2025-04-20

労働生産性向上と構造改革

日本にも、労働生産性に着目し、その向上を通じて企業を大きく成長させた優れた経営者がいます京セラ創業者稲盛和夫氏です。

稲盛氏は「アメーバ経営」という独自経営哲学実践しました。これは、企業組織を「アメーバ」と呼ばれる小集団部署)に細分化し、各アメーバ独立採算運営される方式です。

アメーバは、毎月、自分たち活動が生み出した付加価値時間あたり採算など)を計算します。経理部のような直接売上を生まない部門でも、その業務を外部に委託した場合費用を「仮想的な売上」とみなし、採算を評価しました。算出された採算は月次決算可視化され、全従業員が共有する目標となります。このように、従業員一人ひとりが経営者意識を持ち、労働生産性の向上を追求することが、アメーバ経営の核心です。稲盛氏はこの手法により、京セラ大企業へと成長させ、KDDIau)の設立・発展にも貢献しました。

日本航空再生労働生産性

稲盛氏は、経営破綻した日本航空(JAL)の再建においてもアメーバ経営を導入し、部門ごとの労働生産性可視化しました。目標設定を通じて全社的な意識改革と業績改善を進め、JAL再生成功に導きました。

当時の逸話として、労働生産性を算出したところ、最も生産性が低いのが取締役会だったという話があります。一部役員の反発はあったものの、多くの役員従業員コスト意識生産性向上の重要性を痛感し、行動を変えていったと言われます。この事例は、組織全体の意識改革がいか重要かを示す貴重な教訓です。

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