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普段は会社員として働く覆面作家の麻布競馬場氏は、2021年のコロナ禍、Twitter(現:X)に投稿した小説... 普段は会社員として働く覆面作家の麻布競馬場氏は、2021年のコロナ禍、Twitter(現:X)に投稿した小説が「タワマン文学」として旋風を巻き起こした。ミレニアル世代、Z世代の悲哀を描く作家として注目を集める同氏は、「僕らは1億総『圧倒的成長時代』を生きてきた」と語る。平成生まれの麻布競馬場氏に、羅針盤なき時代の幸福論について聞く。 僕らはポスト箕輪厚介時代を生きている 大学生になった僕は、正反対ともいえる2つの方向に動いていました。まずひとつは、すぐには役に立ちそうにないことをとにかく吸収していくこと。例えば、慶応大学のメディアセンターにこもって文学作品を読んだり、DVDを片っ端から借りて映画を見たり、あるいは友人たちと毎晩のように飲み会やクラブに繰り出したり。昔ながらの怠惰で甘美な学生生活を謳歌していました。 それと同時に、すぐにでも役に立ちそうなことも徹底的にやっていました。名門ゼミ