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今も昔も美人の基準は日中共通? ―第66回正倉院展を訪ねて①―    

2014年 11月 10日

 14.11.10今も昔も美人の基準は日中共通? ―第66回正倉院展を訪ねて①― _c0133503_19442976.jpg
 先日時間を見つけてここ数年マイブームになっている正倉院展に行ってきました。
 今年の目玉は教科書でお馴染みの鳥毛立女屏風。本当は6枚あるのだそうですが今回はそのうち4枚が展示されていました(あとの2点は東京国立博物館で展示中)。
 細めの目元に気品漂うふくよかな色白女性、唐の影響は明らかです。当時の東アジアで美人といえばこんなタイプだったんですね。そういえばもう20年以上昔中国で現地の若者と「百恵ちゃん、いいなぁ」なんてしゃべりあったことがあります。美人の基準も日中で同じように変わってきているんでしょうか。宝物にケチをつけるわけではありませんが、この4人の女性、顔の輪郭も大きさも非常によく似ています。もしかしたら原図があってそれをトレースしたのかもしれません。
 また今回は武具も多く展示されていました。ただし弓矢関係ばっかりで甲冑すなわちよろいかぶとがありません。実は私はこれまでも不思議に思っていたのですが、今回の解説書によると本来百両の甲冑が正倉院に保管されていたのですが、764年の藤原仲麻呂の乱の際持ち出されそのまま返ってこなかったとのことでした。なるほどそんな事情があったのですね。
 仲麻呂さんといえば彼の書いた古文書も展示されていました。右上がりの肉厚な文字―、乱の2年前に書かれたもののようですが、彼が結構個性的な人物であったことが伺えます。
 
 

by takeshi_yamagen | 2014-11-10 19:44 | 博物館は楽し

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