これは、京都出身の私が東京で発見した、素晴らしい習慣である。
蕎麦屋で、「そば味噌」「板わさ」「焼き海苔」で菊正宗を飲む。
蕎麦屋は、こんなシンプルなつまみで良しとなる。
難を言えば、いい蕎麦屋は、ほとんど時間が早い。
ほとんどの蕎麦屋が、8時もしくは9時には、暖簾を下ろす。
神谷町でも色々な蕎麦屋に行ってみた。
面白いんだか、なんかわからないけど関西風なのである。
東京の蕎麦のうまさは、何といってもあの、カラーーい、濃ーーーーい、つけ出し。
もう私はこれに慣れてしまって、関西で蕎麦をたぐると、味が薄くて物足りない。
しかし、ながらこの神谷町周辺の蕎麦屋はほとんど、この関西風のつけだしなのである。
しかも、ほとんどの店に、他人丼がある。
まあ、蕎麦屋に丼があるのがという通の方の声も聞こえてきそうであるが、
「他人丼」という牛肉のものも、東京では珍しい。
なぜなんだろう。
勝手に、仮定してみた。
この神谷町・虎の門の蕎麦屋の代表選手と言えば、大阪屋 砂場。
明治からの営業というんだから間違いなくこのあたりの老舗。
しかしこの砂場は大阪が、発祥らしい。
ここの大阪風がこのあたり一帯に広がった!
と、私は勝手に解釈して、
今日も、お銚子を片手に、能書きをほざく。
そして、
お酒ーーーーー。もう一本!
山村幸広