サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
2024年ランキング
4komasusume.tumblr.com
(26ページ) つくみず『シメジシミュレーション』で描かれる世界は静寂に包まれています。たとえ雨が降っていたとしても、不思議と音がない。聞こえてくるのはキャラクターの台詞だけです。 (20ページ) 主役の二人はとてもキュートです。普通に(=現実の世界観に沿った視点で見て)可愛らしい存在です。多少シュールな発言もありますが、いわゆる「萌え4コマ」の範疇に収まるものと言えます。しかしそういうわけにはいかない人もいる。 (23ページ) 主人公の姉であるこの女性は本作の象徴です。彼女はおそらくは天才科学者で、全体を理系的思考をもって理解し、解釈し、その結果どんなに世界とズレが生じたとしても意に介さず、自らの積み上げたロジックに忠実に生き、そして世界のほうが間違っていることを証明する。それはそのまま、本作が目指す試みです。 (103ページ) 彼女の放つ言葉は全て真理です。そういうふうに作られているし
量産型砂ネズミです。なんの因果か昨年のまんがタイムスペシャルの休刊号に続き、まんがくらぶ休刊号の後に順番が回ってきました。今回はまんがくらぶについて掲載された作品を思い出しながら語りたいと思います。 作品の移籍はこちらのリンクから確認できます。 まずは小坂俊史さんのツイートを紹介します。言うまでもなく小坂俊史さんは、まんがくらぶを語る上で外せない漫画家の一人です。19年に渡り長期連載をした「せんせいになれません」は代表作の一つに挙げられます。休刊号に小坂さんも寄稿をしているのですが、ツイートの引用画像は寄稿漫画の最初の2コマです。「せんせいになれません」 の登場キャラ・河田が「 まんくらを語る上で90年代初頭は外せない」という旨を発言しています。これは自分も全く同意見です。小坂さんと自分は同世代というか同い年なので、この時期に読んだまんがくらぶにより4コマ漫画の面白さを魂に刷り込まれました
すいーとポテトです。夏の残り物のそうめんをようやく片付けました。梅干しとオクラとめんつゆで作るぶっかけそうめんはウマい上に楽なのでマジ神。 さて今日紹介するのは、めんつゆが大活躍する料理4コマ、瀬戸口みづき『めんつゆひとり飯』です。 » 連載誌:まんがライフ(竹書房) めんつゆがあれば料理はだいたいオッケー 〔5ページ〕 独身OLの 面堂 露(めんどう つゆ)さんは極度のめんどくさがりや。自炊はなるべく楽をしたいからと、めんつゆを万能調味料としてフル活用します。和麺用途を超えて、めんつゆでアレンジ料理をチャッチャと作っていくスピード感は痛快のひとことです。 〔7ページ〕 例えば肉じゃが。めんつゆ大手企業のレシピサイト でも定番の時短メニューです。面堂さんはさらにその上を行き、素材や調理も手を抜きます。確かに「ちゃんとはしてない」かもしれない。でも手間は減る上に十分おいしい。これが忙しい現代
すいーとポテトです。先日の記事「オルタナティブな4コマ企画の最新動向~」で取り上げた「へんすてクラウドファンディング」が目標達成したようです。めでたい! コミックも祝賀会も楽しみです。 さて今回は、前述の記事で取り上げたもうひとつのオルタナティブ『4コマCOMICはぐ!』を紹介します。vol.1 が11月3日から配信されておりますぞ。 4コマフリークの皆様、お待たせしました!各誌で活躍される人気作家さんの最新作をギュッと凝縮してリリース。思わず頬緩むテイストを存分に味わってくださいませ。 https://csbs.shogakukan.co.jp/mobaman-m/issue/id/4comi_hagu 『4コマCOMICはぐ!』はウェブで読むタイプの電子書籍サイト「小学館eコミックストア」にて配信中です。vol.1 の価格は税込270円、掲載作品の個別購入は税込108円です。購入には会
ÖYSTERといえば知る人ぞ知る4コマ作家という印象があります。完全独自路線のギャグをてんこ盛りにした『光の大社員』を始めとして、玄人好みの作品を次々と発表しています。 そんな作者の新作『新婚のいろはさん』(雑誌『まんがタウン』にて連載中)は、独特のノリは保ちつつも間口を目いっぱいに広げた、誰でも楽しめる傑作です。最高傑作と言ってすら良いのではないでしょうか。 あくまで普通の新婚生活 本作の最大の特徴は、とある夫婦の新婚生活をいたって普通に描いていることです。エピソードはどれもこれも地に足の着いた、現実にあっておかしくないことばかり。そしてその描きぶりも、(もちろん作者らしいギャグは挟みつつも)変に捻ることなくストレートなものになっています。 例えば、こちら。 (9ページ) これまでひとり暮らしだった夫・始(はじめ)君があまりに食事関係の家具を持っておらず唖然とする妻・彩葉(いろは)さん。
『箱入りドロップス』は開始から終了まで、僕の中ではずっといちばん面白い4コマ漫画でありつづけました。客観的に見ても青春恋愛物語の金字塔であると断言できます。それだけに、今回の完結は喪失感が大きすぎて。大団円を迎えたことは素直に喜ばしいのですが、それでももっと彼女たちの生活を、続きを追いかけていたかったという思いも正直あります。 今回、何を書けばいいのか本当に迷いました。心から好きなものについて何かを書くという行為は、とてもとても難しいものです。結局は、好きなように好きなだけ書くしかありませんでした。本作のすばらしさと僕の本作への愛情が、ほんの少しでも伝われば幸いです。 なお、以下の文章には最終巻までの内容のネタバレを含みますのでご了承ください。 * この作品でもっとも重要な位置を占めているのは、実はヒロインではなく主人公・春日井陽一の存在なのではないかと思っています。陽一は流されるようにし
私事ですが、いくつか小説を書いたことがあります。楽しいですよ、本当。アイデアを思いついた瞬間の高揚感、少しずつ文章を積み上げていく苦労、そして目指したラストを書き終えた瞬間の、あの戸惑いと喜び。 そうそう、一瞬「ほんとに完成したのかな?」って思うんですよね。 そんな僕のように、創作(特に一次創作)を経験したことある人なら見逃せない4コマ漫画が、kashmir「ななかさんの印税生活入門」です。 本作は月刊誌「まんがタイムきららMAX」に連載中、先日には単行本第1巻が発売されました。公式サイトでは試し読みが可能です。 登場人物紹介ななか 本作の主人公です。漫画家の両親を持つ高校二年生の彼女が、ラノベ作家を目指そうとするところから物語が始まります。微妙に世の中を斜めに見ているようでいて実際は純真な良い子。きちんと処女作を書き上げる頑張り屋なあたりも好印象です。 みき ななかの幼なじみ。ちょっと抜
ども。たっちーです。 年々、時間が経つのも早く感じてくるものですが、あっという間に今年もこれが私個人としては最後の記事となります。 気がつけば毎年恒例となっている「4コマオブザイヤー」が開催される時期となり、今年もたくさんの人に投票していただいているようです。本当にありがとうございます。投票は12/18までとなっています。まだ投票していないという方は、「私の今年のイチオシはこれ!」とみんなに紹介する気持ちでぜひともご参加くださいませ! さて。 まだあと3週間くらいありますが、恒例となりつつあるこの1年の4コママンガについて、軽く振り返ってみようかな、と思います。やっぱり、こういうことは毎年やらないとねー。継続は力です。 ■4コママンガ原作アニメは少し少なめまずは、アニメ化作品の話ですね。2016年に放送された作品としては、以下になります。 (タイトルは原作マンガに準じて記載します) ・大家
きららMAX2012年8月号。 このワードにピンと来る人は間違いなく4コママニアでしょう。この号には、その筋で伝説となっている読切、4224「グレーゾーン」が掲載されているのです。 どうして伝説なのかって? 見ればわかります。 (雑誌96ページから抜粋) 一目瞭然、この作品にはコマ枠というものが一切存在しないのです。常識的に考えれば、そんなものが4コママンガであるはずがありません。しかし「きららMAX」は4コマしか掲載されない純粋な専門誌であり、そこに掲載されている以上、少なくとも作者(と編集部)はこれが確かに4コママンガであると確信して発表しているわけです。 (話題騒然となった当時の様子) 実際のところ。 本作は間違いなく4コママンガだと言えます。 それも、かなり読みやすい部類の。 この記事では、「グレーゾーン」を4コマとして成立させるためにつぎ込まれた数々のテクニックを解説していきます
「きらら系4コマには2巻の壁がある」 ファンの間でまことしやかに囁かれている言葉です。要はあまり人気が出なかった作品は単行本2巻で終了してしまうという推測なのですが、それらが全て打ち切りにあったと決まったわけでもなく、作者が望んで2巻分にまとめている可能性もあるのですから、まあ余計なお世話ではあります。 とはいえ、たしかに2巻完結の作品は多い印象がありますし、人気作がほぼ必ず長期連載化されているのも事実です。4コママンガは明確なストーリーがあるわけではないので、続けようと思えば無限に続けられるのですね。結果として長期連載になりやすい面があり、よって「短く終わった作品は打ち切られたのだ」という推測も成り立ってしまうわけです。 では、実際のところ、何割の作品が「壁を超えた」のでしょうか。 というわけで、調べてみました。 2巻終了の作品が一番多く、40%弱の数値を記録しています。また、1巻で終わ
この世界は実は誰かの作った虚構なんだ。僕たちは知覚できない上位存在に常に監視されているんだ。 そんなふうに感じたことはありませんか? 世界が上位と下位に分かれているという設定は、フィクションにおけるひとつの定番といえます。例えば川原礫『ソードアート・オンライン』に代表されるVRMMOものは、下位世界たるオンラインゲームが主な舞台であり、上位世界=現実の干渉を受けながら物語が進行します。また、大ヒットした某ホラー小説シリーズは、後半の巻において「これまでの物語は全て仮想現実が舞台だった」と判明し、賛否両論を巻き起こしました。 このネタは、ミステリー界隈では作中作という形で取り入れられていることが多くあります。一例を挙げると、島田荘司『ネジ式ザゼツキー』では記憶障害の男が書いた短編ファンタジー小説が作中作として全文掲載され、その奇妙な内容が実は現実世界の事件とリンクしていることを推理によって解
最近、いわゆる「ワイド4コマ」を目にすることが多くなりました。横長のコマを使って1ページに1本の4コマを描くこの様式では、1ページを左右に分けて2本の4コマを描く様式と比べ、1コマのサイズが大きくなります。この大きなコマを生かして、キャラを細緻かつダイナミックに描いたり、複数キャラによる会話劇をコマ内にテンポ良く収めたりと、小さなコマでは難しかった表現を実践する作品が生まれています。ワイド4コマ様式はウェブ系や新興の4コマメディアで目立っている印象があります。具体例を挙げるならば、ガンガンONLINEやコミックキューンあたりでしょうか。 〔▲ワイド4コマの例:椿いづみ『月刊少女野崎くん(1)』より、2012年〕 〔▲非ワイド4コマの例:高津カリノ『WORKING!!(1)』より、2005年〕 新興勢力がワイド4コマ様式を積極的に採用する一方で、旧来からの4コマ出版社はワイド4コマに対して消
かつて、このような記事がありました。 ゆゆ式を無限に楽しみたかった話 ~ゆゆ式 Advent Calendar 2014 20日目~ ゆゆ式という稀代の漫画を永遠のものとするために必要とされたのが、コマを自動的に切り出すプログラムでした。 4コママンガは基本的に、同じ大きさの長方形のコマのみで描かれます。また、起承転結がはっきりしており、特にオチのコマでは、それ単体で「面白い漫画」として成立していることも多々あります。このような特徴から、「全てのコマを切り抜いてデータベース化したい」という欲求が生まれるのも自然なことだと言えます。はい、言えるのです。 事実、竹書房の公式アプリ「まんがライフGIGA」には漫画の一部を切り取ってTwitterなどで共有する機能が搭載されています。 マンガアプリ『まんがライフGIGA』がリリース、あるいは竹書房は「がんばるぞい!」の夢を見るか というわけで、まあ
量産型砂ネズミです。花粉症のため春の到来が素直に喜べません。 「きれいなおねえさんは、好きですか?」というキャッチコピーがありました。今回はきれいなおねえさんだけじゃないキャラを得意とする辻灯子さんの作品を紹介したいと思います。 辻灯子さんは90年代後半にデビューしストーリー4コマを牽引してきた漫画家の一人です。スッキリとした線から描かれるキャラと、毎回変わる服装などにこだわりなどがある人ですね。ファミリー4コマ誌だけでなく過去に『まんがタイムきららキャラット』で「帝都雪月花」という作品を連載していました。 4コマ作品ですが辻作品は背景の描き込みが細かいです。それでいてページ全体かは軽さが感じられます。線の細さと背景のあるコマ・無いコマの配置が絶妙なんです。 辻さんのすごいところはデビューから現在に至るまで、手がけた作品がほぼコミック化されているところです。昨今は作品が完結しても「コミック
本作はガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)にて連載中。また、ガンガンONLINEでも少し遅れて公開されています(1~3話までは常時公開中)。公式サイトにはシリアスな雰囲気のイラストと共に「願うのならば戦え」というキャッチコピーが踊っていて、一見してダークバトルファンタジーに見えますが実際は変態たちが跋扈するスットコドッコイコメディ(たまにバトルもするよ!)みたいな漫画です。 基本的には全編こんなノリ。目の前に敵がいようとも、時にはくだらない駄弁りを繰り広げ、時には思うまま変態行動に突き進む。別に彼らも不真面目という訳ではないんですよ、いや不真面目なのか? 不真面目だな。すみません、不真面目でした。しかしこれはいわゆる「まじめにふまじめ」というやつで、少なくともみな真剣ではあります。何せ、全ての敵を倒した暁には願いがひとつ叶うのですからね。頑張り甲斐があるというものです。 主人公の犬
ども。たっちーです。 遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。 今年も4コマ同好会、および4コママンガのススメWebをよろしくお願いします。 たっちーの新年1回目です。 この記事を読んでいる皆さんは知っている方が大半ではないかと思いますが、俗に「萌え系4コマ誌」と呼ばれる月刊誌が毎月何冊か発行されています。一昔前の4コママンガといえば、植田まさしさんの「かりあげクン」「コボちゃん」、さくらももこさんの「ちびまる子ちゃん」など、主に中高年やファミリー向けの4コママンガ専門誌や新聞4コマなどの作品が中心でした。 そんな中、芳文社が次のターゲットにしたのが、「若年層への4コマ誌」でした。そこで誕生したのが、2002年に刊行を開始した「まんがタイムきらら」という雑誌です。今ではいくつかの作品がアニメ化され、系列姉妹誌を4誌持つなど、常日頃よりメインで4コママンガを読む人以外にもだいぶ認知
あけましておめでとうございます。 僕も月一でこつこつと記事を書いておりますが、まだまだ4コマには伝えるべき魅力があると信じて、続けられる限り続けていきたいと思います。 * さて、今回は年始めということで、本年中にアニメ化が決定する4コママンガを予想してみようかと思います。アニメ化するとやっぱりその作品の知名度が劇的に向上しますから、ファンとしては嬉しいものです。名作紹介も兼ねて、以下予想です。 ◎本命:津留崎優「箱入りドロップス」
すいーとポテトです。みなさん、調査研究してますか? 調べて査べ、研いで究めれば、それすなわち何でも調査研究です。もちろんマンガだって立派に調査研究できます。理と知を求めてどんどん調査研究していきたいものですね。 さて、先週に水池さんが担当した荒井チェリーさんの作品レビュー記事の終盤にはこんなことが書かれていました。 荒井チェリーは『三者三葉』連載前から津島亮の名前でゲームアンソロジーコミックに執筆していました。 『三者三葉』アニメ化記念! 荒井チェリー全作品レビュー | 4コママンガのススメWeb というわけで、今回は荒井チェリーさん(以下「作者」)の源流を追う調査研究の中間報告をしたいと思います。 「津島亮」時代の荒井チェリー 作者は、このペンネームを名乗る以前は「津島亮(つしまあきら)」のペンネームで活動されていました。商業デビューは1994年4月発売のゲームパロディアンソロジー『火の
2003年1月~連載中 まんがタイムきらら(芳文社) 既刊11巻 荒井チェリーの原点にして屋台骨。この作品なしにはこの人の魅力は語れません。 あきらかに人の域を超えた大食漢女子・小田切双葉。腹黒いのではなくほぼオープンに真っ黒な眼鏡っ娘委員長・葉山照。元大金持ちにして現在は極貧生活を謳歌する高飛車お嬢様・西川葉子。このすっとこどっこいな三人娘を軸にしたコメディ作品です。特徴的なのは、彼女たちのかけあいがわりと辛辣なこと。グサッと刺さる一言をあたりまえのように平然と投げかけたりします。でもこれはお互いに「それしきでは友情は崩れない」という確信があるからこそ。本当の意味で「親友」と呼べる関係なのです。 十年以上連載されている作品だけあって、次第にキャラが増えていき、また絵柄もどんどん変化しています。作者の変遷をダイレクトに反映しているのですが、しかし中心に三人娘の魅力を据えた面白さは今も昔も変
「たらちねパラドクス」の完結巻が発売された。全2巻という長さは当初からの予定だったという。少しずつ伏線を張りながら丁寧にランディングしたその構成はすばらしく、特にラストの展開と演出は近年稀に見る美しさだった。実験性と一般性を空中分解することなく両立させた稀有な作品として、長く4コマファンの記憶に残り続けるだろう。 本作には大きく二つの挑戦が見られる。 ひとつは、4コマ漫画としての演出に対する挑戦。 もうひとつは、学園日常もの漫画としての終わり方に対する挑戦。 これらについて語ることで、本作の魅力を少しでも伝えられたらと思う。 「演出の自由」と「物語の安定」 近年の萌え4コマ界ではこれまでの常識を覆すような演出を試みる作品が多数存在し、中でも「たらちねパラドクス」はその特性が顕著である(過去記事参照)。驚くべきことに、一話につき最低一つは斬新な演出を盛り込んでいる。 いくつか例を見てみよう。
4コママンガの一つの特性として、「同じことをやり続けてもかまわないこと」があります。変わらない日常、変わらないキャラ、変わらないネタをいつまでも読者に提供し続けるという、ある種のマンネリに対して、4コマ界は寛容です。むしろ積極的に評価しています。いつ雑誌を開いても、そこにはおなじみの面白さがある。それが4コマの効用であり、強みでもあります。 それはいわゆる萌え4コマ、学園もの4コマでも同じです。特に、雑誌の看板として長期連載化した作品は、時間の進みが遅くなります。高校二年生のバレンタインデーを三回繰り返したりとか、ザラにあります。それでいいのか。いいのです。いや、本当に。 とはいえ物事には必ず終わりがあるわけで、何らかの事情で連載が止まったりしない限りは、最終回が訪れます。それを創造できるのは、作者に許された最高の特権です。 でも、空想なら誰でもできます。 ここはひとつ、最も終わり方の予想
4コママンガにはタイトルのあるものとないものがあります。 たとえば以下は「かりあげクン」(植田まさし)からの一本です。 上部に「社長のドラ息子」とありますね。これが作品内タイトルです。「かりあげクン」は一本ごとに独立したエピソードを描いていることもあり、全ての4コマにタイトルが付けられています。 では、同作者の「コボちゃん」はどうでしょうか。 そう、タイトルがありません。「コボちゃん」は「かりあげクン」と同様、35年ほど続く作者の代表作ですが、新聞連載という都合があるのかもしれません。 このように、作品内タイトルというものは作品によってあったりなかったりします。それは作品の内容や連載雑誌の性質、あるいは作者の好みなどにより決定されています。 今回はそんな4コママンガ独自の文化、タイトルについて見ていきたいと思います。
すいーとポテトです。突然ですが、皆さんは『マンガごっちゃ』というウェブコミックサイトをご存知でしょうか。「誰でも参加できる、漫画の連載、閲覧が全て無料のコミュニティーサイト」というコンセプトの、2010年から続いているウェブコミックサイトです。運営はマイクロマガジン社という出版社ですが、プロの作家だけでなく、アマチュアからも作品を募っているという点がサイトの特徴のひとつです。 マンガごっちゃが他のウェブコミックサイトと比べて特筆すべき点は、4コママンガにも力を入れていることです。2015年3月14日現在、マンガごっちゃの全1381作品中368作品(約27%)が4コママンガです。似たようなコンセプトの他のサイトと比べると、例えば『マンガボックスインディーズ』における4コママンガ作品は全1607作品中294作品(約18%)にとどまっています。また、マンガごっちゃのサイトトップの上部にあるカテゴ
たっちーです。ごきげんよう。 今回は、前回の私の記事の少し続きで「料理(食事)」がテーマとなります。前回、「食事」を通した人とのコミュニケーションというテーマで3作品を紹介しました。料理は作ることも楽しいですが、食べること、とくに食べてもらうことを考えるともっと楽しいものになります。その通りだと思います。 ですが。 食事、つまり人間の3大欲求のひとつである「食欲」を満たす行為というのは、人間が生きる上で必要な行為であり、それは「楽しい」ものでなくても「必要な行動」なわけです。家族や仲間でワイワイやらなくても、どれだけ仕事が忙しくて時間がなくても、腹は減りますし、「美味しいものを食べたい」という欲求は際限がありません。時間がなくても、食材がなくても、手が足りなくても。それでもごはんは美味しく食べられます。 ということで、今回紹介する作品は、こちら。 〆切ごはん (1) (まんがタイムKRコミ
『氷室の天地 Fate/school life』100回記念 イベント~氷室の夢は夜ひらく~に行ってきました!! どうも、八戸さんです。今回はぱれっとで連載されている4コマ作品『氷室の天地』 の連載100回記念で開催されたトークライブレポートを書きたいと思います。25時開演というとんでもない時間からスタートしたこのイベント。オールナイトイベントとはいえ24時開場なんてなかなかないですよね…。どうしてこうなった! ちょうど知り合いから「飯行きましょう」と言われたのでご飯を食べて時間潰し。その次のイベントに私の好きなメンバーが欠席するので「その子がいなくても大丈夫なセットリストを考えてたけど、結局その子がいなくて成立するものなんてない」という気持ち悪い話をしていました。 1部 24時前の会場前には長蛇の列。少し遅れて開場したロフトプラスワンはチケット即ソールドアウトなだけあって大満員。熱気が伝
マンガ表現は映像表現から少なからぬ影響を受けて進化してきました。経時的な動きを表現するために映像表現から種々のカメラワークが輸入され、その表現を紙の上の静止画に適応させるためにコマ割りとコマ運びの技法が洗練されてきました。少年マンガ、少女マンガ、その他の様々なジャンルのマンガにおいて、私たち読者が作品から躍動感や流動感、臨場感、または緊張感を感じられるとしたら、それはひとえに映像表現的な技法によるところが大きいと言えるでしょう。 では、4コママンガではどうでしょうか。4コママンガでは、一部の例外を除き、コマ割りもコマ運びも定型です。そのため映像表現的な技法とは関連が薄い、あるいは単調な表現にとどまっている、と思われるかもしれません。しかし、ある種の4コマ作品を見ていくと、そこには定型のコマ割りとコマ運びを前提とした映像表現的な技法、そしてそれを支える想像力が確かに存在することが見て取れます
“学園+囲碁"という挑戦 『みことの一手! / 宇城はやひろ』 はい、どうも八戸さんです。最近色々忙しいのですけど、今は女優に転身しているのですが、1年ぶりくらいに会えた元アイドルの子が私を覚えててくれてちょっと嬉しかったです。誰も興味ないと思うので興味ある方はTwitterで聞いてください。へそんとこよろしくー! 今回はオーソドックスに先日発売された『みことの一手!』をご紹介します。個人的にこの作品はゲストで掲載されていた頃から好きな作品で以前に出した同人誌でも紹介している作品です。 みことの一手! (まんがタイムKRコミックス) 宇城 はやひろ 芳文社 (2015-01-27) Amazon.co.jpで詳細を見る 束ねた黒髪に丸メガネ、丈の長いセーラー服……とっても地味~な女子高生、みこと。そんな彼女が唯一アツくなれるのは”囲碁”!? 幼馴染みにして最強のライバル・蛍や百合脳囲碁部員
(筆者:すいーとポテト) はじめに4コママンガの世界は多様化し続けています。作者は4コマという様式から自由に新たな表現を見出し、描き、そして読者に届けています。4コマの作者にとって、かくものびのびと作品を描くことができる、これほどに幸せな時代はないでしょう。 その一方で、読者はどうでしょうか。作者が作品の4コマ表現に込めた意図を、はたして読者は正しく受け止められているでしょうか。作者の意図を受け止めるためには、その表現を適切に理解、解釈、分析できる能力が、読者には求められます。この能力を、筆者は「(読み手の)4コマリテラシ」と呼びたいと思います。読者にリテラシが備わっていてこそ、読者と作者の間に信頼関係が生まれ、作者も新しい表現に積極的に挑戦することができるようになるでしょう。 本稿では、4コママンガが多様化する現代に鑑み、今一度4コマリテラシを見直していきたいと思います。具体的には、「4
すいーとポテトです。今日も一日がんばるぞい! さてさて、今回も新しものとして、11月17日にリリースされたマンガアプリ『まんがライフGIGA』を紹介します。 『まんがライフGIGA』ってこんなマンガアプリ 『まんがライフGIGA』は竹書房の基本無料マンガアプリです。同社の無料ウェブコミック『まんがライフWIN』を専用ビューワで読むことができます。また、月額500円のプレミアム会員になれば、竹書房の4コマ雑誌がアプリで読み放題になります。アプリは Android 4.0 以上に対応しており、Google Play からダウンロードできます。なお、iOSには対応していません。 アプリを起動するとトップページに移り、WIN作品と雑誌が一覧表示されます。読みたい作品や雑誌をタップして選択するとタイトルページに移り、さらに話数や号数を選択すると閲覧ページに移ります。閲覧ページでは左右スワイプでページ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『4コママンガのススメWeb』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く