生まれも育ちも日本人だが日本語は難しい。シンプルな単語ひとつにも迷いどころがある。
この砂原はなんと読むだろう。
城と運命は潰され砂利となり、砂原の風はすべてを目に見えない細かな砂の流れへと砕いた。
砂原の読みは、ざっと調べた感じ、辞書的には すなはら しかない。
けれど、サゲンと読んでもいいような気がしないだろうか?
訓読みが優勢な語でも、仮に例えば「ヘリシャフ砂原」のように地名として統合されると、サゲンと読まれてもおかしくない気がする。
同じような感覚で、叙事詩的な堅めの文章の中では、サゲンと読まれてもおかしくない気がする。すなはらだと少し間抜けな響きに感じるので。