雑草の言葉

劇的変化

2012/12/23
Sustainability 6
 あるドイツの歴史学の大家が、「日本と言う国は変わらないように見えて、あるとき劇的に変化すると見ている」と言ったそうです。彼は、ドイツも脱原発を決めるまでに長い間市民の反原発運動があったから、日本も緑の党のような政党が現れて躍進し、脱原発に舵を取り、大きく変化する時が来るとの見解のようです。・・しかし、私にはドイツはまだ「劇的」な変化を遂げたとは思えません。その変化はまだまだ甘く、お話になりません。変化の始まり、途上と言えましょう。アラブ諸国の革命や、ラテンアメリカ諸国の反米、反帝国主義派の台頭も大きな変化ですが、まだまだ『劇的変化の前段階』くらいにしか考えていません。
それでは『劇的変化』とはどのくらいの変化を考えているかと言えば、狩猟生活から農耕生活への変化、手工業から大量生産体制に変わった産業革命のような大きな変化・・・人類の歴史上それほど度々は起こっていない『パラダイム・シフト』とも呼べるレベルの変化です。21世紀はまさしくパラダイムシフトの世紀だと考えています。どんなパラダイムシフトかと言うと、GDPの増加で定義される経済成長主義からの脱却、真の安定方向への大転換です。農業革命や産業革命が人類の膨張を起こしたとすれば、今度の脱成長革命は、その膨張を止める革命です。
否、それは夢想だ、経済成長はずっと続く・・・という考えはじきに否定されるでしょう。
人類がそれを認めずに、「成長」と言う名の「膨張」を続けようと無理を続けようとすれば(・・現在の世界各国の状態です。)文明崩壊に至り、やはり経済成長は止まります。マイナス成長・・転落になります。つまり、人類が望む望まざるに関わらず、経済成長は幕を閉じます。人類が意図的に上手く幕を引けば、それだけ崩壊の衝撃が減るのです。
これは、予言と言うよりも理性で考えて当然の帰着点です。
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Comments 6

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guyver1092

二次関数の幻想、シグモイド関数の現実

 今回の選挙では、すべての政党が二次関数の幻想を訴えていましたが、個別の主張ではシグモイド関数の現実から見て、妥当な主張をしている政党もありました。
 実際に勝った政党は、最大限二次関数の幻想をふりまいた政党です。意識しているかどうかは別として、マスコミは明らかに文明崩壊を選ぶよう仕向けましたし、国民も破滅志向を選びました。
 私は政府とマスコミが一体となって愚民化政策を行ってきており、今回の選挙結果もその結果が出ていると考えています。これが失敗しているのならば、かつてのモンゴルのように一気に勢力が入れ替わったでしょうが。(与野党がと言う意味でなく、原発政策でという意味です)

2012/12/23 (Sun) 23:22

雑草Z

指数関数の幻想、シグモイド関数の現実

>個別の主張ではシグモイド関数の現実から見て、妥当な主張をしている政党もありました。

それはどの政党ですか?日本の未来でしょうか。ジグモイド関数と言う言葉は使っていないでしょうが、その意味の事を言っているのは理性的ですね。緑の党もそんな理念を持っていますが、今はグリーンエネルギーの推進に躍起なのが残念な部分です。ただ、既にジグモイド関数では無く、無理をして持続可能な限界を超過してしまっている状態でしょう。

>二次関数の幻想

おっしゃりたい事は勿論十分に伝わっていますが、「2次関数」ではないですね。「指数関数」ですね。若しくは、「等比数列的増加」でしょう。ただ、経済や人口増加に「2次関数的成長」だとか環境問題、廃棄物の問題に「2次関数的増加」などと言う言葉を平気で使っている連中も結構いますから、政治家や財界人達の中には、2次関数と指数関数の区別もつかないで使っている連中も相当いるやも知れません。今回当選した議員の中にもいますね。そういう意味では彼等は「2次関数的幻想」を抱いているとも言えましょう。

2012/12/24 (Mon) 15:51

ST

ギャップの問題…

物凄く端的に言えば「発散可能な妄想」と「収束しかし得ない現実」とのギャップの問題なのでしょう。
もっと簡単に言えば地球の質量は決して発散などしませんので、あとは太陽の気長な資源供給に従うしか無いのです…
宇宙さえ「果ては無いが限りがある」存在なのですからね。

2012/12/24 (Mon) 16:39

雑草Z

Re:ギャップの問題…

    STさん

 時折頂くようになったコメントは短い中に真を突いています。

>物凄く端的に言えば「発散可能な妄想」と「収束しかし得ない現実」とのギャップの問題

短く上手まとめましたね。そして、「発散可能な妄想」は、20世紀以降の人々のほうが沢山抱いていると思います。それ以前は限られた土地なり空間を有効に利用する事で、有限性を考えながら暮らしていたと思います。特に「グローバル化」を「発散可能」と捉えているお馬鹿者には困りますね。地球規模での収束を考えるべきです。

>太陽の気長な資源供給に従うしか無い

ここのところをみんなしっかり認識すべきですね。太陽エネルギーを「無限のエネルギー」と捉えるのはかなり愚かですね。莫大とは言え、光合成をはじめとする地球上の生態系の循環に十分に供給されなければならないので、循環を壊さずに利用するには様々な制限がありますね。現代の太陽光発電や風力発電はそれを無視している部分が多く感じます。

2012/12/25 (Tue) 16:25

guyver1092

赤面

 ありがとうございます。いつの間にかすり替わってしまったようです。

 私の考えている妥当な政策とは、TPP反対と食料自給率向上政策です。未来の党、共産党、社会民主党、国民新党、新党大地が主張しています。

http://www.jcp.or.jp/pc/index.php?_ucb_v=2&_ucb_u=http%3A%2F%2Fwww.jcp.or.jp%2Fweb_policy%2F2012%2F11%2F2012-03.html

上記のページに『東日本大震災は食料の確保が人間の生存や社会の安定に欠かせないことを改めて突きつけました。今年に入り国際的な食料価格の高騰が再燃するなど、21世紀の世界は、「食料は金さえ出せばいつでも輸入できる」時代ではなくなっています。』とのくだりがありますが、これは少なくとも地球上の農地の広さの限界を認識しての政策と考えました。
 実は、理由が書いてあるのを見つけたのは共産党ですが、結果から考えて他の党も同じことを少なくとも潜在意識では認識しているのではと考えます。

2012/12/25 (Tue) 20:21

雑草Z

>TPP反対と食料自給率向上政策

    guyver1092さん

 参考になる興味深いページの御紹介有難う御座います。ご紹介のページは、共産党のマニュフェスト(民主党がこの言葉の信用を失墜させたので、今回の選挙では「アジェンダ」と言うべきでしょうか。)ですね。
 農業に関して中々しっかりした事を書かれていますね。しかし、共産党も、経済成長策を捨てきれないところが残念です。

>TPP反対と食料自給率向上政策です。未来の党、共産党、社会民主党、国民新党、新党大地が主張しています。

これらの党は、同時に原発政策に関して、他の党よりもしっかりした脱原発を主張していますね。

>食料自給率向上政策

に関して、この共産党のアジェンダには、

>食料自給率の50%台への引き上げを国づくりの柱に位置づけ、

と書かれていましたが、やはり食料自給率は、100%を目指すべきです。現実路線として50%台としたのでしょうが、それはあくまで短期・・数年以内の引き上げ目標にすべきです。日本に食料が入って来なくなるxday を見据えるべきです。エネルギー能率的にも、海外からの食料輸入はおかしい事です。その部分、残念ですが、「経済が強い日本を取り戻さなければ日本は沈む」等と言っている時代錯誤(いつの時代に主張しても愚かな事ですが・・・)の政策を実施しようとしている与党よりは遥かにまともです。

2012/12/26 (Wed) 21:57
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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