図書館で最新の古澤満著『不均衡進化論』を借りて読みました。筑摩書房のこの本のつくりは丁寧で、活字も大きめ、著者の分かりやすい説明もあって、何とか読み終えました。 著者の言いたい事は良く分かりました。 遺伝子DNAはひも状の二重鎖になっていますが、その複製を行なう時、鎖の或る特定の開始点から二重鎖がほどけ、それぞれの鎖を鋳型として新しい鎖が合成されます。その時二本鎖がほどけてゆく方向と、新しい鎖が合成されてゆく方向が一致している側は、新しい鎖の連続的な合成が出来ます。ところがほどけてゆく方向と逆になる側の新しい鎖は,構造上不可能になってしまいます。そこで100〜200塩基から成るDNA断片(フラグメント)を、ある間隔をおいて順次合成して行き、最後にその断片を繋ぎ合わせて複製を完成させます(不連続鎖合成)。この断片の事を発見者にちなみ岡崎フラグメントと呼びます。 この図で複製方向になっているの