのだ。「回顧とか総括みたいなの、やなんだよね」。権威的な予定調和を厭う写真家のそんな言葉から始まったこの特集は、ここ数年の作品と日記と他者との対話
東京都現代美術館で開催中の「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展。展示を見ていると、時代を作り先導した一人のクリエイターの熱を帯びた仕事に圧倒される。評判が評判を呼び、現在、一目見ておこうという人々が終了目前となって駆け込みで列をなしているという。広告やエディトリアルのグラフィックデザインから舞台や映画の衣装や美術のデザインまで多彩なジャンルで活躍した石岡だが、IMAでは「写真」を切り口にアートディレクターとして活躍した初期の仕事にスポットを当てて、広告写真を中心に、戦友ともいえる写真家たちと共に築き上げたその偉業を振り返った。展覧会を鑑賞した人も、見逃した人も、作品に隠されたエピソードを知れば、石岡作品と彼女が駆け抜けた熱い時代に、一層の理解が深まるはずだ。 文=鈴木芳雄 写真=白井晴幸 巨匠写真家アーヴィング・ペン(1917~2009)のプリントが見られるとは思わなかった。マ
(左)Grand Canyon from Yavapai Point, Bright Angel Canyon, Grand Canyon National Park, Arizona, 1942 by Ansel Adams © Ansel Adams Publishing Rights Trust/CORBIS/amanaimages(右)Canyon de Chelly National Monument, Arizona, 1942 by Ansel Adams © Ansel Adams Publishing Rights Trust/CORBIS/amanaimages 「大自然の記念碑的美しさに魅入られたアダムスは、彼自身、環境論者たちには記念碑のごとくにみなされ、写真家たちには我が国の代表として崇められている。彼の深い洞察と不屈の精神によって、アメリカの大部分が、未来のアメ
ギャラリスト、学者、企業などの取材を通じ、経済的視点からアートの新たな役割を考察する新連載「アートと経済」。第1回は組織開発・人材育成の専門家であり、作家としても知られる山口周を迎えた。いま、世界のビジネスエリートたちは美術館のギャラリートークなどに積極的に参加し「美意識」を鍛えているという。しかし、それは「このアートが美しいと思える感性」を得ようとしているのではない。自分の中に湧き上がる感覚を正確にとらえようと努めているのだ。 文=加瀬友重 写真=山口賢一(REALROCKDESIGN) ―経済、あるいはビジネスという観点からアートをとらえてみようという企画です。そもそも、アートとビジネスはどういう関わり方をしてきたのでしょうか。 例えばレオナルド・ダ・ヴィンチというと、アートのど真ん中に位置する人のように思われています。しかしながら彼が活躍した16世紀末ごろは、アーティストはいまでいう
自分のことを世界に知らしめたい。そう話した宮崎いず美の顔には一抹の野心もない。そこにはただ、深く沈み込むような自問があり、世界を淡白に見つめる落ち着いた佇まいがあった。ほんの少しの皮肉とともに——。「シュール」「キュート」「ユーモラスでポップ」。Tumblrで発表した写真が国内外で大反響を呼び、一躍アートフォトシーンの第一線に躍り出た宮崎。しかしそんなシーンの評価とは打って変わって、彼女は別の地平を見つめていた。ミレニアル世代の新鋭が模索する写真表現とは?作品の「本当の意味」について彼女自身が語った。 インタヴュー・構成=若山満大 ―宮崎さんが写真を始めたきっかけについて教えてください。 写真を始めたきっかけは高校の部活でした。その後武蔵野美術大学の映像学科に進んで、映像と写真を学びました。 ―映像と写真の両方を学ばれた中で、写真を選んだのは? 映像は集団制作が基本で、一人で作るには限界が
写真家・池田宏はアイヌの人々を10年にわたって撮り続けている。話題のマンガ「ゴールデンカムイ」が近年ますます人気を博し、アイヌ民族の文化はエンターテイメントを介して一気に身近になった。一方、いわゆる「アイヌ文化振興法」などの法整備の歴史は、彼らが感じてきた生きづらさを物語ってもいる。しかし、いずれにせよ、こうしたマクロな視座からは見えてこないものがある。池田が写すのは、アイヌの文化や歴史を引き受けて現在を生きる個人の姿である。アイヌのコミュニティの只中に「ワジン(和人)」として入っていく池田。異なる文化的アイデンティティを持つ個人と個人の関係性を、写真はいかに表現するのか。北海道を舞台にした交流のようすを、写真とテキストで綴る「写真家のフィールドノート」第3弾。 文・写真=池田宏 企画・編集=若山満大 「良い時に来たねぇ。これ持って行きなさい」 わたされたのは青々とした大量のアイヌネギ(行
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