最近の筆記具ばかりではなく定番品も…(^-^)
● パイロット Vコーン(ブルー) LVE-10EF-L ¥110
年間かなりの新製品が登場してはひっそり消えてゆく低価格筆記具界隈において、残り続けるのはとても大変な事だと思います。
ましてやゲルペン全盛の現在に「水性」かつ「キャップ式」で、さらにリフィル交換出来ない「使い捨て」ともなると、淘汰されずに残っているのは、かなりの実力者であることは間違いありません。
はやりすたりに流されない、筆記具としての高いポテンシャルと魅力、それが30年間売れ続けている理由なんでしょうね…。
キャップ式筆記具としてはスタンダードなお姿。
PowerPointの角丸四角形で簡単に書けそうなシルエットです。
インクは黒、赤、青の実用的な3色で、色毎にキャップやペン先、尻の色が異なっています。…黒、持ってたはずなのに…どこに消えたんだろう(T-T)
こちらのキャップにも小さな工夫があります。
一見わからないのですが、このくりっと曲がったクリップの根元に、こっそり開口部があります。 これにより、キャップ内外の気圧が一定になるため、キャップをはずしたときにインクが飛び出る悲劇を防いでくれます。
乾燥防止のインナーキャップ取付けとの兼ね合いでここになったのでしょうか。 単純な形状に見えて、細部に気を配ったデザインなのかも…。さすが2016年 グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞商品!。
首軸からペン先にかけてはシースルーで、ペン芯が見えます。
胴軸内のインクタンクから、このペン芯を伝ってインクがペン先に送られていきます。ペン芯には細かな櫛溝がついていて、タンクに近い方は密、ペン先に近づくにつれ粗になっていきます。このあたりは万年筆のペン芯と同じような形状ですね。
ただし、ペン芯の内部には、インクをペン先に送るための「芯」が封入されていて、ここは万年筆と違うところ。
…インク、だいぶ減った状態です。新品だとここまで空間がありません。
ペンを立てて透かすと、「直液式」の構造がよくわかりますね。胴軸がまるごとタンクになっていて、先ほどのペン芯にダイレクトにインクを供給し、インクはペン芯で制御されていい塩梅でボール部分に供給されます。
万年筆とファイバーチップペンとボールペンのミックスのような仕組みです。さらっさらの水性インクを使って、ボールペンのペン先での筆記を実現するというのは、もうなんというか、すごいこと考えるなぁ…と。(^^;)
以前紹介したVコーンノックと一緒に。
別物ですね。もちろん書き味も別物です(^^;)
キャップを外して握ると小さく感じます。
グリップには滑り止めが無く、生身のプラスティックの上、その周辺だけ少し細身になっているので、太めのペンを常用していると「あれ?」と感じるかも。
バランス的には尻にキャップをつけたほうがよさそうです。
でもやっぱりグリップの細さが気になるなぁ…。
一度体験したら癖になる書き味…たまりません!
これに慣れたら、なめらかでおなじみゲル系インクのペンに雑味を感じてしまう危険があるくらいに、ナチュラルになめらか。
一見、普通のBPに見えるペン先で「この書き味?!まじやばくね?」という衝撃を体験していただきたい。
ボールペンは均質な線のはずなのに、水性インクの特性から、線にも表情が出て手書き感が強い…特に青。青のインクの濃淡は、万年筆に近い感じがします。
ラインナップにブルーブラックが出たら最高なんですけど…無理かなぁ…(^^;)。
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