人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ナウマンゾウ、デッカイゾウ! ―太古の哺乳類展を見て―   

2014年 08月 28日

 14.8.29ナウマンゾウ、デッカイゾウ! ―太古の哺乳類展を見て―_c0133503_1512297.jpg ナウマンゾウ、デッカイゾウ! ―太古の哺乳類展を見て―_c0133503_151259.jpg
 26日の政府交渉終了後なんとか時間をつくって上野の国立科学博物館で開催されている「太古の哺乳類展 ―日本の化石でたどる進化と絶滅―」に行ってきました。
 今の日本列島の地に生息していた哺乳類化石をずらーと並べたこの特別展、目玉はなんといってもナウマンゾウのオス、メス、子どもの全身骨格標本。3頭並んでいることもさることながら現在のアフリカゾウほどの大きさの巨体から大きく湾曲した牙が眼前に迫る姿はやっぱり迫力があります。
 ところでナウマンゾウやトウヨウゾウ、アケボノゾウなど、なんとなく名前は聞いていて、なんとなく同一系統の親戚筋のゾウかと私は思っていたのですが、さにあらず。530~80万年前にツダンスキーグループのゾウ(ミエゾウ、ハチオウジゾウ、アケボノゾウ)が生息し、比較的短いトウヨウゾウ(50~60年前)の時期を経て、34万年前にナウマンゾウが大陸から渡ってきたのです(2万前に絶滅)。そしてさらにさらにこれらのゾウよりはるか昔(1800~1600年前)にもステゴロフォドン属と呼ばれるゾウの一群もいたとのこと。
 つまり今の日本列島の地にはステゴロフォドン属、ツダンスキーグループ、トウヨウゾウ、ナウマンゾウに北海道のマンモスと少なくとも5系列のゾウたちが大陸と陸続きになった時に渡ってきてたってわけです。
 また恐竜時代(中生代)のネズミみたいなちっちゃいやつらの化石が近年石川県などで発見されていることも今回初めて知りました。恐竜たちの間をちょこまかはい回りながら赤ちゃんにおっぱいあげてた僕ら哺乳類の御先祖様―、そんな彼らの小さな骨片を見つめていると、なんともいじらしくて尊敬の念すら湧いてきました。思わず合掌。
 一見の価値ありの特別展、10月5日までです。

by takeshi_yamagen | 2014-08-28 08:05 | 博物館は楽し

<< 家屋消毒、罹災証明発行…、迅速... 中国道公害問題、土砂災害対策、... >>